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2010年6月9日発売の、ある新刊情報 

 以前にも、読む気にはならないが面白そうな新刊情報を見かけてエントリにしたことがあるが、また、その手の路線で、興味を惹いた新刊情報というか新刊の書評を見かけた。

 独断と偏見だが、私とある程度、近現代史に関する興味の方向が近い方にも興味をお持ちいただけそうな書籍である。また、私自身のこっち方面における知識はごく浅いものだが、ここを読みに来てくださる方には私より遙かに深い知識をお持ちの方が多々いらっしゃることを知っているので、ブログでご紹介したくなった次第だ。

 その新刊とは。
















  誰も言えない国家論

 著者は、元谷外志雄氏。産経出版社よりの発売である。リンク先はアマゾンの販売ページだが、外装イメージの拡大にもリンクを貼っておこう。この書籍、副題に「田母神ブームを作った男が書く」とあるのだが、表紙を飾る写真は、胸に色々勲章のようなものを飾った軍服に見える恐らくは自衛隊の制服をまとった田母神俊雄氏と、背広っぽくなくて軍服っぽい服を着た元谷外志雄氏の2ショットである。元谷外志雄氏って、チャンネル桜の水島総社長と、そこはかとなくビジュアル的に似ているような気がするけど、私の気のせいだろうか。
 「誰も言えない国家論」のお値段は、\1575でAmazon通常配送無料、中古なら既に\1000より。どうです?どなたか?

 さて、Amazonでは現時点でカスタマーレポートのついていないこの書籍に対し、ある論者が書評を記していた。実は、そこ経由でこの書籍の存在を知ったのだ。いつも面白い情報を提供してくださっていてありがたいその論者とは。





宮崎正弘の国際ニュース・早読み 通巻3018号」平成22年(2010)7月8日(木曜日)弐


 「ニュース」内に掲げられたタイトルではこうある。
「民間の実業家が元GRUの作家を訪ねて歴史の真相を暴いた
   ユン・チアン『マオ』が放った「張作霖爆殺事件の犯人はソ連説」を精密に追跡」

 …復習しておくと、元谷外志雄氏はかの「品格ある創造力」を掲げるアパグループの代表。それを掲げつつ耐震偽装事件に関わったり、第一回「真の近現代史観」懸賞論文でかの田母神俊男氏に最優秀藤誠志賞を進呈したアパグループの。

 その最優秀藤誠志賞受賞の、田母神「論文」にはこんな一節がある。

 1928年の張作霖列車爆破事件も関東軍の仕業であると長い間言われてきたが、近年ではソ連情報機関の資料が発掘され、少なくとも日本軍がやったとは断定できなくなった。「マオ(誰も知らなかった毛沢 東)(ユン・チアン、講談社)」、「黄文雄の大東亜戦争肯定論(黄文雄、 ワック出版)」及び「日本よ、「歴史力」を磨け(櫻井よしこ編、文藝 春秋)」などによると、最近ではコミンテルンの仕業という説が極めて有力になってきている。


 「コミンテルン」をソ連と表現しただけ。…と言うことかな、で終わってしまいそうだ(^^;

 めげずに、途中をいくつか抜き出しておこう。

▲元GRU活動に従事したロシア人作家が機密資料を発見した
(中略)
2005年、ドミトリー・プロホロフという作家がGRUに従事した経験から、独特のカンで張作霖事件の機密文書をさがしあて、真犯人をロシア特殊工作による謀略と断定した著作を発表した。
筆者の元谷は、この作家をたずねてロシアへ飛ぶ。

 独特のカンで、のめりそうだ。

▲プロホロフはかく語りき

 筆者の元谷外志雄はプロホロフの住むサンクト・ペテルブルグ(旧レニングラード)へ飛んだ。
そしてインタビューに成功した。そのまえに産経モスクワ特派員も会見していた。この会見で元谷はプロホロフから次の証言を引き出す。

 「そのまえ」に産経特派員が会見していたという記述が、なんとなく気になるのは気のせいだろうか?

 インタビューでプロホロフ氏はこのように語っていた。

元谷 そういう背景があったのですね。当時の特務機関の活動を、プロホロフさんはどうやって知ることができたのですか?

プロホロフ 歴史の本や当時の新聞などの記事、その他資料を読み込んだり、他のジャーナリストと情報を交換したりして、調べていきました。 歴史家のヴォルコゴノフ氏の本の中で、ナウム・エイチンゴンという諜報員が張作霖事件に関係があったという記述を見つけたのが、私の研究の出発点です。

 …あれ?「独特のカン」で探し当てた機密文書の話はどこに行ったのだろう?

 この続きがこう来る。

元谷 先にソ連の関与を指摘した人がいたのですね。

プロホロフ  そうです。1926年9月の張作霖暗殺未遂事件は、クリストフォル・サルヌインというラトビア人のソ連の工作員が、ブラコロフという実行者を使って、奉天の張作霖の宮殿で彼を爆殺する計画でした。これは中国当局に発見されて失敗します。1928年の爆殺も実行の指揮をしたのは、サルヌインだと考えられます。 どうも彼と繋がっている人間が、日本軍の中にいたようです。

元谷 関東軍の中にソ連の特務機関の手先がいたということですか?

プロホロフ サルヌインだけではなく、他のソ連の工作員のエージェントも関東軍に入り込んでいました。これは事実です。

元谷 サルヌインは最初から日本軍の仕業にみせかけるために、日本人の実行者を使ったということでしょうか?

プロホロフ そうです。日本軍に属していたエージェントが、サルヌインの指令を受けて、爆弾を仕掛けたと考えられます。

 根拠無しの事実の断言と推定ばかりに見えるのだが。

 さらに元谷は行動を起こした。
 プロホロフを日本に呼んで記者会見を開き、歴史の証言をさせたのである(大手マスコミは黙殺)。本来なら政府がやることを民間の実業家がおこなって、政府はといえば中国や韓国と「歴史共同研究」などという敗北主義に凝り固まった、不思議な作業にうつつを抜かした。

 …産経も黙殺したのだろうか(^^;? よほどだったのだな。

▲英国の諜報機関もソ連がやったことは知っていた!

さらに驚くべき事実が本書には書かれている。
第一に河本を犯人に仕立て上げるという謀略に成功したエイチンゴンは「張作霖事件当時は北京、ハルビンに駐在、その後はトルコやスペインで暗躍したが、1940年のトロツキー暗殺を指揮した」。
そうか、トロツキーも彼の部下がやったのか。
第二に、かれは「第二次大戦後も『核スパイ』として、偽情報でアメリカ国防省を攪乱するなど、諜報員として様々な暗躍をしている」ことが近代史研究家らの手で明らかにされた。
第三に、ソ連の張作霖事件の謀略は「当時のイギリス陸軍情報部極東課が、事件直後にソ連特務機関の犯行であるという報告書を二度にわたって報告し、この報告書は2007年に公開されている」のだ。

 なんか、言ったモン勝ちの雰囲気が漂っているような(^^;

 本書を通読した後で、評者(宮崎)は次のことを連想した。
 まず中国の「南京大虐殺」なるでっち上げが、最初は国民党のやとった外国人記者の伝聞情報であり、それを政治プロパガンダとしてアメリカも利用したプロセスを私たちは思い出す。虚報がたちまちにして世界に流れて、嘘が固まってしまう。英米も日本を悪者にしたてる必要があり、いまもフィリピンの「死の行進」などと逆宣伝に懸命である。
 ようやく過去十数年の研究成果によって南京大虐殺なるものが「存在しなかった」ことが満天下に明らかになったが中国は一切の訂正をしない。

 えーっと。まぁ、『南京大虐殺なるものが「存在しなかった」ことが満天下に明らかになった』と言い切っちゃえる人の発言だからなぁ。にしても、バターン死の行進も幻扱いなんだろうか。そこまで逝っちゃってたとは知らなかった。。。

いずれにしても本書は近代史論壇に投げ込まれた「爆弾」である。

 「爆弾」ねぇ。自爆用の、だろうか。

 とはいえ、こういう歴史観にどっぷり浸っていた統合幕僚学校長なり航空幕僚長が、以前、実際に自衛隊にはいた訳で。こういう人(達)が世の中にいることを、一応把握しておくのもいいかもしれない…………ということにしておこう(^^;



191ページの「《別表》コミンテルンの「陰謀諸説」」は田母神元空幕長・中西輝政・渡部昇一各氏の主張と自身の主張とを対比し、かつ自説の「確度」をパーセントで表示しています。ここでは表から陰謀説の「要旨」と「秦のコメント(確度)」を抜き出して箇条書きに改めました。なおT=田母神元空幕長、N=中西輝政、W=渡部昇一、です。

1. 張作霖の犯行〔ママ〕はコミンテルン工作員。(T、N) → 首謀者は関東軍の河本大作であることが確定的(99%)。



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ユーザータグ:  『ま・た・産・経・か』
[ 2010/07/08 19:56 ] 自爆史観 | TB(1) | CM(0)

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『きまぐれな日々』の古いエントリにトラックバックをいただいたので驚いた。 http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-235.html#trackback7767 アクセスしてみると、元谷外志雄の近著に言及したブログ記事だった。 Gazing at the Celestial Blue 2010年6月9日発売の、あ
[2010/07/08 22:46] URL kojitakenの日記












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