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捜しものが見つかったので 

 引用したいエントリを書いてるときに見つからずに,復習(笑)している時に見つかる。まぁ、私の場合、よくあること。復習しているのは,それはそれで理由があるのだけど、それは後の話として、置いておく。

 アメリカの大学で学生に配られている「デートレイプ」啓発リーフレットで、女性(被害者側)の言い分として、こうあるそうだ。 パーティで出会った男性に好意をもったら、その男性からパーティを抜け出して彼の部屋で一杯やらないかと誘われた。好意をもった相手なので誘われるままに部屋を尋ねると、座るところはベッドしか無く…その気を起こされると嫌だなと思いつつ座って話していると、迫られた。その気はなかったので断って逃げようとしたが、押し倒され、押さえつけられ、レイプされた。
 男性(加害者側)は、気があるのが解ったから誘ったら、来た。途中で嫌だと言い始めたが、「女の子って簡単に落ちると思われたくないからそんなことするんだよね。抵抗するのをやめた時、目に涙を溜めてたのは知ってたけど」。終わった後、彼女はとても怒っていたがなぜか解らない、する気がないのならなぜ部屋に来るのか。…というのが言い分だとか。

 この例を引いている書籍の著者は『この事例を読んで、「そんなの女の子がバカなんだ」「なぜこれがレイプなのか」と考える人もおそらくいるだろう』とし、こう続ける。

 私たちの社会はあまりにも長く、性暴力被害について、「女性にすきがあったから」「女の方が誘ったのでは」「男の性はそんなもんだ」、と「神話」を作ってきたために、「女性はセックスをするかどうか、自己決定する権利がある」という当たり前のことすらなおざりにしてきた。
 私たちにとって、「女性は自分で身を守らなくてはならない」信念は実に根深い。それは女性が性暴力の被害に遭っている現実があり、しかも女性差別的な法・制度や社会の意識のために性暴力被害者が責められる状況がずっとある、その反映である。現状では私たちは、二重の被害を受けないためにも、「身を守る」ことを骨身に染みこませなくてはいけなかった。


牟田和恵「実践するフェミニズム」(岩波書店)P.118より一部

 …しかし、というかようやく、認識が定着しつつあるように、この「神話」に基づく信念は「被害者を責める」ロジックと「コインの裏表」の関係にある。この骨身に染みている価値観のために、性犯罪被害にあって、自分を責めている被害者に「あなたは悪くない」と最初にしっかり伝えることが大切と聞くのはその為だろう。

 また、仮に不注意があったところで、不注意で片付けていいのかと著者は指摘する。

受けた被害自体は取り返せなくとも、加害者にきちんと法の定める処罰を受けさせるというのが、法治社会の道理であり、それを私たちは支持して当然ではないか。「被害者を責める」のは、そうした手続に対立することですらある。


牟田和恵「実践するフェミニズム」(岩波書店)P.118より一部

この指摘は、痴漢冤罪に対し、司法の問題をではなく痴漢被害を申し立てる者を非難する言説も射程に収めるだろう。

 そして、牟田氏はもう一つの問題を指摘する。

 「身を守らなくてはならない」状態は、それが「当たり前」なのではなくて、女性の自由を深いところで侵害しているのに気づく必要がある。無意識のうちにも『身を守らねば」ならない状態に否応なくおかれるために、女性に対し閉ざされ、奪われている可能性を私たちは忘れるわけにはいかない。気持ちの良い夜風に吹かれ夜のとばりをひとり楽しむこと、一人旅の冒険の喜びとそれがもたらす人間としての成長、そうした可能性を女性たちは想像もしないうちに奪われている。性暴力犯罪は、そして性暴力にあった被害者を責める意識は、そのよろこびとチャンスも奪っていることに私たちは気づかねばならない。


牟田和恵「実践するフェミニズム」(岩波書店)P.118より一部

…この文章を読んだ衝撃は忘れられない。なのに、どこで読んだかは忘れていたわけだが…orz
 この一節が、先に書いたエントリ「なら、その言葉を使わずに試してみよう」の下地にあり、引用しそびれた文章でもある。

 …少し前に再発見していたのだが、さつきさんの27日付エントリ『性差と想像力』を拝見して、お嬢さんが一人旅で成長する機会をもたれたことが他人事ながらとても嬉しくて、そして、さつきさんのヒントになれたことが嬉しくて、エントリに載せてみた次第。
 *ところで、「ごくまれ」どころじゃないのを、御自身でお解りの上で面白がってらっしゃるように見えるのは気のせいでしょうか?>さつきさん?



 さて、ちょうど、こんなタイミングで、某教育大学集団準強姦事件として報じられ後に示談となった件に関して、こんなエントリが上げられていた。

 「こうあるべきだ」と、「それはそれとして、現実にはこういう馬鹿がいるから対応せねばならん、やれやれ」ってのを混ぜてる人多くね?なんか齟齬はそこから生まれてる気がすんだ。(略)

 一番大事なのは根っこの理想、根っこの正義感、根っこの倫理なんだよ。(略)

 女性の性欲も認められるべきだ。という超当たり前の根っこすら、ぐらつきまくってるから、そこから話すしかないんだろうが。(略)
これは要するに基本的な人権の話なんだよ。

 リスクが……現実には……とか言い出す奴がほんとおおいけど、そのレベルの話じゃない。もっと奥の、大前提の話だ。(略) 重要なことだが「といってもそれはレイピストに通用しないよ!」「それでもそこまでいったらしちゃう奴いるだろ」は、だ・か・ら、別のレイヤーの話である。何度も言うが。これは現実をさておき、本来はこうであるべきであるという人権の大前提だ。(略)

 で、現実はそこを「うん、そうだよな」と認めた上で、「でも、実際はそれが通用しない、バカ男が一部いますよね」「それへの対策はどうすっぺ?」「もっと罪を厳しくすべき」などの話になっていく。まずは法整備の話だろうな。そしてそういうことをやっていって、最終的に「とりあえず今のダメな現実に対処するため」に、苦肉の策として、本来はそこに負担をかけるべきではないが他にどうしようもないので、という場合のみ、女性の自衛が、最後の最後に仕方なく思案の一つとして上げられるのだ。(略)

 「本来はやらんでもええもんを、現実が対処しきれてないからしかたないからやる」もんであって、(略)そんな治安であることを恥じるべきだ。それどころか、自衛をしていないのだから……と被害者を責める社会は意味がわからない。まるで「治安の悪さ」を庇っているようだ。(略)

 なぜ、そんな「しょうがない現実」を庇おうとする?そんなに「しょうがない現実」が好きか?とそんな問いすら投げかけたくなるほど、彼らは「現実」を守る。(略)

 人外にはその正論は通用しない……といっているが、日本じゃ人外じゃなくて「世間」にも、その「正論」が、そもそも通じてないじゃねーか!だから「こわすぎ」なんである。(後略)


28日付はてな匿名ダイアリー「ダンコーガイはもうちょっと賢いと思ってたんだが 」より、改行は一部変更

 多分、「しょうがない現実」が好きなんだろうな、と思いつつ、一方、1995年9月に北京で開催された第4回世界女性会議で日本も参加して採択された北京宣言および行動綱領、その、第IV章 戦略目標及び行動の12条にはこうある。

 女性に対する暴力は,平等,開発及び平和という目標の達成を阻む障害である。女性に対する暴力は,女性による自らの人権及び基本的自由の享受を侵害するとともに,これらを減じ,又は無にする。女性に対する暴力の問題における上記の権利と自由の保護・促進に対する長年の怠慢は,あらゆる国家の懸案事項であり,対処が必要である。その原因と結果に関する知識は,その発生率及び対策とともに,ナイロビ会議以来,著しく増大してきた。あらゆる社会において,女性及び少女は多かれ少なかれ,収入,階級及び文化の境界を越えて,肉体的,性的及び心理的虐待にさらされている。女性の社会的及び経済的に低い地位は,女性に対する暴力の原因にも結果にもなり得る。

 世界女性会議には日本も参加しているし、女性差別撤廃条約は日本も批准しているのだ。外国からとやかく云々といいたがる人も私の視界内にいらっしゃるようだが、(選択議定書はともかく)日本も批准している条約や日本も参加している世界会議の話であり、「人権及び基本的自由の享受を侵害」の話と再確認したくなった訳。


…なお、関連情報として。
女性差別撤廃委員会第44会期は、2009年7月に予定されていると目にしていたが、日本の第6次レポート審議は2009年7月20日から8月7日らしい。
 私が継続的に情報を追っている、日本軍「慰安婦」問題が取り上げられるのは確実だろうが、今回、「レイプレイ」に端を発する例の件もトピックとなることだろう。かねてから日本のこういった表現物が、日本以外では問題視されていたと聞く。だから、例として解りやすい、タイトルからしてアレな「レイプレイ」が、数年前に発売されたという話なのに、あのタイミングでENからアクションくらったのも、女性差別撤廃委員会会期日程に関連してじゃないだろうか。そして、今の与党は、日本軍「慰安婦」問題にも民法改正にも手をつけたく無さそうだから、こっちに、変な方向に積極的になると思えるのが憂鬱ではある。というか、なってるようだ…。



こっちもメモ。

 思えば、大学一年生の時、「女子学生の会」というところが行ったアンケートで、「女であることを不満に思ったのはどういう時か」という問いに私は「月夜の姪浜(福岡の海岸)を一人で歩きたくてもできないこと」と書いた。


板坂耀子「私のために戦うな」(弦書房)「第三章 受け身の愛」「6 守られる憂鬱」「守らなくていい」P.143の一部より

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[ 2009/06/28 22:12 ] ジェンダー関連? | TB(2) | CM(7)

気のせいです   No. 6152

お世話になりました。

>ところで、「ごくまれ」どころじゃないのを、御自身でお解りの上で面白がってらっしゃるように見えるのは気のせいでしょうか?

多くの方は、私の性別に無頓着だと思っていました。
お口直しにこんなものでもどうぞ:
「神谷通信」
http://www.imaf.co.uk/gallery/images/media/783.wmv

それにしても、牟田和恵さんの文章はいいですね。言葉が力を得るためにはどうあらねばならないかを示していると思います。
[ 2009/06/28 22:46 ] HplzzCEs[ 編集 ]

気のせいでしたか(^^;   No. 6153

 つい、自分を物差しに邪推してしまい失礼しました。
最近も、こんなところでブコメと星で暴露大会が開催されておりまして。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://azuryblue.blog72.fc2.com/blog-entry-683.html


>多くの方は、私の性別に無頓着だと思っていました。
<
 いえ、推測するに無頓着じゃなさそうな方がいらっしゃいますから^^
http://azuryblue.blog72.fc2.com/blog-entry-537.html#comment5264


>「神谷通信」
<
 ご紹介ありがとうございます。なぜか開けないので後ほど拝見しますね。

 牟田さんの著作は、これよりも新しいのも読了済みですが、そちらも非常に刺激的でエントリで紹介したいのですが、内容が濃くてうまくまとまりません(^^;
[ 2009/06/29 12:40 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

え?え~?!   No. 6154

>多くの方は、私の性別に無頓着だと思っていました。

憧れのお姉さまだと思っていた方が、実は「お兄さま」だったと知り、
ショックのあまり寝込んでしまった方が約1名おられますよ(・A・)
[ 2009/06/29 19:37 ] EM.hoyQs[ 編集 ]

   No. 6155

>憧れのお姉さまだと思っていた方が、実は「お兄さま」だった
<
 …私なんて、そのパターン、すっかり慣れっこでしてよ。
[ 2009/06/29 20:03 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

この場を借りてお見舞いを   No. 6156

ちょちょんまげさんには気の毒なことをしました。
「お兄さま」ならまだしも、「おやぢ」ですからねえ。

それにしても碧猫 さんを「お兄さま」と思い込む方がいらしたとは驚きです。
「神谷通信」、こちらでどうでしょうか?
http://munchi.blog16.fc2.com/blog-entry-524.html
[ 2009/06/30 00:44 ] HplzzCEs[ 編集 ]

こんなのも   No. 6157

(笑)>ショックのあまり寝込んでしまった方が約1名

さて偶然見たブログでこんなことが書かれていました。

「日本の男性の意識調査では性器挿入を伴わなければその手前のことまでは許されると考えている人がとても多いそうです。」
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/6ffd6e8e032afb57e95cea2db6aefffa

う~んそうなのか・・・
[ 2009/06/30 10:32 ] FpmNmbUk[ 編集 ]

   No. 6159

>さつきさん
>碧猫 さんを「お兄さま」と思い込む方がいらしたとは驚き
<
 世の中そういうものかと思って、この際…と思ったのですが、難易度が高くて断念しました(^^;
「神谷通信」、Windows Media Playerをインストールしたので見れるようになりました。ありがとうございます。



>north-poleさん
>その手前のことまでは許されると考えている人がとても多いそうです。」
>http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/6ffd6e8e032afb57e95cea2db6aefffa
<
 …だから、「痴漢は犯罪です」って今さらなポスターが貼られてても、やっぱでるんですかねぇorz
[ 2009/06/30 20:54 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

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