タイトルは、比喩とか修辞とかではなく文字通りの意味。
5月のある日のこと、買ってきて冷蔵庫に入れて……、余って食べ忘れたキュウリがぶよぶよになってしまった。もったいないと海より深く反省しつつ、ふと頭に浮かんだのが、ぬか床があればなぁ、という発想。放り込んでおけば、直ぐに食べれば浅漬け、食べ忘れていても古漬けで美味しくいただけるのに、と。
こういう発想が浮かんだぐらいだから、この時点では私はぬか床はもっていなかった。実家にはあったし、普通にぬか床に野菜を漬けたりは私もやっていたが、実家から独立してからは白菜漬けやキムチをつけることはあっても、ぬか床を持とうという発想は湧かなかった。だって、実家のぬか床は約20リットルぐらいの琺瑯の容器だったのだ。アレを自分で管理するのはちょっとさすがにもてあます(^^;
だったのだが、ここのところ、通販で買い物をする時に、目の隅に「小さなぬか漬け容器」が入ることがしばしばあった。まぁ、この「小さなぬか漬け容器」を見ていた記憶が、ふとした弾みに「ぬか床があれば」の発想につながったのだろうけど。しばしば目に入っていたのは
野田琺瑯の「ぬか漬け美人」。小さいものではぬか床1kg用といい、冷蔵庫に入るサイズという。
ほぉ~と調べていくと、、、
って、調べ始めている時点で既に罠にはまっているともいえるが、、、ぬか漬けを冷蔵庫でやると管理が簡単という話が目につく。
「
ぬか漬けの作り方(冷蔵庫で漬ける)-ダイエット料理レシピ」
「
楽なぬか床を目指して」
私の母は毎日かき混ぜんでもええと言ってはいたが、一般にぬか床は一日に一回かき混ぜる、気温の高い季節は2回かき混ぜるといわれる。それを冷蔵庫を使って発酵を抑え、かき混ぜる回数を省略という発想だ。そういう背景もあって、小さい容器でぬか床を作って冷蔵庫で漬けると。
…なぁんて具体的に考え始めると、もう止まらない(^^; 情報を見て回ると、どうやら結構ぬか漬けが流行っているっぽくもある。ぬかのビタミンB1がとれていいだの、乳酸発酵製品なのでお腹にもいいだの、いいことづくめのように書いてあるし(^^;
前にも書いた通り、私は琺瑯製品とは相性が悪い。使うとすぐにぶつけるから琺瑯が禿、さびるので、琺瑯は避けたい。探してみると、やっぱり流行っているっぽく、かき混ぜ用のハンドル付きのを始め、いろいろな小さいぬか漬けの容器があり、琺瑯製品ではない小さなぬか漬け容器の中からこれを選んだ。
 | これも壊れ物だが(^^; 耐熱ガラス製なので、丸ごと電子レンジに入れて殺菌ができるのも使い勝手がいいだろう。 |
次の問題は、ぬか床をどうやって立ち上げるかだ。正統派は、
ぬかと塩と水を混ぜて捨て漬けなる作業を繰り返すそうで、情報元によっては
2週間とかもっとかかるという説もあるようだ。世間では流行しているらしいので、冷蔵庫にむいたぬか床の菌叢を分離培養して乾燥したぬか床スターターがパックになって売っているのかと期待したが、そういう訳でもないらしい。何週間もかけてぬか床立ち上げって面倒だなと思ったら、こんな情報に行き当たった。
「
一人暮らしでも手軽に作れる「ぬか漬け」 - [料理のABC]All About」
「大川食品ぬか漬けパック(800g)」なる、直ぐに使えるぬか床がパック詰めになって売っているらしい。あるいは、こちらでは
「S&Bぬかづけの素」という、野菜を入れるだけでぬか漬けがつかるという製品を元にご自分のぬか床を作ったとのことだ。
よしそれを探そう。と思って、銀座のデパートを含む何件かの凝った系の食料品を扱っているお店を回ってみた。だが、原材料がぬかと塩と昆布などで水を入れたらぬか床になります的な乾燥した商品は見つかったが、直ぐに使えるパック入りのは売っていない
(銀座のデパートでぬか床を買って帰ろうとの発想はさすがに間違っているような気がしないでもなかったが)。
(銀座のデパートではない)一軒なんて、「大川食品ぬか漬けパック」のタグがついた棚は発見したのだがカラだった。やはり流行っているらしい。
空の商品棚しか見つからないのでは仕方ない。水を入れたらぬか床になりますという製品を買ってみた。
市販の調味済みの乾燥ぬか床の元でも1週間程度では全然ぬか漬けの味がしないという話も見かけたが、見つかるまでにぬか床が立ち上がるのにかかる時間と同じぐらいかかるようでは、とっとと初めてしまいたくなったのだ。
 | ビール酵母入りなので手や室内が臭くならないといううたい文句の製品。原材料は、米ぬかに食塩とビール酵母、昆布と椎茸と唐辛子だという。一応、この製品の説明によると、捨て漬けは2-3回必要、逆に表現すれば2-3回の捨て漬けで十分としているようである。 世間では捨て漬けを3-4日とか、上記リンク済みの調味済みの乾燥ぬか床の質問への回答では3週間はかかるとか、もっと時間がかかりそうなのだが…。 |
パイレックスの容器を洗って、半分ぐらい水を入れ、そのまま電子レンジに入れて沸騰させて冷まし、冷めてから乾燥ぬか床の元を適当な堅さになるまで投入した。乾燥しているんだけど、生きたビール酵母が入っているのだろうか? よく解らないが、とりあえず、ビール酵母にまず起きてもらいたいので、この状態で室温一晩放置。
翌朝、捨て漬けを開始、、、と思ったら、捨て漬けに適当そうな屑野菜があまり無かった(^^;
 | 慌ててネットで調べて、たまたまあった林檎の皮が捨て漬けに使えることを確認し、いつもは皮付きで食べている林檎を皮をむいて食べて、皮と芯を捨て漬けに利用。 |
ついでに、白神こだま酵母を耳かき一杯程投入し、さらに、植え継いでいるカスピ海ヨーグルトも小匙半分程投入…って、大丈夫か、私(^^;
ちなみに室温は約23度ほどである。立ち上がり時点なので冷蔵庫は使わないことにした。
翌日、捨て漬け利用目的で、ネットの噂では捨て漬けに最適というキャベツを購入(^^; 外側の葉っぱを利用。 |  |
そして、この捨て漬けキャベツを16時間程の後取り出して、ふと芯の部分を味見してみた。…そこで驚いた。確かに糠の味は強く感じる。でも、確実にぬか漬けの味もする。捨て漬けの2回目なのに。なお、室温はやはり20-23度程度。最高温度計を見ても24度以上にはなっていないぐらいだ。そこで、3回目の捨て漬けには、再度林檎の皮と、可食部のキャベツの葉っぱを漬けてみた。
その約14時間後。可食部のキャベツは、酸味が足りないとは思うが、確実にぬか漬けの味になっていた。捨て漬けに必要と一般にいわれている期間が長すぎるのか、この製品の謳い文句のビール酵母が効いているのか、なんか投入したのが効いたのか。何が理由だかは解らないが、結果オーライ。という訳で、キュウリとなすを14時間程度漬けてみた。漬け上がりは、もはやしっかりぬか漬けの味だ。ただし、なすの色が変わってしまった。家訓により
(え?)ぬか床に明礬は入れないことになっているので、さびた鉄片を探し出し洗って投入。
そして。意外にもわずか約5日程で、普通にぬか漬けの味がする漬け物を漬けることのできるぬか床が立ち上げることができたようだった。
キュウリを漬けたり、 |  |
 | 茄子も色が褪めずに漬けることができる。 |
そして、これは旨いんじゃないかと思って試してみたゴーヤのぬか漬け。案の定、これはかなりいける。一本ぐらいはあっさり無くなる勢いなのであった。 |  |
ぬか漬けだとビタミンB1が増えるという話だったが、その上にビタミンCが豊富というゴーヤも糠みそ漬けである。
今年の夏は、夏野菜をいつもより消費しそうだ。
これから漬けるものの予定はこの辺から^^
『
カラットパン粉の大川食品 ぬかみその漬け方』
『
ぬか漬けのある生活 ぬか流「本格的?!メンマ」作り♪』
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ぬか漬けしておいしいもの - 質問・相談ならMSN相談箱』
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オクラのぬか漬け: キルトで彩る12ヶ月』
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ほぉ~と調べていくと、、、
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「
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…なぁんて具体的に考え始めると、もう止まらない(^^; 情報を見て回ると、どうやら結構ぬか漬けが流行っているっぽくもある。ぬかのビタミンB1がとれていいだの、乳酸発酵製品なのでお腹にもいいだの、いいことづくめのように書いてあるし(^^;
前にも書いた通り、私は琺瑯製品とは相性が悪い。使うとすぐにぶつけるから琺瑯が禿、さびるので、琺瑯は避けたい。探してみると、やっぱり流行っているっぽく、かき混ぜ用のハンドル付きのを始め、いろいろな小さいぬか漬けの容器があり、琺瑯製品ではない小さなぬか漬け容器の中からこれを選んだ。
 | これも壊れ物だが(^^; 耐熱ガラス製なので、丸ごと電子レンジに入れて殺菌ができるのも使い勝手がいいだろう。 |
次の問題は、ぬか床をどうやって立ち上げるかだ。正統派は、
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2週間とかもっとかかるという説もあるようだ。世間では流行しているらしいので、冷蔵庫にむいたぬか床の菌叢を分離培養して乾燥したぬか床スターターがパックになって売っているのかと期待したが、そういう訳でもないらしい。何週間もかけてぬか床立ち上げって面倒だなと思ったら、こんな情報に行き当たった。
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キュウリを漬けたり、 |  |
 | 茄子も色が褪めずに漬けることができる。 |
そして、これは旨いんじゃないかと思って試してみたゴーヤのぬか漬け。案の定、これはかなりいける。一本ぐらいはあっさり無くなる勢いなのであった。 |  |
ぬか漬けだとビタミンB1が増えるという話だったが、その上にビタミンCが豊富というゴーヤも糠みそ漬けである。
今年の夏は、夏野菜をいつもより消費しそうだ。
これから漬けるものの予定はこの辺から^^
『
カラットパン粉の大川食品 ぬかみその漬け方』
『
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No. 7022
>さびた鉄片を探し出し
そんなものが見つかることに、驚きました。
さびる前は何だったんでしょう??
No. 7023
>さびる前
工具箱の底に転がってたんですけど、何かのパーツみたいでした。
私の身の回りには、何かと訳のわからないものが多いのです\(-_-;)
新しい釘とかボルトとかをぬか床に投入する訳にも行かず…
No. 7024
私は初夏から秋口くらいまで糠床を冷蔵庫に入れて、涼しくなったら室温で……というパターンです。メインはキュウリですが、長芋とかニンジンもおいしいですよ。
No. 7025
>Apemanさん
ぬか床の冷蔵庫管理なさってるんですね。人参は既に漬けちゃいました。長芋はこれから漬ける予定リストに入ってましたが、筆頭に移動します。そして、こんなことなら、一口茄子や水茄子の苗でも植えておけば良かったとほぞを噛んでいます(^^;
No. 7026
さびる前が「何かのパーツみたい」というのはいけません。あくまで錆釘を使うべきです。昔から「ぬかにくぎ」と言うでしょに。
No. 7027
>何かのパーツ
あ、なるほど。
鉄片という文字から、勝手に、
三角形に割れた板状のものを想像していました。
水なす・・・東京でもデパ地下なら売ってるんですけど
高いんですよね。
No. 7029
>人参は既に漬けちゃいました。長芋はこれから漬ける予定リストに入ってましたが
そうでしたか、それは失礼……(^^; それ以外だと……チンゲンサイなんかもまずまずいけますですよ。
No. 7030
>南さん
そういう表現をされると、何故か効果が無くなりそうな気がするんですけど-。
>さくらさん
…何かのパーツは板状でしたけどね。今年は、奈良の通販業者から取り寄せた九条ネギの種を蒔いて育てているとこなんですよ。まさか、自分がぬか床を作り始めるとは、注文時には予想してませんでした。
>Apemanさん
人参は実家のぬか漬けの定番だったのです。長芋はApemanさんのお勧めなので、早々に試してみますね。
見て回ると、肉だの魚だのゆで卵だのこんにゃくだの(
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B3%A0%E6%BC%AC%E3%81%91)、その上にチーズだの(
http://nkdk.blog43.fc2.com/blog-entry-7.html)、ふきだの(
http://maumii.exblog.jp/13296541/)、さらにはフグの卵巣まで(
http://www.groovy-net.co.jp/oishii/img03column/fugu.html)色々漬けるみたいですね。
…いや、フグの卵巣は試しませんよ、さすがに。
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