私は、どうも人物を覚えるのが苦手で、向こうから愛想よく名前を呼びかけられつつ話しかけられても、内心「この人誰だっけ?」と思いながら愛想よく調子を合わせていることが結構あるんだが
(困ったもんだ)、ネットで見かける人物も比較的同様で、名前と何をした人物かの情報が記憶にインプットされるまで結構かかる。そういえば、実は、2007/03/12のエントリで「秦郁彦、ふぅん、そんな人がいるのか」ってノリだったり、2007/07/22のエントリには「中村粲氏って聞かないなぁ?」ってとぼけたことを書いている始末で、今となっては、すっかり目に馴染みきった名前だけに感慨深い
(というのも、微妙な気がするが)。
そう言う訳で、この人物に関しても、恐らくはとっくにメジャーデビュー済みなのだろうとは思ったのだが、頼りない機能しかもたない私の記憶にしっかり焼き付けておくべく、なんだこれは?!と、目に付いた報道をもってきた次第。
その人物とは、ケビン・メア在沖米総領事。
どうやら、時代錯誤的という評価が既にあったようなのだが、11日の定例記者会見での発言がすごかったとか。
米軍普天間飛行場が、米軍内部の安全基準に違反していると、伊波市長から指摘されて
逆に滑走路の近くの基地外に、なぜ、宜野湾市が建設を許しているのか疑問。
などと、「基地の近くに後から勝手に住宅を造る住民と、それを許可している宜野湾市が悪い(だから騒音があろうが危険があろうが、米軍に責任はない)」といわんばかりの反論をしたという
(注;この解釈は後述の社説からの引用)。そして、基地外の建物建設について、
米政府は日本の基地外の建設に何も権限がない。日本政府と県と市がコントロールしているので、米側は何もできない。普天間の滑走路の南の進入灯の近くにタワーができているが、これも安全の面で米側からはよくない。でも米側からは何もできない。
…日本は独立国ですよね?
仲井真弘多知事が、日米両政府が危険だとして普天間移設合意したことに
特別に危険だとは思っていない。周りの住民に騒音問題と危険性に懸念があるとよく認識して移設する方がいいと決めた
…危険だと思ってないなら、基地外建物建設に対する意見と矛盾するような?
以上、 琉球新報2008年7月12日付『
“無理解”メア氏 「近くに建設許す宜野湾市に疑問」』からの引用。
そして、琉球新報2008年7月13日付社説から『
メア発言 こんな米総領事、要らない』から、
(強調は引用者による)
(略)
宜野湾市伊佐浜では戦後、米軍がブルドーザーと武装米兵による銃剣で住民を脅し追放した。抵抗する住民を暴力で退けて家屋や農地を破壊、その後にキャンプ瑞慶覧を強引に建設した。先祖伝来の土地を追われた住民は、うち10家族がブラジルへの移住を余儀なくされた。何もない原野に基地が造られたわけではない。普天間飛行場も似たようなものだ。戦後、住民が避難先から戻ると、すでに基地が建設されていた。
総領事が責任逃れの根拠とする「危険への接近」論。6月の普天間爆音訴訟の判決でも「沖縄本島において居住地を選択する幅が限られており、普天間飛行場周辺の歴史的事情が地元回帰意識を強いものとしている」と明確に退けられている。土地を収奪された歴史的な背景を理由に、基地周辺に住宅を建設した住民に責任はないとしているのだ。
あらためて考えてみたい。総領事(館)の役割とは何なのか。赴任地の住民との友好親善が第1の目的と理解する。いたずらに挑発を繰り返し、地元との摩擦を大きくすることではないはずだ。
「外交官の基本はうそをつかないこと」。メア氏はあるインタビューで述べている。だが無知を基礎にした正直さほど始末に負えないものもない。(後略)
ここでようやく思い出した。
ケビン・メア在沖米総領事って、この報道で見た人物だった。
沖縄タイムス2008年2月28日(木) 朝刊 23面の、『
「多忙」で面会拒否したのに・・・メア総領事は店でコーヒー』。
事と次第は、こちらから引用;『
おおかな通信』さんの『
2/27の情報』から
平和市民連絡会と市民共同行動は、アポイントの上、浦添にある在沖米国総領事館に出向きました。総領事館では「総領事は、仕事があり代理のものが面会する」とのことで、その代理に対して、先の事件に関して抗議を行い、文書を手渡しました。
ところが、メア総領事の「仕事」とは隣接するショッピングモール「バークレーコート」で一時間の食事をし、スターバックスで30分、コーヒーを飲むことでした。テラスでコーヒーを飲んでいるところを見つけられたメア総領事は、裏口からコソコソと領事館に戻りました。(中略)新聞記者が「何故、メア総領事はコーヒーを飲む時間があるのに、沖縄の市民に会わわないのか」と質問したところ、広報を通じて次のように公式の返答がありました。
「平良さん(平和市民連絡会共同代表)は、逮捕歴があるから会わない」
たとえ非暴力抵抗に対して有罪が確定した過去があったとしても、会わない理由としては成立しません。まして、平良牧師の逮捕は不起訴となり、事件としてさえ成立しなかった事案です。
このような態度、発言は重大な人権侵犯であり、メア総領事がいかに日本人を、沖縄人を、蔑み、軽んじているかを、如実に現しています。(後略)
…これで、私は、ケビン・メア総領事をしっかり記憶することができたと思う。早く、元・総領事という記憶に修正したいものだ。
ここで、このエントリの話を締めくくろうと思って、某所にトラックバックを投げようと、適当なエントリを探していたら、とんでもない話があった。
『
nagonaguの日記』さんの2008年04月05日付エントリ『
ケビン・メアという気持ち悪いおっさん』
……なんて、そのまんまなエントリタイトルだ。
エントリ自体は、『
なごなぐ雑記』さんの2008年04月05日付エントリ『
国会は在沖米総領事の内政干渉を許すのか(追記あり)』
…なんだ、この総領事は!?
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その人物とは、ケビン・メア在沖米総領事。
どうやら、時代錯誤的という評価が既にあったようなのだが、11日の定例記者会見での発言がすごかったとか。
米軍普天間飛行場が、米軍内部の安全基準に違反していると、伊波市長から指摘されて
逆に滑走路の近くの基地外に、なぜ、宜野湾市が建設を許しているのか疑問。
などと、「基地の近くに後から勝手に住宅を造る住民と、それを許可している宜野湾市が悪い(だから騒音があろうが危険があろうが、米軍に責任はない)」といわんばかりの反論をしたという
(注;この解釈は後述の社説からの引用)。そして、基地外の建物建設について、
米政府は日本の基地外の建設に何も権限がない。日本政府と県と市がコントロールしているので、米側は何もできない。普天間の滑走路の南の進入灯の近くにタワーができているが、これも安全の面で米側からはよくない。でも米側からは何もできない。
…日本は独立国ですよね?
仲井真弘多知事が、日米両政府が危険だとして普天間移設合意したことに
特別に危険だとは思っていない。周りの住民に騒音問題と危険性に懸念があるとよく認識して移設する方がいいと決めた
…危険だと思ってないなら、基地外建物建設に対する意見と矛盾するような?
以上、 琉球新報2008年7月12日付『
“無理解”メア氏 「近くに建設許す宜野湾市に疑問」』からの引用。
そして、琉球新報2008年7月13日付社説から『
メア発言 こんな米総領事、要らない』から、
(強調は引用者による)
(略)
宜野湾市伊佐浜では戦後、米軍がブルドーザーと武装米兵による銃剣で住民を脅し追放した。抵抗する住民を暴力で退けて家屋や農地を破壊、その後にキャンプ瑞慶覧を強引に建設した。先祖伝来の土地を追われた住民は、うち10家族がブラジルへの移住を余儀なくされた。何もない原野に基地が造られたわけではない。普天間飛行場も似たようなものだ。戦後、住民が避難先から戻ると、すでに基地が建設されていた。
総領事が責任逃れの根拠とする「危険への接近」論。6月の普天間爆音訴訟の判決でも「沖縄本島において居住地を選択する幅が限られており、普天間飛行場周辺の歴史的事情が地元回帰意識を強いものとしている」と明確に退けられている。土地を収奪された歴史的な背景を理由に、基地周辺に住宅を建設した住民に責任はないとしているのだ。
あらためて考えてみたい。総領事(館)の役割とは何なのか。赴任地の住民との友好親善が第1の目的と理解する。いたずらに挑発を繰り返し、地元との摩擦を大きくすることではないはずだ。
「外交官の基本はうそをつかないこと」。メア氏はあるインタビューで述べている。だが無知を基礎にした正直さほど始末に負えないものもない。(後略)
ここでようやく思い出した。
ケビン・メア在沖米総領事って、この報道で見た人物だった。
沖縄タイムス2008年2月28日(木) 朝刊 23面の、『
「多忙」で面会拒否したのに・・・メア総領事は店でコーヒー』。
事と次第は、こちらから引用;『
おおかな通信』さんの『
2/27の情報』から
平和市民連絡会と市民共同行動は、アポイントの上、浦添にある在沖米国総領事館に出向きました。総領事館では「総領事は、仕事があり代理のものが面会する」とのことで、その代理に対して、先の事件に関して抗議を行い、文書を手渡しました。
ところが、メア総領事の「仕事」とは隣接するショッピングモール「バークレーコート」で一時間の食事をし、スターバックスで30分、コーヒーを飲むことでした。テラスでコーヒーを飲んでいるところを見つけられたメア総領事は、裏口からコソコソと領事館に戻りました。(中略)新聞記者が「何故、メア総領事はコーヒーを飲む時間があるのに、沖縄の市民に会わわないのか」と質問したところ、広報を通じて次のように公式の返答がありました。
「平良さん(平和市民連絡会共同代表)は、逮捕歴があるから会わない」
たとえ非暴力抵抗に対して有罪が確定した過去があったとしても、会わない理由としては成立しません。まして、平良牧師の逮捕は不起訴となり、事件としてさえ成立しなかった事案です。
このような態度、発言は重大な人権侵犯であり、メア総領事がいかに日本人を、沖縄人を、蔑み、軽んじているかを、如実に現しています。(後略)
…これで、私は、ケビン・メア総領事をしっかり記憶することができたと思う。早く、元・総領事という記憶に修正したいものだ。
ここで、このエントリの話を締めくくろうと思って、某所にトラックバックを投げようと、適当なエントリを探していたら、とんでもない話があった。
『
nagonaguの日記』さんの2008年04月05日付エントリ『
ケビン・メアという気持ち悪いおっさん』
……なんて、そのまんまなエントリタイトルだ。
エントリ自体は、『
なごなぐ雑記』さんの2008年04月05日付エントリ『
国会は在沖米総領事の内政干渉を許すのか(追記あり)』
…なんだ、この総領事は!?
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No. 4689
総領事発言で「米国が普天間の危険性を認めた」ことは大きい。基地外の土地利用について権限がない云々は、宜野湾市(革新市長)を誹謗するためだろうが、自治体や民間は日本国の法令に則り都市計画・土地利用をしているのだから、米国は危険性を認めた上で、日本政府の責任と言及していることになる。政府や国会が問題視しないできないのはおかしい。ご紹介いただいた、「なごなぐ雑記」で四月に書いた現実は、そのままなにも変わっていない。
ところで、某所の「解説しよう」がどうしても「解脱しよう」に読めてしょうがなかったけど、「酸っぱい葡萄」も「酔っ払い」に読めてしまって、辛くて辛くて…。目に映るすべてが私を苛む、自己嫌悪のすっぱいの日々。(恥)←これはダジャレにかかる。
No. 4690
法律に詳しい人に聞いたほうが確かだけど、危険接近だかなんちゃらいう議論がありますよね。
前から住んでいた人が、移転した工場の騒音に、被害を申し立てるのは認められるけど、工場が操業していて、後からそこに移り住んだ人は、騒音は承知できたのだから、賠償を求める権利はないよ、って議論。
基地問題なんかでも使われるんじゃなかったっけな。
不動産雑誌に、米軍騒音マップの掲載を義務付けたりしていれば、「知っていた」といえるかもしれないけど、不動産屋に言いくるめられたかもしれないじゃないねえ。物件を見に行くのが日曜だと、飛行訓練していないとかいうことがあるかも。
たしか、普天間基地は、アメリカ国内基準だったら違反だ(市街地に近接した基地は認められない)って話だったと思うけど、米帝国の辺境属州だとOKなのかなあ。
No. 4691
ぺきねこしゃん
ニュースだ、事件だ。在沖米総領事館に火炎瓶が投げ込まれた。
なごなぐ雑記に急ぎノートしたので、トラックバックするがうまくいかないので、URLを貼り付けていく。
http://miyagi.no-blog.jp/nago/2008/07/post_f8fe.html No. 4692
>nagonaguさん
>総領事発言で「米国が普天間の危険性を認めた」
>米国は危険性を認めた上で、日本政府の責任と言及していることになる。
<
解っている癖にとぼけて頭越しにやりとりしているという理解でよいのでしょうか。
とりあえず、『ケビン・メアという気持ち悪いおっさん』が沖縄にいるということは、特に記憶して、今度またおかしななことを言い出したら、報道を持ち帰ってツッコミを入れて、人目に付くようにしておこうと思います。コーヒー事件の時は、取り上げ損ねました。
>「酸っぱい葡萄」も「酔っ払い」に読めてしまって
<
えーっと、酔っ払い葡萄というタイトルのエントリを上げると、トドメ刺してしまうでしょうか?
>kuronekoさん
>危険接近?の議論
<
琉球新報の社説の方で、『総領事が責任逃れの根拠とする「危険への接近」論』として言及されてますね。そういうことなんですね。御教授ありがとうございます。
>アメリカ国内基準だったら違反だ(市街地に近接した基地は認められない)って話だったと思うけど、米帝国の辺境属州だとOKなのかなあ。
<
多分、伊波市長が「米軍内部の安全基準に違反している」と指摘しているのが、その点なんですよね。『ケビン・メアという気持ち悪いおっさん』の意識が表出しちゃっている、と。
No. 4693
>なごなぐさん
レス書いた後で、再度コメントいただいたのに気がつきました。すみません。
怪我人とかでなくてよかった。
やった人が腹が立っている気持ちは分かる様に思うのではありますが。。。
「気色悪いオッサン」への腹いせ(事件のタイミングから推し量った推定)でお縄になるようなことはしない方が。。。
そして、これをネタに「気色悪いオッサン」による問題発言が相殺されませんように、と願ってしまいます。
No. 4696
>トドメ刺してしまうでしょうか?
私は鈍感なので、それぐらいじゃないと刺されていることを意識できないかも。でも、敏感すぎてボーダーっぽいのよりは良しとしとこう。
No. 4697
あまり敏感だったり感情豊かだと大変みたいですね。
>敏感すぎてボーダーっぽいのよりは良しとしとこう。
<
ん? そういった方と関わってらっしゃるのですか?
私は、仕事関連で2人程、リアルに関わったことがあるのですが、大変な目に遭いました。
不安定な感情に振り回されますし、無意識なんでしょうけど「可哀想な自分」で周囲をコントロールするって感じ。
私がリアルで出くわした例では、幸い、ここで言及される「お助けおじさん」が出現しませんでしたけど、
http://d.hatena.ne.jp/buyobuyo/20071130/p2
(示すのが微妙なサイトで恐縮ですけど)こっちで言及される例に近いような、
http://www.dango.ne.jp/nofuture/judgement21.html#Q.101
不安定な感情に翻弄されて、引きずられた人がでてしまいました。
No. 4710
こんにちは、お久しぶりのpoppo-xでございます。
>「平良さん(平和市民連絡会共同代表)は、逮捕歴があるから会わない」
このくだりで私は爆笑しました。逮捕歴のある人間には会わない、というケビン=メア氏は、では以下のような「逮捕歴(飲酒運転、フットボール場での乱闘、コカイン所持も?)」のある人物が国家元首を務める政府になぜ領事として奉職していられるのでしょうか?謎です。
そんなに他人の逮捕歴が気になるなら、何度も逮捕されたような人物をトップに頂く政府にはこれ以上勤務できません、と職を辞するのが筋というものです。
・1972年ブッシュ・コカイン逮捕とカール・ローブ、ユフォーラ湖の情報筋
http://www.asyura2.com/0401/war48/msg/484.html
・ブッシュ政権酔態、飲酒再開?プレッシャーに負けた 20代から深酒、乱闘で逮捕歴も [ZAKZAK]
http://www.asyura2.com/0505/bd41/msg/736.html
・マクレラン元大統領報道官が語るブッシュ政権の犯罪
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2008/06/post_8897.html
・ジョージ・ブッシュQLD州で法廷に立つ
http://news.jams.tv/jlog/view/id-344 No. 4714
>poppo-xさん
こんにちは、いつもご訪問ありがとうございます。
>他人の逮捕歴が気になるなら、何度も逮捕されたような人物をトップに頂く政府にはこれ以上勤務できません、と職を辞するのが筋
<
御教授ありがとうございます。
…そんな(笑)。
筋を通す人なら、そもそも、
「周りの住民に騒音問題と危険性に懸念があるとよく認識して」ると自分で発言しちゃう様なシロモノを他所の主権国家においておく国の利益を代弁するために沖縄にいないでしょう。
この人物の動向にも注意して、妙なことをやったらすかさずツッコミを入れなければ。
…という人物が増えて、大変です。
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[社会]在沖米総領事館に火炎瓶(追記あり)
今朝のニュース。なごなぐ雑記の下記エントリーを書くのに、時間をとられて、ここにメモを書く余裕がないけど、夕方までには追記します。 在沖米総領事館に火炎瓶(2008年7月14日 (月) 11:06) 【追記】16:35 地元新聞二紙も本日夕刊で報じている。 米領事館に火炎瓶/芝生
[2008/07/14 20:09]
URL
nagonaguの日記
夏がくれば思いだす戦争と平和
戦争に関わる番組の放送予定や映画上映日程などが、MLで送られてきました。「転送歓迎・重複ご容赦」とあるので紹介。
戦争と平和を考える番組紹介
紹介した番組は7月半ばの時点で発表されているものの一部です。番組の名が変わることもあります。また、...
[2008/07/16 11:24]
URL
みんななかよく
領事館の悪夢?
7月14日朝、仕事に出掛けるバタバタの中で見たニュース。
火炎瓶:米総領事館の敷地で炎上 けが人なし 沖縄・浦添
上記リンク先は...
[2008/07/16 20:34]
URL
百丁森の一軒家(本館)