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下げ止まらない、日本のジェンダーギャップ指数 

(14日、加筆済み)

 「かめ?」さんの2008年11月12日付記事「男女格差・・・」で、紹介されていた「世界経済フォーラム」が発表した「08年版世界男女格差報告」というのを見て、なんだか以前にも見たような話だと思ったので少し調べてみると、去年の今頃もあちこちのブログで話題になっていた話だった。

 去年見た話では、「世界男女格差報告」としてではなく、「ジェンダー・ギャップ指数」としてみていた話だ。
(なので、「かめ?」さんには、そういうコメントをおいてきたのだけど)去年も相当注目して、レポートそのものをダウンロードしてさんざん眺めていた記憶があるので、てっきり、自分のブログにもエントリを上げていたような気になっていたのだが、どうもエントリにしていなかったようだ。
…なので、今年は便乗だけどエントリに(^^;

 さて、ジェンダーギャップ指数、共同通信表現するところの「世界男女格差報告」とは

指数は、経済、教育、健康、政治の4つの分野を対象としています。経済では、労働人口、賃金、管理職、専門職などの男女比、教育では、識字率と初等教育、中等教育および高等教育の就学率の男女比、健康では平均寿命と出生時の男女比、政治では議会議員、閣僚などの人数の男女比をもとに計算されています。

のだそうだ。

 そして、2006年度の日本のランキングは、対象115ヶ国中79位であったという。ちなみに2005年は、58カ国中38位だったそうな(上掲のヒューライツ大阪記事情報より)
 2007年度は、対象国が128ヶ国と増えたそうだが、日本のランキングは91位であったという(ヒューライツ大阪「日本のジェンダーギャップ指数、2007年は後退」より)。どうやら、新たに参加した13国のうち、12国は日本より上位だったらしい。なお、各分野の詳細では

日本は、健康では37位、教育では69位ですが、経済参加では97位、政治的エンパワメントでは94位と、全体では91位で、前年の79位からも後退しています。この後退は対象国が増えたこともありますが、経済の分野、政治の分野で進展がみられないこともあげられています。

(前述と同じく、ヒューライツ大阪「日本のジェンダーギャップ指数、2007年は後退」の一部より)


 そして、 2008年度。対象国がさらに増えて130ヶ国。日本は98位。新規参加の二国は日本より上位にランクインだが、既参加国でも、、、ということらしい。で、元情報を確認する。
World Economic Forum」の「The Global Gender Gap Report 2008」はこちら。右側にレポートやランキングのファイルへダウンロードリンクが貼ってある。

 2008年は、トップから、ノルウェイ・フィンランド・スウェーデンの順。2007年だとスウェーデン・ノルウェイ・フィンランドなので、この3ヶ国でトップスリーを持ち回っている状態。
 アジアで最もランキング上位なのは、フィリピン。実は2006年も2007年も同じ順位である。韓国は2007年が97位だったのが、日本どころじゃなく後退して2008年は108位。中国は73位から57位に上昇。

 日本に注目し直して、それぞれの分野の順位変動を見ると、
経済参加とその機会では、2007年の97位(スコアは0.5489)、2008年の102位(スコアは0.5440)
教育の達成では、2007年の69位(スコアは0.9864)、2008年の92位(スコアは0.9854)
健康では、2007年の37位(スコアは0.9791)、2008年の38位(スコアは0.9791)
政治的エンパワメントでは、2007年の94位(スコアは0.0675)、2007年の107位(スコアは0.0651)

 日本の順位やスコアの高い教育の分野については、実は、それなりに達成している国なら、どの国もスコアが高く、そう差はない。1.0000が満点なのだが、ヨーロッパでは軒並み達成しているし、キューバやモンゴルも達成している。最下位のチャドで0.4683、ブービーのイエメンで0.6179だが、この辺りは飛び抜けて低いようだ。日本の場合、高等教育の無償化を実施していないぐらいなので、何かにつけて教育不熱心なのは予想が付く。
 同じく、日本の順位やスコアが高い健康に関しては、2008年度になってスコアも変わっていないし、順位もたった一つだけの下げだ。つまり、経済と政治の分野が足を引っ張り順位をさげたと思われる。そこで、もう少し細かく見ることにして、ダウンロードした2007年と2008年のレポートから、日本の項目で評価を拾ってみる。

 経済参加とその機会では、5つの項目でそれぞれ評価されている。
労働力参加において、2007年では73位・スコアは0.71・各国の平均は0.69。対して2008年では76位・スコア0.72・平均の変動無し。
同等の労働での賃金において、2007年は90位・スコア0.61・平均は0.64。2008年では93位・スコア0.59・平均は変動無し。
収入評価では、2007年は92位・スコア0.44・平均は0.50。2008年では96位・スコア0.45・平均、0.51。
立法府議員、上級公務員、経営者の項目では、2007年は94位・スコア0.11・平均は0.26。2008年は101位・スコア0.11・平均は0.28。
専門職あるいは技術の項では、2007年は59位・スコア0.85・平均は0.68。2008年は69位・スコア0.85・平均は0.72。

 教育達成の分野では4項目で評価されている。
識字率、初等学校入学率、中等学校入学率は日本の達成率は高く、ランクが同率1位でスコア1.00
高等学校(多分大学を示すのではないかと)が、2007年は83位・スコア0.81。2008年は90位・0.88。

 健康と生存の分野では項目は二つ。
出産時の性比が、2007年度は87位・スコア0.94。これは、男子を産むために、妊娠した女子を堕胎したりする事があるから勘案されるファクターらしい。2008年度は88位・スコア0.94。
健康と寿命が、2007も2008も同率1位、スコアが1.06(1以上があるとは思わなかった(^^;)

 政治的エンパワメントは3項目。
議会での女性割合で、2007年は95位・スコア0.10・平均は0.19。2008年度は100位・スコア0.10・平均は0.21。
大臣職における女性割合で、2007年は62位・スコア0.14・平均は0.13。2008年度は83位・スコア0.13・平均は0.17。
女性の、国の代表者の数で、2007年は42位・スコア0・平均は0.11。2008年は40位・スコア0・平均0.13。

ということで、実はこの辺り、gegengaさんの

経済分野での順位は後退してるのかな?
不景気だと、弱いところから切る、弱いところの賃金をより一層下げるってのが、定番だからね。
(略)女性はパート労働が多いから、賃金カットの憂き目に遭っている人も多そう。

の問いを受けてみてみたのだが、経済分野で「労働力参加」「同等労働での賃金」「収入」でスコアが微妙に下がる傾向にあり、順位も下がっているという感があるようだ。また、これら項目で、各国平均の変動がほとんど無い傾向も見受けられるだろう。
 部門全体を見たときには目立たないものの、部門内の項目を見ると目に付いたのが、教育の項目で、高等教育のスコアと順位がそこそこ下がっていることだろう。
恐らくはこの辺りが、不景気の影響を受けている数字ではないだろうか。とはいえ、全体的にこの辺りの下がりは微妙ではある。

 そして、ランキングの下落が目に付くのは、別の項目にあるように思われる。
まず、経済の部門に入っている「立法府議員、上級公務員、経営者」の順位の下落。これは、さらにスコアが変動無いことと、各国平均が上がっていることが目に付く。
また、政治部門の三項目、ここもスコアは変動無しか微妙な下がり方なのに、ランキング順位の下落が大きいようだ。一方各国平均に目を転じれば、平均値が軒並み上がっている。だから、日本のランキングが下がっているわけだけど。


 つまり、日本の社会はちっとも変わって無くて、世界の他の国はジェンダーギャップの是正に取り組んで、成果を上げているという事が、このレポートでは示されているのでは無かろうか。


 ま、現実を見渡しても、そんなもんでしょ。この社会が相変わらずなのは実感として知っている。
集団の意思決定において、「女」(それに多くの場合は「若造」)の意見は必要とされない、聞く耳は持たれないのは、少なくとも私個人と身近な友人達にとっては、ごく当たり前に直面する現実なのだから。
このレポート結果には、納得するばかりだ。
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[ 2008/11/13 21:26 ] ジェンダー関連? | TB(5) | CM(7)

Apeman   No. 5357

私の記憶違いかもしれませんが、記者会見では「留守中の家事はどうするのか?」みたいな質問があったように思うんですよね。ネットで探してみたけどみあたらないのでちと自信はないのですが。「21世紀にもなってまだ既婚女性はこんなこと質問されなきゃならないのか」と愕然とした覚えがあるので、多分現実だと思うんですけど……
[ 2008/11/14 00:07 ] lrg3p7cc[ 編集 ]

   No. 5360

>Apemanさん

 何に関する記者会見だろうと思っているぐらい、そのものを見た記憶はとりあえずはないのですが、さもありなんと思うばかりです(^^;
似た路線の体験談もネタにしてました(^^;
http://azuryblue.blog72.fc2.com/blog-entry-300.html

 最近では、スペースシャトルへの搭乗が決まった山崎直子さんを報じる新聞記事タイトルが、あっちでもこっちでも「日本人初のママさん宇宙飛行士」なんで、またかとうんざりしているんですけど…。
[ 2008/11/14 12:26 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

あ~しまった!   No. 5364

何度かコメントを書き直しているうちに、なんの記者会見のことなのかを書くのをすっかり忘れちゃってました。その山崎直子さんの会見です。
[ 2008/11/14 23:02 ] 3Fo/HYL6[ 編集 ]

トラックバック、ありがとうございます!   No. 5366

英語を見ると思考が止まってしまう私のために、このような詳しいエントリーを上げてくださって、ありがとうございます~。
すごーくよく分かりました、日本がどんだけ取り残されてるか orz

>集団の意思決定において、「女」(それに多くの場合は「若造」)の意見は必要とされない、聞く耳は持たれない

それを当然と思っている「女」もいるんだよなぁ(遠い目・・・)

[ 2008/11/15 14:12 ] Tk1SCyj2[ 編集 ]

   No. 5368

>Apemanさん
>山崎直子さんの会見
<
さもありなん(^^;
「ママさんバレー」とも言わなくなった昨今に、まだ「ママさん宇宙飛行士」なんて書くかなと思ってたものですが、意識に根付いてるんですかねぇ。。。



>gegengaさん

この前、OECDの2005年度のGDPに占める教育への公財政支出割合レポートを見てたら「日本における大学型高等教育機関への進学率は男性が52%、女性が38%であるのに対し、OECD平均では男性50%、女性が62%」って書いてあったんですよねー。
http://azuryblue.blog72.fc2.com/blog-entry-520.html
教育の段階からギャップがあったら、ますますですよね、多分。

>それを当然と思っている「女」もいる
<
上野千鶴子さんの本のどれかに、「男の鼻毛を読む」のが女の甲斐性的な発想の女性もいるという話があったのを思い出してしまいました。
[ 2008/11/15 17:51 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

単純かつ素朴な疑問。   No. 5375

「マドンナ旋風」より、はや20年。もうちょっと遡って、「わたし作る人、ぼく食べる人(だったかな?)」および「自分でバンバンしなさい」より30年余りが経っています。
特にマドンナ旋風の頃は、マスコミの論調なんかも、「一歩先を行く女、半歩(以上)取り残される男」と言った感じだったと記憶しておりますが、以来、挙げられている声の大きさの割には、必要な結果を得ていないようです。
(仰るとおり、「・・・つまり、日本の社会はちっとも変わって無くて、・・・」)。

そもそも、それは何故なのか。
ママさん宇宙飛行士なる表現も、むしろ当時の方が批判を受けていたかもしれない。

各論は専門家にお任せしますが(こういうのを、言いっ放しと言う?)、もう少々、戦略的(いい表現ではないが)な方法は無いか?とも思える。

いち地域、いち産業の問題などと違って極めて奥が深く、現実的には経済的な要因が大きすぎる(昨今の経済の停滞、及び同時期の規制緩和等)といった、方法論だけでは如何ともし難いところもあると思いますが。
[ 2008/11/19 03:21 ] -[ 編集 ]

   No. 5377

>札幌運転所隣人さん
>挙げられている声の大きさの割には、必要な結果を得ていないようです。
>そもそも、それは何故なのか。
<
 大きく(?)上げられている声が、本気じゃないのではないですか?

 似たような台詞で「これからは女性の時代だ」「もやは女性の時代だ」といった路線のも、私自身、この何年にわたって目の前でしゃべっている人をよく見ます。でも、その発言者の視線はごく一部の目立つ女性にのみ向けられていたり。さらには、その目立つ女性と「もやは女性の時代だ」と語る男性に、お茶を淹れている人は無口な女性だったり、とは私の目前では良くある光景。遙洋子さんの著作でも、そういう描写があったように記憶しています。
 目の前にあっても見えないものには、実感もなくて、対策の必要も感じないかもしれませんね。
[ 2008/11/19 17:42 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

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