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読書メモ;「人はなぜエセ科学に騙されるのか」 

 とある方が、カール・セーガン博士の「人はなぜエセ科学に騙されるのか」を勧められているのを横で見ていて、興味を持ったので読んでみた。

 原題が「The Demon-Haunted World : Sciense as a Candle in the Dark 」(悪霊に取り憑かれた世界で、科学は闇を照らす蝋燭)。カール・セーガン博士は、1996年12月末に亡くなったそうなので、遺書的なエッセイという位置づけであるらしい。入手したのは平成12年11月1日発行、青木薫氏の邦訳。

 身近に、これからこれを読む人がいる訳なのだが、非常に印象深かった箇所をメモしておきたくなった。

 よく耳にする意見に、科学もまたほかの学問と同じく、気まぐれで理性的でないというものがある。それどころか、理性そのものが幻想だと言われることさえある。独立戦争で活躍したアメリカの革命家イーサン・アレンは、これについて次のように語っている。

 理性など役に立たないという人たちがいる。そういう人が真面目に考えなくてはならないのは、いったい自分は理性的に理性に反対しているのか、理性的でなく理性に反対しているのかということだ。もしも理性的にそう言うなら、そういう人がやろうとしているのは、権威ある地位から追い落とそうと苦労している原理を、逆に打ち立てることにほかならない。もしも理性的でなくそう言っているのなら(矛盾を避けるためにはそうでなければならない)、そういう人を理性的に納得させることなどできないわけで、理性的な議論のできる相手ではないと言うことだ。

この議論の深さは、読者自身がかみしめてほしい。

下巻、77ページ)


 あるいは、カール・セーガンによって、エセ科学を見破るための「トンデモ話検出キット」として、上巻の最後に、以下のような項目が列挙されている。しかし、揚げられている内容を、エセ科学を見破るための限定したものだと考える人はいないのではないだろうか。

対人論証 (議論の内容でなく論争相手を攻撃)

権威主義

「そうじゃないと具合が悪い」式の論証

無知に訴える

特別訴答 (手前勝手な議論)

論点回避 (答が初めから決まっている)

観測結果の選り好み

統計の誤解

無定見

前提とつながらない不合理な結論を出す

因果関係のこじつけ

無意味な問い

真ん中の排除 (虚偽の二分法、中間の可能性もあるのに両極端しか考えないこと)

短期と長期の混同 (真ん中の排除に含まれる)

危険な坂道 (真ん中の排除に含まれる、ブレーキが効かないとも言う)

相関と因果関係の混同

わら人形 (架空の論敵に吠える)

証拠隠し (真理の反面しか語らない)

故意に意味をぼかす (別名、逃げ口上)

上巻、391-400ページ)
 書籍では、これらの各項目が例を挙げて説明されている。

 カール・セーガン自身も「『これは知識だ』という主張に出くわしたら、(この)”トンデモ話検出キット”を取りだそう」と表現しているので、もとより、科学がどうしたという局面限定の前提ではないだろう。
 これらの論法は、例えば、どこかのブログのコメント欄で、自爆史観系ゲストが用いている論法として、私自身ですら見慣れてしまった、お馴染みのものだ。

 とはいえ、この本を読んでいると、カール・セーガンはこれらに注意を払って思考を組み立てることを「科学的な思考」と呼んでいるようなのだ。ならば、「科学的な思考」と呼ばれる思考法は、特別なものとして身構えるようなものではない筈だ。
 あるいは、自身でも常に気をつけて、自らの思考がこの「トンデモ」に陥らないように検証すべきものの筈だろう。



 カール・セーガン博士の「人はなぜエセ科学に騙されるのか」には、これら抜き出した箇所以外にも、「トンデモ話検出」のための懐疑的思考をするための道具の例;「裏付けをとれ」「議論のまな板にのせろ」等、たくさんのヒントがある。
 簡単な読書メモだけど、参照しやすくするために、エントリで覚え書きとしておきたくなった。
勧めて下さったちょちょんまげ氏に感謝したい(勧められたの、私じゃなかったんだけど(^^;)
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[ 2008/10/09 19:00 ] 備忘録 | TB(0) | CM(15)

すばらしい   No. 5247

おひさしぶりです。

>「科学的な思考」と呼ばれる思考法は、特別なものとして身構えるようなものではないのではない筈だ。

まったくその通り「ではないのではない」と思います。
私もこの本を読みたくなりました。

それにしても、ちょちょんまげさんは、どうしちゃったんでしょう?
[ 2008/10/09 23:20 ] HplzzCEs[ 編集 ]

   No. 5248

>さつきさま

その引用下さった箇所、わたしが 日本語間違えてますよね?(^^;

身構えるものではない、筈 だ。ですよね? 
身構える必要のない、本当は普通にやっているものの筈、と。
入れ違いで修正してしまったもので(冷汗の滝汗)
(間違えた方が正解だったらどうしようと焦っております(^^;)


…ちょちょんまげさんは、多分、もうすぐ更新なさるはずです。圧力がてら、トラックバック投げておきました。
[ 2008/10/09 23:25 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

同感です。   No. 5249

「まったくその通りと思います。 」
と書いた後、引用文を見直して、一瞬目が点になりました(笑)。

一番のポイントになる部分だと思ったものですから・・・
[ 2008/10/10 00:17 ] HplzzCEs[ 編集 ]

すみません   No. 5250

 この本を読みながら漠然と考えの表面に昇ってきたことを、文章にまとめながら整理していたもので、混乱してしまいました。申し訳ありません。


 カール・セーガンはこの書籍で、「科学的な思考」における懐疑することの重要性を繰り返し指摘していましたが、それは
「中古車を購入する時には、誰でもが行っていることだ。」
といった表現で、懐疑的に物事を見ることが決して特別な重要性をもつことでもないと述べていました。

 この点、漠然と疑問に感じることが多かったのですが、身構えるような特別な難しいことではないと、この本に改めて指摘された思いです。
[ 2008/10/10 12:36 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

   No. 5251

セーガン博士の遺作(というか遺言というか)「百億の星と千億の生命」が文庫化されたので、これもヨロシクです。

この本と、古びたとはいえ「奇妙な論理」(マーティン ガードナー:早川文庫から上下巻)。この2冊(計4冊)は、科学的思考を組み立て方を学ぶにこれ以上の本がまだ見つからない、名書です。
(「奇妙な論理」は、まだきちんとした訳が出来ていないことを差し引いても)

疑似科学は決して間違えることはない、とかいうくだりとか、科学は人間を幸福にしないという意見に対しての反論とかは、ハタと膝を打つに十分すぎるいい話でした。

本当に、せめてもう少し長生きして欲しかった…。

> 自爆史観系ゲストが用いている論法として、私自身ですら見慣れてしまった、お馴染みのものだ。
「歴史は科学ではない」と言い放ってますからねぇ、主宰ご自身が。

もちろん、再現性はないにしても、

根拠となる史料とその解釈を示さなければなりません。論文を読む人は直接に史料にあたって著者の主張が成り立つかを判断し、多くの検討をくぐりぬけた論文だけが生き残ります。歴史学では、科学の基本である追試可能性が成立するのです。
http://toshiito.cside.ne.jp/hist_Q_A.htm

と、歴史学でも科学的思考法を用いてるのは、言うまでもなく。
[ 2008/10/11 20:42 ] 7WgtulnI[ 編集 ]

こんばんは。   No. 5252

「人はなぜエセ科学に騙されるのか」
かなり前ですが、私も読みました。
セーガン博士は「COSMOS」放映時からのファンなのですが、科学のことを語っていながらそのお人柄までが伺える、いい本だったという覚えがあります。(残念ながら細部は覚えていないのですが^^;)

>「『科学的な思考』における懐疑することの重要性を繰り返し指摘していました
・・・私自身も、確かにそのような著者の主旨に納得しながら読んだ覚えがあります。
しかし、今になって気になることが出てきました。
「科学的な思考」自体を懐疑することって、できるのでしょうか?
また、もしもそれが可能なら、ある種のパラドックスに陥ってしまいそうな気もするのですが・・・
ご迷惑なコメントでしたらすみません。無視してください。
[ 2008/10/11 22:10 ] ffrl57rc[ 編集 ]

横レス失礼いたします   No. 5254

碧猫さま、場所をお借りいたします。

>さつきさま
ご無沙汰しております。
気にかけていただきまして、身に余る光栄でございます。
私はなんとか生きております。
ぺんぺん草の生えていたブログに息も絶え絶え、エントリをあげました。

ガクッ(死亡)
[ 2008/10/12 14:22 ] R4ynoTec[ 編集 ]

   No. 5260

>SunnySideさん

 マーティン ガードナーの「奇妙な論理」は、読みかけて、恐ろしくとっつきにくい本でしたので、積ん読行きになってしまいました。お薦めいただいたので、また、手を出してみます。

>根拠となる史料とその解釈を示さなければなりません。
<
 歴史学の場であればもちろんのこと、日常であろうと根拠のない話をしていい場は限られますからね。
なお、今の個人的ヒットは、NATROMさんの『「心に青雲」ステキ語録集』です。



>Lightさん

 以前、2エントリに頂いたコメント、および、こちらのコメント(http://chochonmage.blog21.fc2.com/blog-entry-18.html#comment513)と、そちらのエントリ(http://intermezzi.blog25.fc2.com/blog-entry-57.html)等を拝見するに、私がどのような意見であっても、Lightさんにそれを誤解無くお伝えすることは、私の能力を超えると判断します。また、その努力を試み、仮に首尾よく成功したとしても、それで私が得るものはありません。
 ご了承下さい。



>ちょちょんまげさん
>気にかけていただきまして、身に余る光栄でございます。
<
 エントリにあげて気にさせていただいた私は無視ですかそうですか。
[ 2008/10/13 17:35 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

うっ   No. 5264

いや、あの、そのですね、さつきさましか視界に無かった、いやいや碧猫さまはあまりに神々しくてマトモに視線を向けることが不可能と申しますか、えーっとそれで激励くださいまして誠にありがたうございました。
お陰さまでさつきさまのレスを拝読できましてじゃなくて、碧猫さまの激励でようやくエントリをでっち上げる気力が湧きまして、うれしいです、ハイ。
[ 2008/10/13 23:24 ] R4ynoTec[ 編集 ]

おかしいなぁ(棒)   No. 5265

>ちょちょんまげさん

あんなに「エントリが書けん。」と仰せだったのに、連発ででてるなぁ。
…さつき様に慰めてもらおうという陰謀だったのだろうか。

…ところで(新エントリネタ関連かな?)、ご飯に「ありがとう」と書く時は、黴さん達が誤解して実験結果がおかしくならないように、少なくとも具体的に「ご飯さんありがとう」と書いた実験(?)をした方がいいみたいですね。
http://poeticallife.blog7.fc2.com/blog-entry-226.html#comment12
[ 2008/10/15 16:33 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

碧猫さまぁ(ちょっと媚びとともに)   No. 5281

さつきさまのお話はとモかクとしてですね、こんなお話もありますよ。
ずばり、π(パイ)ウォーターを信じていらっしゃった皆様のお話ですよ。

以前にπウォーターの説明会を覗きにいったことがあります。
そのとき、「πウォーターは生命を活性化させる」という説明とともに、「バクテリアを死滅させるので、食品が長持ち」という明らかに矛盾したお話がございましたので、いっさいその場の空気を読まずに元気に手を挙げて「せんせい、ムジュンしてます」って発言いたしました。
すると、せんせいから「とにかく人間に有利な方向にπウォーターは作用するのです」という実に明快なお答えを頂戴いたしましたが、聴衆の皆様がウンウンとうなずいていらっしゃるので、なにやら背筋が寒くなってへタレにも遁走いたしました。

ということで、小さな事は忘れて、今日もがんがろ~!
[ 2008/10/17 09:08 ] R4ynoTec[ 編集 ]

ご飯さんも、黴さんも   No. 5282

誤読しないように、丁寧な字で書く必要もありそうですね。
「あいがとう」と読まれたりしたら、意味不明で、ご飯さんも黴さんも混乱しそうですし
「有難う」だと、漢字が読めないご飯さんや黴さんがぐれるかもしれません。
[ 2008/10/17 11:36 ] Tk1SCyj2[ 編集 ]

(重箱の隅をつつくための箸を手にしながら)   No. 5285

>ちょちょんまげさん
>πウォーターの説明会を覗きにいったことが
<
さすがわ、スピリチュアルハンターのちょんさま。

>「とにかく人間に有利な方向にπウォーターは作用するのです」という実に明快なお答え
<
「とにかく」の前置きが涙を誘います。
で、その賢いπウォーターは、人間をどうやって見分けるのだろうとか、そもそもπウォーターってなんじゃいとか、疑問はつきないのですが、その場で追求したら帰れなくなりそうですね。。。
http://www.pinet.co.jp/pi_w/pi_w.html
http://www.ngm-pi-w.co.jp/about.html
http://www.paienergy.co.jp/toha.html
http://www.em-pai.co.jp/about_pai/about_pai.htm
↑ざっと見ただけで、変だ(^^;



>gegengaさん
>誤読しないように、丁寧な字で書く必要もありそうですね。
<
日本語圏外からいらした黴さんやご飯さんだとどうしたらいいんでしょう?
少なくとも、ご飯さんは、アッサム地方か中国南部の出身らしいのですが。。。
[ 2008/10/17 18:02 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

   No. 5329

碧猫さま
> 日本語圏外からいらした黴さんやご飯さんだとどうしたらいいんでしょう?
 水伝では、"YOU FOOL"でも日本の実験においてはおっけーらしいので、問題はないかと。
http://skyhighmil.cocolog-nifty.com/yamakitei/2006/02/post_58d5.html

 これでは"SHINE"で混乱するのは必定だ。
(英語なら「輝き」だが、日本語なら…)

 音楽ネタで思ったのは、モーツァルトのこれだったらどーするんだろ、と。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1927520
[ 2008/11/02 21:11 ] 7WgtulnI[ 編集 ]

   No. 5331

>SunnySideさん

ご紹介の
>http://skyhighmil.cocolog-nifty.com/yamakitei/2006/02/post_58d5.html
<
微妙な空欄が気になって、どの行を読むのか悩んでしまったのですが、そういうネタブログじゃないんですね。

>>水が音楽や言葉を聴いたり、字が読めたりするのか?という驚きもさる事ながら、自分自身の言動にも注意をしなければいけないと感じさせられた本です。
<<
えーっと、驚きますかそうですかorz
[ 2008/11/04 17:31 ] fYTKg7yE[ 編集 ]

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