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無徴の貧困と呼べるだろうか 

 7月24日付で、エントリにあげた女性差別撤廃委員会の第44回会期の日本審査だが、エントリで強調はしそびれていたが、色々指摘されている中には、

・男女賃金格差、女性の不安定雇用、同一価値労働同一賃金原則の確立、育児休業制度の整備など


も含まれる。そっちを強調していなかったエントリを書いておいて恐縮だが、プレスリリースを見てもかなり注視されているトピックだ。

 この女性の収入に関する問題に対しては、女性差別撤廃委員会だけではなく、国際労働機関(ILO)も注目している。
 ILO条約第100号(同一報酬条約、1951年)が『同一価値の労働についての男女労働者に対する同一の給与及び給付を求めるもの」であり、ILO条約第111号(差別待遇(雇用及び職業)条約、1958年)が『人種、肌の色、性、宗教、政治的見解、国民的出身または社会的出身に基づく、雇用、訓練、労働条件における差別待遇を除去し、機会及び待遇の均等を促進する国内政策を求めるもの』だからだ。そうして、2008年3月に公表されたILO条約勧告適用専門委員会報告でも、日本は指摘されている。

2.男女間賃金格差に関する評価
本委員会は、フルタイム労働者間での時間当り所定内現金給与に関する男女間賃金格差が、2004年の31.2パーセントから2006年の32.9パーセントへと拡大した、とする政府による統計情報に留意する。(略) 委員会は、男女間賃金格差が、依然として非常に大きいことに留意する。委員会は、フルタイム労働者の時間当たり所得格差が、2004年以来拡大していることをとりわけ懸念する。(略)

3.パートタイム労働
(略) 連合は、パートタイム労働者に対する差別は、依然として多くの面で性別に基づく差別であることを強調し、同法の改正によって新たな保護の対象となるのはパートタイム労働者のごく一部に過ぎないとして、同法の改正は不十分であったと述べている。本委員会は、改正パートタイム労働法の実際の適用状況についての情報を提供するよう日本政府に求める。この情報には、法改正が男女間賃金格差の解消にどの程度、寄与したのかに関するものも含む。(以下、後略)


2008年03月02日付「WWN : ILO条約勧告適用専門家委員会報告」より、なお、2007年10月02日付「WWN : 条約勧告適用専門家委員会100号個別意見」も参考になる

 ILOのこういった動きは、1980年に出されたという声明;「女性は世界の労働の三分の二を行っているにもかかわらず、収入は5%でしかなく、資産は1%にも及ばない」からはじまると聞き、世界全体の話ではあるが、もちろん(と断言できるのもどうかと思うが)日本が、ジェンダー平等路線でいい線いってる訳もない。

(略) 
 報告書のタイトルは、「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の中心にあるジェンダー(男女)平等」。そのなかで、国別の男女賃金格差の指標が世界地図入りで紹介されています。国際労働組合総連合(ITUC)が作成したものを紹介しています。これまで世界規模のデータはなく、ITUCによって、初めて、職業別男女間の平均賃金格差に関する世界的なデータ収集が試みられたとしています。

 日本の場合、男性の賃金を100とすると、女性はその66.6%しかなく、世界地図には、賃金の男女格差(100から66.6を引いた)33.4%が記載されています。

 この指標が大きいほど格差が大きいということになります。日本以外の“経済先進国”を見ると、カナダが27.5%、アメリカが22.4%、EU(欧州連合)が平均で15.9%、オーストラリアが14.1%となっています。

 「日本のように、男女の賃金格差が30%以上あるのは、世界では少ない。2年前の2007年のILO総会では、日本の男女賃金格差の問題が議論されました」と話すのはILO駐日代表の長谷川真一さん。日本は、同一価値労働同一賃金を定めたILO100号条約を批准しており、条約にもとづく格差是正が求められます。この総会では、同一価値労働に対する同一の報酬を、法律上も事実上も積極的に促進するようにという強い要請が、日本政府に対して行われました。(後略)


2009年6月6日(土)「しんぶん赤旗」「男女の賃金格差 日本の異常くっきり/ILO報告書にみる」より、改行は元が多すぎたので適宜変更

 ちなみに、ジェンダーギャップ指数ランキング2008では、対象国で130ヶ国で日本の順位は全体では98位だが、同等の労働での賃金において93位(2007年は90位)、収入評価では96位(2007年は92位)である。

 ぶっちゃけ、日本では女性の方が貧乏になりやすいのである。しかし、それは目につかない(なかった)という。アジア女性資料センターが出版する冊子、「女たちの21世紀」の「女性の貧困 ― 何が見えなくしてきたのか?」特集号はこう切り出す。

 「年越し派遣村」や反貧困ネットワークの運動は、世界で最も豊かな日本社会に蔓延する貧困を社会問題化することに成功してきました。しかしその中でさえ、女性の貧困は見落とされ、後回しにされがちです。
年収200万円以下で生活する人々の74%を女性が占めているにもかかわらず、何が女性の貧困を見えなくしているのか、女性たちは貧困をどのように経験しているのでしょうか。


 社会経営システム研究所が国税庁の「平成18年度民間給与の実態調査」から作成した資料(PDF)では96年の男性の平均給与所得は5,685,000円で女性のそれは2,760,000円、その差2,925,000円。06年の男性の平均給与所得は5,387,000円で女性のそれは2,710,000円で、その差2,677,000円。平均給与所得が8年連続で減少しているという資料なのだが、男女の所得格差は少し縮まりましたね、はぁと。と言える状態とは、とても言えないだろう。

 カウンセラーの信田さよ子氏は、著書「家族収容所」の前書きでこう語る。

(略) 女に生まれた事は本人の責任ではない。

 もっと悪いことに今、女同士が分断され、細かく階層化されてしまっている。学歴が低くて所得が低い女ほど、結婚年齢が低い。女が一人で食べていくのは困難であると痛感した人から結婚していくのだ。一方で、日本では晩婚化が進んでいるという。一定程度以上の学歴をもった女は、どんどん結婚しなくなっている。(略)

 結婚幻想がこんなにばらまかれていながら、こんなにも晩婚化が進んでいるという二重構造は、一体何を意味しているのだろうか。(後略)



 今時、「女に学はいらん」等という人は、まず見ない。しかし、2008年9月にOECD教育局が、プレスリリースの冒頭で「高等教育進学と男女差 」と題し、こう報告する。

日本では、男性の大学進学者が女性を上回る一方、OECD平均では、女性の大学進学者が男性を上回る。

 ○ OECD加盟国の中では、男性の大学進学者数が女性を上回る国は日本、ドイツ、韓国及びトルコのみであり、その差は日本が最も大きい。日本における大学型高等教育機関への進学率は男性が52%、女性が38%であるのに対し、OECD平均では男性50%、女性が62%である。(表A2.4)(後略)


 私ですら意外だったのだが、今でもまだ女性の大学進学者が少ない傾向にあるらしい。とはいえ、高学歴を得られる環境に恵まれる女性はいる。…のだが、「恋愛において高学歴の女性は敬遠されがち?」「男性は、自分より学歴が高い女性を恋愛・結婚対象として躊躇するのでは?」「男性に学歴を言ったら引かれた」なんて悩む女性が、視界に入る(個人的には「自分より高学歴の娘を持った父親の心境は?」の回答に「娘ならいいけど、つきあうのは…」がまぎれ込んでいるのが味わい深かった<-脱線)。これらの回答では、いろいろと「理解ある」回答が出てくるが、

私たちの配偶者選択の条件自体が、性別役割にしばられている。いわゆる「女性上昇婚」の傾向があるからである。稼得能力の点で男性が女性を上回っているというのは、現代社会で結婚が成立するための重要な要件なのであり、これが逆転した組み合わせの結婚というのは非常に少ない。こういう条件の下で配偶者選択がおこなわれるかぎり、平均的にみて女性の賃金が男性に近づいたとしても、夫婦の間で男性の稼得能力が上回ることにはかわりない。今のところ、男性が家事に優位性を持って女性が市場労働に特化するような夫婦は、依然希少な存在なのである。


2004年6月13日の「報道特集」(TBS)という番組で見合いを目指す男女の話題が取り上げられていました。

その中で、30台の男女の見合いがうまくいかない理由の一つに男性が「下方婚」という概念を捨てられないからではないかという指摘がされていました。この「下方婚」という言葉は聞きなれないのですが、簡単に言えば、男性は年齢・身長・収入・学歴などで自分よりも下である女性との結婚を望むということなのです。反対の意味の言葉に上方婚というのがあるそうで、女性は上方婚の結婚があるらしいのです。

「報道特集」の中では女性の中で上方婚願望は薄くなっているのですが、男性の中では下方婚願坊がなかなかなくならないのが原因だという指摘がされていまのです。30歳台の女性は20~30歳台の男性も結婚対象に考えているのですが、30歳代の男性は下方婚の考えが強いので20歳台の女性を結婚相手に求める。その結果、30歳台同士のカップルが生まれにくいと言う理屈です。(後略)




 この社会はこんな構造をもつ。これが、まず前提にあり、現状がもたらされる。

(略)
 まずは、女は“構造的に”貧乏にさせられているということである。

 「女というのは、“家”を出たら『死ね』ということか!―それが10年間、福祉事務所相談員として、DVから逃げて来た女性たちと関わってきた私の気持ちです」
(略)
 女には「夫の妻」か「父の娘」かの選択しかなく、“その枠から出たら死ぬしかない”ということ自体がそもそも“暴力”である。「年金も保険も、私は“配偶者”として手に入れていたんだなあと、離婚して初めて気がつきました」とは、貧乏体験談を語った40代女性のことばである。

 また女性たちは、現在、貧乏状態に陥ってオタオタしている男性たちへの“斜めの視線”も忘れない。なぜ、この国で今、貧困問題が熱く語られるようになったのか? それは、中流家庭で育ち、4年制大学を出たにも関わらず、生活保護基準以下の年収しか得られないような男性が増えたからである。しかし、女はずっと以前から、そうだった。結局、女の劣悪な雇用状況を社会や男たちが放置してきたから、今、そのポジションに男たちが下りてこなくてはならなくなった時に、男たちにはそのツケが回ってきたともいえる。


幸運に恵まれて『「夫の妻」か「父の娘」かの選択』を選ばない事が可能な女性達がいるのは確かだ。だが、選ばざるを得ない「女性」は、枠組みに組み込まれる。

 システムが円滑に動いていれば、問題は少ないと言えるかもしれない。だが、問題が起こった時には?

 2009/07/07にあげたエントリで横浜市のDVに関する調査を紹介した。DV被害を自覚しながら配偶者関係を解消しなかった人たちがいる。その回答で、男女差が大きかったのが「経済的な不安があったから」(女性35.4%、男性3.6%)。男女共同参画局が公開している平成18年10-11月の配偶者からの暴力の被害者の自立支援等に関する調査結果(pdf)でも、実際の被害者799人(女性98.2%)が「相手と離れて生活を始めるにあたって、困ったこと」の質問へ「当面の生活をするために必要なお金がないこと」が54.9%と最も多く回答している。そして、回答者らの1か月当たりの収入は、「10~15万円未満」の人が35.3%で最も多く、「5~10万円未満」の人が21.7%、回答者の3人中2人が1か月当たりの収入が15万円未満という。

 平成15年厚生労働省告示第102号、「母子家庭及び寡婦の生活の安定と向上のための措置に関する基本的な方針について」で参照されている情報によると、

母子家庭の母の84.9%(平成5年87.0%)が就業しており、就業している者のうち常用雇用者が 50.7%(平成5年53.2%)、臨時・パート(臨時・パートタイムの形態で就労する者をいう。以下同じ。)が38.3%(平成5年31.3%)等となっている。(略)
 さらに、現在就業している者のうち、約3割が転職を希望しているが、その理由は「収入がよくない」が約6割となっている。

(2)  父子世帯の父は、父子世帯になる前にはほとんど(95.9%)が就業しており、その後も大半(89.4%)(平成5年93.0%)が就業している。就業している者のうち常用雇用者が75.3%(平成5 年71.7%)、事業主が13.7%(平成5年18.5%)、臨時・パートが6.9%(平成5年3.1%)等となっている。

収入状況
(1)  母子世帯の平成9年の年間の平均収入金額(就労収入、生活保護法に基づく給付、児童扶養手当、養育費等すべての収入の金額)は(平均世帯人員3.16人)、229万円となっている(平成4年215万円)。
(2)  父子世帯の平成9年の年間の平均収入は(平均世帯人員3.45人)、422万円となっている(平成4年423万円)。

 7. 養育費の取得状況
 離婚母子家庭のうち養育費の取決めをしている世帯は、35.1%である。(後略)

これは平成15年時点の情報だが、既に参照したように、平均給与所得が8年連続で減少している

 あしなが育英会は2008年、世界不況の影響で厳しさを増す遺児母子家庭の実態を把握するために、2月、9月、12月と3回にわたって緊急アンケート調査を実施したと発表した。調査結果によると、2009年の春に高校進学を予定していた遺児の母親の平均勤労年収が134万5千円と一般勤労者の30.8%に落ち込む中で、子どもの教育費がまかなえず、12月の調査では、子どもが退学や進路変更を余儀なくされた家庭が3割にも上っていたことがわかった。
 また、同時期に行った高校3年生の進路調査では、就職希望者のうち4割が「生活苦で進学を断念した」と答えていた。さらに深刻なのは、子どもの学力や勉学意欲が低下した家庭が26.3%(12月調査)と、4世帯に1世帯以上だったことである。(略)

 2009年5月、政府もようやく返還義務がない奨学金などを議論し始めたが、具体的な施策はなく、逆に生活保護の母子加算全廃など、さらに母子家庭を追い詰めている。



 繰り返しだが、この状況をもたらす構造がないとどうして言えるだろうか。

 「女の貧困」が見えなくされてきたのはなぜか? 派遣切りの男たちの出現で、ようやく見えてきたかに見える女の貧困。
 7月11日(土)、つながる/ひろがる/ふぇみん 泊まってシンポジウム in あざみ野に参加した。シンポジストは6人。多彩な立場からの発言が相次いだ。(略)

 コメンテーターの屋嘉比ふみ子さん(ペイ・エクイティ・コンサルティング・オフィス(PECO)代表)は、女の貧困の歴史的・構造的仕組みを3点と指摘した。1985年、①男女雇用機会均等法が女の間接差別を合理化したこと。②今の派遣切りにつながる労働者派遣法は、そもそも女性労働政策であったこと。③年金3号被保険者新制度による主婦層のパート化の増大。景気調節弁としての女性労働・女の貧困を生み出した家父長制・性別役割分業に基づく家庭基盤充実政策はもとより、それを見て見ぬふりをしてきた男たちの労働運動の責任を厳しく問う。


 若者の貧困、ワーキングプア、いつのまにか日本は、世界でアメリカの次に貧富の格差が大きい国に変化していた。若者を中心にフリーターがユニオンを作り、生きさせろと心から叫び、反撃が始まった。しかし…、おんなたちは、ずっと前から貧乏だった。差別され、職場でのセクハラ、夫や恋人からも暴力にさらされ、それでも生活のために必死で働いてきた。

 非正規雇用の7割は女、フリーターも東京以外は女性の方が多い。年収200万円以下は、女性が759万人に対して、男性は263万人。それなのに貧乏で登場するのは、男性ばかり。なぜ? なんど、叫んできたことか。パートや女性の差別を、労働組合が相手にしてくれない。女性ユニオンや、女性のNGOを全国で結成し行動し続けてきた女性たちは、2007年1月に働く女性の全国センターを結成した。女の貧困を見えるものに、女性たちが当事者として働ける運動を! 女たちの反撃を!!。


(略)
「女性と貧困」・・・「女性は世界の労働の三分の二を行っているにもかかわらず、収入は5%でしかなく、資産は1%にも及ばない」(ILO:国際労働機関)という声明、そして「女性の約54%が非正規労働者として、正規男性の約40%の低賃金で働いて」いるという事実は(女性たちの中においても)どれだけ知られているでしょうか?

 そうであるにもかかわらず、「派遣村」でも女性はきわめて少数、「寄せ場」「路上」といわれる場所においても、やはり女性達の姿はなかなか見えてきません。

女性の貧困の原因は「社会的暴力」だといわれます。社会的暴力とは、日常的で匿名的な暴力、つまり「日々生きている中で空気のように入り込んでいる暴力」です。この暴力と「女性の貧困」という現状は密接にかかわっているといわれます。「日常におきる匿名的な暴力」だからこそ女性自身も含め、我々はその暴力性に気がつくことが難しく、その暴力を支えてしまうことすらあるといえましょう。(後略)


…無徴の暴力、ともいえるのだろうか。

 さて。
こういった情報は、セクシャルハラスメントやドメスティックバイオレンスの情報を追っていれば自然と目に入るので、2009/07/28付であげたエントリ;「『家事は愛』?」で引用した、

落合(1997)が「妻に去られた男はコンビニで弁当でも何でも買って『個人化』できるけれど,夫が収入をいれてくれなくなった女(=専業主婦:筆者注)はたちまち干上がってしまうのが現実」と述べているとおり,現代の消費社会では経済力のある側の勢力が強いことは否めない。


Human Developmental Research (発達研究)2003, Vol.17, 53-68「男性の家事分担を促進する要因 (pdf)」

の箇所にはなんの違和感も、私は感じなかった。一般論として、間違いだとは認識できない。もちろん例外はいる。というか、私自身が例外に他ならない。

 しかし、こんなはてなブックマークコメントを頂いた。

BUNTEN 社会, 労働 引用部「妻に去られた男はコンビニで弁当でも何でも買って『個人化』できるけれど,夫が収入をいれてくれなくなった女(=専業主婦:筆者注)はたちまち干上がってしまうのが現実」誤り。経済的依存は男女無関係。 2009/07/28。

…当エントリで示したように、この社会には女性が貧困になりやすい構造がある。例えば、父子家庭が辛い状況であるのは事実としてあっても、母子家庭の収入が父子家庭より少なく、実際大変な状況に陥っている情報に容易にアクセスできる。

 経済的依存を、したい・したくないには関係なく、女性が経済的依存をせざるを得ない状況になることが多いのも、当エントリで示した所得格差等が現しているだろう。すなわち、私には、「経済的依存は男女無関係」と断じることができる根拠が解らない。

 ブクマでお書きの意見は、一般論として成立しないと考えており、その根拠を示すべく、エントリを上げた次第である。



エントリに入りきらなかった、その他注目した資料を保存。
一人親家庭 - Wikipedia
女性と貧困ネットワーク
女性と貧困ネットワーク(@はてな)
女性と貧困ネットワークマガジン20号
貧困女性の支援ネット : とれたて!ミックスニュース : ニュース : 大手小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
朝鮮新報 2008.5.16「女性の貧困化-オギャーと生まれて死ぬまで」
ミニ統計集 日本の女性と男性 2002-2003年(PDF)

 不況下で、産前産後休業や育児休業の取得を希望した女性を雇い止めや解雇しようとするケースが増加している。とりわけ、雇用情勢が急速に悪化した今年1~3月、兵庫労働局への相談が前年同期の約3倍に急増した。(略)

 同労働局によると、ある女性は「産休・育休を取得後に復帰したい」と会社に伝えた。これに対し、会社側は「あなたの休業中、別の人を採用するが、復帰後に2人雇うのは経営上困難。金銭補償をするので退職を」と迫ったという。

 別の女性派遣社員は、派遣先に妊娠を報告すると就業を断られ、さらに、派遣元からも雇い止めを通告されたという。派遣先は「妊娠しているので、いずれは辞めてもらおうと考えた」といい、派遣元は「別の派遣先を紹介したが、希望に合わず雇い止めにした」と説明する。(後略)



 大阪府内で生活保護を受給する母子家庭のうち、母親が強いストレスが原因とみられる精神疾患を患っている世帯は約3割に上ることが、堺市健康福祉局の道中隆理事の調査で明らかになった。ほとんどがDV(ドメスティックバイオレンス)、児童虐待などの貧困要因を複数抱えていることも判明。生活保護が親から子へ引き継がれる世代間連鎖は約3割に上った。(略)

 また、低学歴の母親は57%▽10代で出産した母親は26%▽DV被害は22%▽子供が病気の世帯は21%▽子供が薬物中毒、窃盗、売春などの問題を抱えている世帯は21%▽子供が虐待を受けている世帯は9%--で、一つの家庭で3~4項目の要因が重なっていた。

 厚生労働省によると生活保護の受給世帯数(07年度)は約111万世帯で、うち母子家庭は8・4%を占める。1000人当たりの保護率は、全体で22人だが、母子家庭に限ってみると190人に跳ね上がり、貧困割合が高い。(後略)



日本、先進国中で最大の賃金格差

 日本は同一価値労働・同一賃金を達成するたたかいで依然として遅れている。女性たちの教育や経験のレベルが高いにもかかわらず、日本は先進国世界でまだ最大の賃金格差を抱えている。ILOによると、日本の女性たちは、2001 年、平均で男性たちの給料の63%しか得ていない。これは1997年以降、ほんのわずかな改善しかしていないことを示す。
 日本の二層からなる労働市場が、この不平等性に影響を与えているのである。一つの層は、男性が85%を占める通常の正社員で、もう一つの層は、女性が 70%を占める非正規の臨時的な従業員である。「一時的あるいは臨時的な契約で働く女性たちの数は日本で増加しました。自治労は、差別を撤廃するためのキャンペーンを展開しています。またその中で、彼女たちの雇用ステータスにかかわらず、女性労働者の労働条件を改善する方法も模索しております」とPSI加盟組合日本協議会女性委員会の委員長、自治労の総務報道局長である野田那智子氏は語っている。(後略)





 情報を御教授いただきました、akiraさん(@akira's room)、どうもありがとうございました。
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[ 2009/07/31 19:00 ] ジェンダー関連? | TB(3) | CM(8)

ハイクへお返事   No. 6330

>BUNTENさん

http://h.hatena.ne.jp/BUNTEN/9236534087442093346
へのレスポンスです。

 まず、BUNTENさんが異論をもたれた一節は、私が引用した「発達研究(2003, Vol.17, 53-68)「男性の家事分担を促進する要因 (pdf)」
http://www.coder.or.jp/hdr/17/HDRVol17.4.pdf
の、考察における文章で、この文章自体が「『21世紀家族へ:家族の戦後体制の見かた・超えかた』落合恵美子、1997年12月、有斐閣選書」から引用された一節です。「男性の家事分担を促進する要因」の論文そのものが、データから結論を導いている性質をもつ文章ですから、論文自体を読めば解るとおり、得られたデータから「○●は示唆する結果である」「傾向が見られた」という内容で、その結果から結論を導く補強として落合氏の97年発行書籍の一節を引用しています。
 つまり、BUNTENさんが「決めつけ言説」と受け取られた文章は、傾向を端的に示す目的をもった文章であるというのが私の理解です。この理解を補強しているのが、当エントリで言及した、私が把握している事象です。

 エントリで言及しているとおり、この事象・構造には例外があることは承知しています。その例外の立場から異論を唱えておられることも、これまでお見かけしたコメントから察しはつきました。

 しかし、100字の制限下である点を勘案してなお、一般論ではないと判断できない文章で、引用部分を「誤り。経済的依存は男女無関係。」と留保無しに決めつけ」るコメントが、私のエントリに対して付けば看過は出来ません。(私がヘイトコメンタと認識しており、衆目的にもそうだろうと見なしている場合は、気にしませんが)
 それは違うのではないかと指摘するのに、根拠を挙げない訳にはいきませんので、エントリを上げた次第です。それにしては長いエントリだろうという意見もお有りかと思いますが、手抜きは失礼だし。
レスポンスありがとうございました。


 なお、WinterMuteさんの
http://h.hatena.ne.jp/WinterMute/9234264696454304375
>自分は、BUNTENさんがあの記事に抗議したのは当然だと思います。大きなくくりで論じられた時に、その構図から個人がこぼれる、というのはこぼれた当人にとって暴力的なことだと思うからです。
<
 とのご意見も後半を妥当だと考えます。前半は、うーーん「決めつけ」とは受け取れなかったんですけど、と私個人はなりますが、構図からこぼれる個人として声を上げていただきたいというのは、私も本当にそう思います。

 で、私も横になってしまいますが、
http://h.hatena.ne.jp/BUNTEN/9234071194158069002
>持って生まれた性質はマッチョでないのに、男はみんなマッチョであるべきだという社会的圧力に負けてマッチョになろうとして色々無理をしてしまう
<
 それは、私がホモソサエティうざっと思っているのと、多分、方向性を同じくするのではないかと思います。同意、です。

>ダメ男をマッチョ化圧力から解放しない限り多くの女性の解放もないのだと思います
<
 どっちが先という訳ではなく同時進行じゃないかと思いますし、「ダメ男」という表現自体に異論を唱えたくもありますが、そう思います。
[ 2009/08/01 12:08 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

優遇に見せた搾取   No. 6334

配偶者控除や年金の第3号制度は、一見、女性(主婦)を優遇しているようでいて、実は女性の労働の収奪であり、女性の貧困を進めてきた政策の一つだと思います。
夫の収入を減らさないように(夫に迷惑がかからないように)、主婦は労働時間を抑えて"自分の"収入を扶養範囲内に低くしているのです。
[ 2009/08/02 04:10 ] -[ 編集 ]

   No. 6335

>kirikoさん

 近ごろ、そこここで見かける論調が、以前、議論となった某専業主夫希望の「弱者男性」の見解を連想させるものなので、ついつい思い起こす機会が多くなっております(^^;
なんとなく、、、専業主夫をする人がいても、専業主婦とでは、世帯単位での暗黙の役割が違っているといるように思えます。ところで、そういえば、「専業主夫」とは言っても「兼業主夫」は言いませんね。
[ 2009/08/02 14:24 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

   No. 6336

大変力の入ったエントリ、是非沢山の人に読んでもらいたいと思いました。圧巻です。
論点が多数で、着目する点が沢山で。
女同士が分断されているというのは凄く感じますね。夫の収入が十分ならば、本人が無収入でも貧困だなんて感じないでしょうから。そういう人は必ずしも現状に不満を持っている訳ではなく、事態は単純じゃないと思います。
東大生に専業主婦志望が増えた、高い学歴は高収入の男性と出会う為の手段。という話を聞いて、不況の影響もあってか状況は進展どころか後退しているのだと思わずにいられないです。教育を受けても即座に解決になるものではないという。
「女性が社会進出し過ぎた」ような事実は、何処にもないと思います。
なので自称弱者男性の言説を見ると何て打たれ弱くわがままなのだろうと思います。
[ 2009/08/02 15:02 ] SFo5/nok[ 編集 ]

ありがとうございました   No. 6337

じっくり読ませていただきました。
これまで様々な母子家庭に関わってきましたが、ここエントリに書かれているような家庭を数多く見聞きしてきました。
生活保護を受けていない場合、1日に2つ3つとパートを掛け持ちして子どもを育てている方はざらですし、専門職で働いていても、子どもの進学のためにDV家庭にとどまり続ける方もいらっしゃいます。

ちょうど、女性の貧困と児童虐待、DVと児童虐待について考えていたので、とても参考になりました。何事にも例外はありますから「全てが当てはまるわけではない」のは当然ですが、「構造的な問題」として指摘していただいたことをありがたく思っています。(力不足で私には難しかった)




[ 2009/08/02 15:38 ] -[ 編集 ]

   No. 6340

>nanamiさん
>夫の収入が十分ならば、本人が無収入でも貧困だなんて感じないでしょう
<
 配偶者が健在で世帯で使える収入が十分であれば実際貧困ではないわけですが、なんかリスキーな話だと思うんですけどね。

>「女性が社会進出し過ぎた」ような事実は、何処にもないと思います。
<
 ちょうどこんなものを見つけていましたよ(^^;
「女性差別への日本の対策は十分だと思う? - livedoor ニュース - ネットリサーチ」
http://research.news.livedoor.com/r/30977



>akiraさん

 情報を御教授いただきましてありがとうございました。
このところ、DV調査関連の報道をよく目にしエントリにもあげていましたので、必ずしもではないにしても、被害者に経済力があればダメージは少なくてすむだろう等々と、つらつらと考えていました。こっち方面の色々を知るにつけ、背後にある構造(それには個人の意識も影響を受けているわけですが)の強固さに、遠い目になってしまいます。
[ 2009/08/03 12:26 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

微妙なアンケート   No. 6342

>碧猫さん

>「女性差別への日本の対策は十分だと思う? - livedoor ニュース - ネットリサーチ」
http://research.news.livedoor.com/r/30977

このアンケート、解釈がいくつかできてしまう、悪設問の実例ではないかと。

「思わない」という回答には次のように正反対の認識が混在しています。

・日本では女性差別がまだある、対策は不十分だ
・日本では女性差別はもうない。だから今の対策はおかしい
[ 2009/08/03 16:39 ] -[ 編集 ]

だから興味深かったので(^^;   No. 6343

>kirikoさん

「思うに投票」でも「思わないに投票」でも、「女性が優遇されすぎだ」の意見が目立つんですよね。
[ 2009/08/03 17:13 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

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自民党のマニフェストに二言

各党のマニフェストを読み比べたり全くしておりませんので これは、今朝、新聞を見ての単なる感想です。 「は?」と思ったことをそのまま書いただけなんで 他政党のマニフェストとの比較とか 難しいことを聞いてこないでね。 自民党:マニフェスト発表 民主に対...
[2009/08/01 12:07] URL かめ?

女性の方が立候補しやすいという問題

 国会議員の女性の比率は12.3%だそうだ。それで衆議院に関していえば、前回選挙で43人が当選し、9%だったそうだ。立候補者では147人で女性の比率は13%。従って、女性の当選率は29%。ちなみに男性
[2009/08/02 18:55] URL pokoponにっき

トホホな国。

 国連の女性差別撤廃委員会が、日本政府のとりくみについて審査、という件について碧猫さんが詳細に書いておられる。一部の政治家の方々は...
[2009/08/03 18:32] URL 百丁森の一軒家(本館)












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