実は、
今年のはじめにイギリス議会でも「慰安婦」公式謝罪・賠償要求決議を採択するようにロビー活動がされている 情報は見つけていたし、先の第9回
日本軍『慰安婦』問題アジア連帯会議が東京で開催 時の報道でも、そのアクションが続いているとの情報は見ていたのだが、30日、こんな報道が出ていた。
…で、昼間に英語報道を見つけていたのだが、エントリにするまでにもたもたしている内に和訳の報道が出たようなので、エントリはそっちメインで(^^;
AFP BB News 2008年11月30日 22:01付
『
「日本は従軍慰安婦問題の重要性認識すべき」、英外交委員会 』
英下院外交委員会は30日、『Global Security: Japan and Korea(国際安全保障:日本と韓国)』と題した報告書のなかで、日本政府は第2次世界大戦中の従軍慰安婦問題が、韓国で「悲痛で感情的」な問題として受け取られている重要性を認識すべきだとの見解を示した。(後略)
…報道は、その他、北朝鮮の核開発計画や竹島問題にも言及して「日本と韓国が対立を激化させるのではなく、恒久的な解決メカニズムを模索することを奨励するよう、本委員会は(英)政府に勧告する」、また、日本の人権状況にも懸念に値すると、その報告書に示したとのこと。
この和訳報道分は、記事のタイトルにもかかわらず、「慰安婦」問題に関してずいぶんあっさりした言及のように見える。
が。
元報道での「慰安婦」問題への、言及はもっと熱心であったりする。
AFP 2008/11/30
(9:00頃) 『
Japan should acknowledge 'comfort women' pain: MPs 』
The Foreign Affairs Committee said that improving relations between Japan and South Korea could play an important part in resolving the nuclear stand-off involving North Korea. Up to 200,000 women from Korea, China, the Philippines, Indonesia and other countries were kidnapped and forced to work in military brothels used by Japanese troops during World War II, campaigners say. "The issue of the Second World War 'comfort women' -- Korean and other Asian women obliged to provide sexual services for the Japanese army -- remains a painful and emotive issue for the South Korean public and government," the cross-party committee said in its "Global Security: Japan and Korea" report. "Its importance should be recognised internationally, including by Japan." The issue of "comfort women" has long proved an irritant in relations between Japan and its neighbours. Japan has apologised for the military's involvement in crimes against the women, but denies responsibility for running a system of military brothels before its surrender to Allied forces in 1945. The US and Canadian parliaments last year called for a fresh apology from Japan for forcing women into sexual slavery. The committee also looked at the territorial dispute over the Takeshima or Dokdo islands between the two countries. 外交委員会は、改善中の日本と韓国との関係が、北朝鮮の核開発計画をめぐる対立の解決に重要な役割を果たしうると語った。 20万人にもおよぶ女性が、朝鮮、中国、フィリピン、インドネシアやその他の国から拉致され、第二次世界大戦下の日本軍用売春宿で働くことを強制されたと、運動家達は語る。 第二次世界大戦下の「慰安婦」問題ーー日本軍のために性的奉仕を強いられた韓国や他のアジア女性ーーは、韓国市民とその政府にとって苦痛を伴う感情的な問題であり続けている、と、超党派の委員会は、その『Global Security: Japan and Korea(国際安全保障:日本と韓国)』と題した報告書に記した。 「日本を含む国際社会は、その重要性を認識すべきだ」 「慰安婦」問題は、日本とその隣人達の間の関係で長く刺激物であり続けた。 日本は女性に対する犯罪における軍の関与については謝罪したが、1945年に連合国に降伏する前に軍用売春施設を運営した責任は否定している。アメリカとカナダ議会は昨年、日本へ、女性を性的奴隷制度に強制的に送り込んだことに対し新たな謝罪を要求した。 (後略)
…韓日関係に焦点を当てた、こういった言及として出てくるのは、ちょっと意外ではあった。
この件については、当然のように韓国でも報道されており、こういうニュースには韓国ほど熱心に報道しているわけでもない中国でも報道されていた。内容はいずれもAFP配信であり、AFP BB News日本語版と同内容のようだ。そして、それより詳しい情報は、いまのところ見つけられていない。
毎日経済(ロンドン AFP=聯合ニュース)2008.11.30 09:14:12付『
英의회 "위안부 문제 한국에 고통스러운 문제" 』
即時新聞 2008.11.30 付『
英議員:日本應正視慰安婦對亞洲造成的傷痛 』
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交流のない方 からの、社会的な問題、特に「慰安婦」問題に関する、御自身の
意見を非公開で 投稿されるコメントの場合には、返答はしません。削除する場合もあります。
さて。
「日本軍『慰安婦』問題アジア連帯会議最終日、およびその他関連」エントリに2008/11/27 16:37に 、「慰安婦」問題に関する非公開コメントを入れた方へ。
あなたに悪意や底意があるとは考えていませんが、そういった内容の非公開コメントが投稿されることは歓迎しません。
井上さとし議員がメルマガで、既に話題になっている28日深夜に放映される朝生の出演者情報を流してくださったので、急いで広報(?)(^^;
というのは、共産党の井上議員がパネリストとして出演するのだそうで(期待^^)。
他には、国会議員では、自民党から平沢勝栄議員、民主党から浅尾慶一郎議員、社民党から辻元清美議員。
そして、「東大大学院教授の小森陽一氏、姜 尚中氏、軍事評論家の田岡俊次氏、拓殖大の森本敏氏、文芸評論家の西尾幹二氏、ジャーナリストの花岡伸昭氏、元防衛庁広報の潮匡人氏、元自衛官でシンガーソングライターの沙織氏など」とのこと。
最後に「など」があるところを見ると、他にも出演者がいるのかな?
なかなか豪華なメンバーのようで。
追記;
コメント欄でグリフィンさんからチャンネル桜の水島氏も出演 と御教授いただきました。
ありがとうございます。
「日本軍『慰安婦』問題アジア連帯会議」最終日の25日、参院議員会館前での訴えの後に院内集会が開かれる との報道が先に出ており、その
後について「しんぶん赤旗」26日付で報じられていた のだが。
日本の新聞では報じられない大変情けない出来事があったようだ…orz。
ハンギョレ新聞 2008-11-25 午後 07:50:49付
『
일본 국회의사당 향한 피맺힌 절규 (日本の国会議事堂に向けた痛切な叫び)』
報道の副題で「従軍慰安婦東京集会現場・『私の青春と人生を賠償しなさい』」。
(いつもと同じく、付けている和訳は複数の自動翻訳を併せた最大公約数的なもので、背景の事情をあわせてつじつまを合わせて自分用のメモとして意訳して保存しているものなので、これを参照される方は、その程度のものであるとご了承下さい)
「従軍慰安婦は、金を受け取った単純な売春婦にすぎない」「従軍慰安婦を主張するやつらは反日サヨクだ」 25日12時30分頃、参議院会館前。「国籍法反対」の横断幕を掲げた「在日特権を許さない市民の会」等の右翼団体会員10人あまりの前で、50代ほどの男性が拡声器で「従軍慰安婦が強制連行されたというのは捏造」などの罵声を発した。 (中略;右翼団体らが「慰安婦」集会を狙ったと言った記述があるが、これは多分、誤解なので割愛) 「女性・戦争・人権」学会(引用者注;直訳なので間違っているかも、追加の注* ) 代表のナカハラミチコ早稲田大名誉教授が反論の火蓋を切った。彼女は「彼らは薄汚い言葉で嘘を言っている。自分が信じたいだけにすぎない歴史認識を主張しても虚しいだけだ」と叱責した。 日本軍「慰安婦」被害者のイ・ヨンスさんが決定的な反論を行った;「私は15歳の時に、家にいたところを日本軍に連れて行かれた。日本兵300人が乗った軍艦で戦場に連行されて慰安婦にさせられた。この17年間、日本大使館前で青春と人生を賠償するようデモを行ってきた。日本は自らの罪を知って謝罪してこそ、後の世代がまともに暮らせる」 同じく被害者のキル・ウォンオクさんも『日本の国会で慰安婦謝罪決議が採択されるよう、皆さんの力が必要だ』と訴えた。 タニオカ衆議院議員(民主党)(**) は「隣でゴミの匂いがすれば、そういう人が生活しているのだと判断できるように、日本政府が世界各国の慰安婦決議を無視すれば、隣国らは日本に対して嫌悪感を感じるだろう」と日本政府を皮肉った。 この日の二つのデモは、慰安婦の強制性を認めて謝罪した河野談話が発表されて15年経っても、日本社会では相変わらず常識と非常識が衝突していることを示していた。日本の右派勢力は河野談話さえも認められない反面、良心的な市民団体らは河野談話で現すことのできなかった日本政府の公式な賠償を実現するため、今日も通りで運動している。
…国籍法の参議院通過を阻止するため、
(衆議院審議時に阻止派議員事務所の通信機能を麻痺させたという話なのに懲りずに相変わらず) FAXでの請願等を呼びかけている右向きのブログを回って見て、この関連情報が拾うことができた。この「慰安婦」の被害者本人の皆様にとんでもない罵詈雑言を浴びせたのは、「在日特権を許さない市民の会」代表の桜井誠氏で、どうやら本来は国籍法の参議院通過反対デモだったらしい。「慰安婦」の皆様とかち合ったからこういう次第になった、、、のではあるようだ。。。が。。。
「
恥ずべき反日日本人・極左集団・詐欺師集団・人間のくず・ただの売春婦・キチガイ・変態・日本から出て行け 」といった罵詈雑言のそのものを確認したい方は、
こちらにYouTubeの動画へリンク しておきます。…なお、このとんでもないのを、、、国会見学に来た小学生に向けてもやらかしていたので、力一杯どんよりできることを、あらかじめ保証しておきます。
ネットの片隅からどうしようもないものの「慰安婦」の皆様には、本当に申し訳ないです。
参考;
「
Stiffmuscleの日記 」さんの2008-11-26付『
「慰安婦」問題の解決を訴え、国会前で集会 』
もう一件、「慰安婦」関連で。
慶南(キョンナム)道民日報 2008年11月26日付
『
경남, 위안부 문제해결 불 지펴라 (慰安婦問題解決に火をつけろ)』
サブタイトルに、世界女性人権大会・戦争と女性暴行ワークショップ。日本軍慰安婦被害者中、40~50%が慶南(キョンナム)地域の方達と言うことで、注目度が高い、とか。この記事では、韓国国会で「慰安婦」謝罪要求決議は採択されているはずなのに、女性委員会で通過しただけと書いてあるなど、ちょっと情報として正確さに欠ける様に思えるのだが、その辺は飛ばして、
(略) 現在日本軍「慰安婦」問題の主要な争点は、△強制連行の概念差△個人賠償請求権消滅可否などだ。 ソン代表はこれに対して「日本政府は強制連行でなく自発的だったと主張するが、国際機構などでは本人の意志に反して連れて行かれているし、強制的に統制されていて本人の意思で帰国ができない状態であれば、それは強制連行であると規定している」と明らかにした。 また、「日本政府は1965年の日韓基本条約締結で賠償請求権は無効となったと主張するが、国連などの認識は人道に反した犯罪には国際法上時効が無く賠償請求は可能だ」と強調した。 この日、証言を行った日本軍慰安婦被害者のキム・ボックドックさんは「日本政府からの謝罪を受けることが願いだ。その為に、食欲が無くてもご飯を無理に食べている」「私の生きている間に謝罪を受けたい」と話し、参加者の目頭を熱くした。キムさんは18歳の時に徴集され25歳の時に帰国し、現在、統営(トンヨン)に住んでいる。(後略)
ところで、参議院前デモの件で右向きのブログを見て回っていると、大阪府の堺市と北摂市(!?)で「慰安婦」決議云々といったエントリがあちこちで多数上がっているようだった。北摂市って、そんなのあった?と混乱してしまったものの(ありませんよね?)、堺市と北摂辺りで意見書採択の動きがあること自体は知っていたのだが。。。何か動きがあったのだろうかと意見書(注;決議ではないはずだ)推進方面を見て回ったのだが、とりたてて情報は得られない。
推進側では新しい情報は見つけられなかったが、反対側で、独り言の博士が、堺市と北摂の決議(…)採択に関して、橋本・大阪府知事に反対の立場から意見書を送付したとのエントリを上げているようだった。…市議会の意見書採択に、府知事が干渉できるのだろかと不思議なのだが。
…動きがあるかどうかの確認は取れなかったが、国内でも動きがありそうなので、これまた要注目、と。
堺市に関しては、
9月24日から「慰安婦」問題意見書採択を求める請願署名運動スタート しており
(ネット署名じゃないのでブログでの紹介は控えてしまったけど) 、
共産党の田中ひろみ市議が活発に活動してらっしゃるようだ 。
北摂では、宝塚市に続けと「「慰安婦」問題の解決を求める北摂ネットワーク」という集まりが動いているようで、ネットでの情報発信をしてらっしゃる議員さんとしては、
山下けいき・茨城市議 が活発なようだ。
23日から25日まで、第9回「日本軍『慰安婦』問題アジア連帯会議」が開催されているのだが、24日の公開集会で「
日本政府に公式謝罪や賠償のための法制定を求める決議が採択 」され、その決議を
「調査会法情報」さんが25日付エントリで決議全文をアップロード してくださっていた。
第9回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議決議
2008年11月23日から25日まで、東京において私たちは、日本軍「慰安婦」問題の一刻も早い解決を日指し、第9回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議を開催した。「世界と連帯して日本軍『慰安婦』問題の即時解決を日本政府に求める」というテーマで開かれたこの会議には、韓国、台湾、フィリビン、中国、東ティモール、インドネシア、日本に加え、アメリカ、カナダからも被害者と国会議員、活動家などが参加し、共和国はレポート参加した。 昨年の米下院・オランダ議会・EU議会・カナダ議会に続き、今年も国連自由権規約委員会報告書で日本政府に対する勧告がなされた。この秋には韓国国会と台湾立法院でも日本に公式の謝罪と国家賠償を求める決議が採択されるなど、「慰安婦」問題の真の解決を求める国際世論はいっそう高まっている。 一方、日本でも世界各国議会の決議採択を受けて、2月には宝塚市議会で、6月には清瀬市議会で決議が採択され、11月7日には政令指定都市である札幌市議会で、被害者の尊厳回復のための真相究明、謝罪と賠償、歴史教育などを求める意見書が採択された。 しかし、日本政府は一向にこうした声に耳を傾けようとせず、93年の河野官房長官談話で謝罪は行っており、女性のためのアジア平和国民基金で道義的責任は果たしたと、日本軍「慰安婦」問題は終ったかのような主張を続けている。 こうしたなか、被害女性たちは高齢化し、日本軍「慰安婦」にされた後遺症により未だに苦しみの日々を送っており、日本政府が謝罪と賠償をしていないために、その傷はさらに深まっている。そのような厳しい状況にもかかわらず、被害者らは日本政府に正義の実現を求めて活動している。 第9回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議に参加した私たちは、こうした状況を踏まえ、被害女性たちの長年のたゆまぬ闘いに敬意を表する。そして、一刻も早く日本軍「慰安婦」問題が解決されるよう、強固な連帯を通して運動を推し進めることを確認し、以下のように日本政府と日本の国会に要求する。-------- 日本政府と日本の国会に対する要求 ---------
1.日本政府は、日本軍が1930年代から日本の敗戦までの間、アジア太平洋地域の女性を連行、性奴隷化した事実に対し、公式に認め謝罪すること。 2.日本政府は、日本軍「慰安婦」被害者の状況に鑑みて、被害者が生きている間に謝罪と賠償を実現するため、直ちに行政的、立法的制度を整えること。 3.日本政府は、日本軍「慰安婦」問題を否定するいかなる暴言も許さず、これに対し毅然として、公式に反論すること。 4.日本政府は、日本軍「慰安婦」のような類似犯罪の再発を防ぐため、日本の歴史教科書にこの問題を正しく記述し、現在と未来の世代を教育すること。 5.日本の国会は、日本軍「慰安婦」問題に対する事実認定と公式謝罪および法的賠償を実現するための特別法を一日も早く制定すること。 さらに私たちは、世界各地の議会決議および日本の地方議会での意見書採択と国連自由権規約委員会の勧告を積極的に支持し、このような勧告が実行されて、日本軍「慰安婦」被害者の人権と尊厳が回復されるよう、いっそう力強く運動を展開していく。そのため、次のように行動することを決議する。------------ 行動綱領 ----------
1.私たちは、日本政府が被害者と国際社会の声に真正面から向き合い、一刻も早く公式謝罪と補償のための法律を制定するよう、あらゆる方法を駆使して日本政府に強く働きかける。 2、私たちは、日本軍「慰安婦」問題の真の解決に向けて国際連帯を一層強化し、2009年夏の第44回女性差別撤廃委員会やILO総会で勧告がなされるよう、国際連帯行動を推進する。 3.私たちは、各国の「慰安掃」問題に取り組む運動や各国の被害回復プロジェクトを支援し、その運動と連帯し、歴史認識を育て、記憶を継承し、女性に対するいかなる暴力も人権侵害も許さない運動を堆進する。2008年11月24日 第9回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議参加者一同
今回、東ティモールの被害者も初参加されており、
初来日した東ティモールのエスペランサ・アメリア・フェルナンデスさんは「1943年に日本軍が(ティモール島に)上陸したとき、私はまだ胸の膨らみも生理も迎えていない少女だった」と言い、「女性たちは家畜同然の扱いだった」と証言した。フィリピンのフェデンシア・ダビッドさんは「私は今年で81歳になったが、レイプは女性にとって一生忘れられない犯罪。日本政府の法的な補償と謝罪がない限り、私たちの名誉は回復されない」と話した。
と証言されていたという。
なお、ちょうど今日見つけた朝雲ニュース(自衛隊関連ニュース専門)で
ティモール島には15世紀まで多くの部族が群雄割拠していて、特産の白檀を求めてやってきた中国系商人などと交易していた。(中略)第2次世界大戦では日本が1942年から3年間ティモール島を占領し、対オーストラリア作戦の拠点とした。住民は戦争のための労働力とされ、慰安婦問題も生じた。
とあったのが、不思議な符号のような気になった。まぁ、大抵は読み飛ばす程度のごく短い記述だし、朝雲ニュースの方も20日付なんだが。
連帯会議の関係者の皆様、お疲れ様でした。
この第9回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議に関しては、日本では共同関連と毎日、韓国では今のところ見つけた範囲では2紙(『
제목 : ‘위안부 연대’, 일본에 조속 해결 촉구 』と『
일본군 위안부 亞연대회의 도쿄서 열려 』)、中国では共同配信ベースの『
原慰安婦聚集東京要求日本政府賠償 』と、それなりに報じられているが、どれも短い報道だった。
でも実は、興味深い情報が含まれていた報道は事前に出ていた。韓国から国会議員としてただ一人参加した民主労働党の郭議員に関しての報道の一節で
(以下の強調部分は引用者による) (略) 今年で9回目の連帯会議は、加害国である日本での開催であることからより一層の関心を集めており、23日からの三日間、東京の韓国YMCAで韓国を始め、北朝鮮、中国、台湾、インドネシア、フィリピン、オーストラリア、オランダ、カナダ、東ティモールなど10ヶ国の被害女性と運動家ら、150人あまりが参加予定だ。 (中略) 去る1992年1月8日水曜日に、韓国の慰安婦被害者らが日本大使館の前ではじめた「水曜集会'」が先の19日で840回をむかえるなど、韓国人被害者らの主導で1992年からはじまった連帯会議は、昨年にはアメリカ下院とカナダ連邦議会にて日本政府の公式謝罪と法的賠償を要求する決議案が採択される成果に力づけられつつ、世界的関心を集めている。今年の年末まではオーストラリアとイギリス、ドイツ議会で決議案採択が推進 されるものと見られる。 今回の第9回連帯会議では、アジア地域の被害女性だけでなく、アメリカとカナダ、オランダ、オーストラリア、ドイツの女性らと国際アムネスティ活動家らが参加する。特に日本の特別委員会の実行委員会構成、日本議会で公聴会と慰安婦問題に対する謝罪決議採択、被害補償法案を可決させることの三目的を中心に進行される。
また、Cristioan Today 2008-11-12 07:49の『
81세 위안부 피해자 길원옥 씨, 독일서 피해 증언 (81歳の慰安婦被害者キル・ウォンオク氏、ドイツで被害証言)』によると、日本軍『慰安婦』問題解決のためのヨーロッパキャンペーンが開催されており、招かれた吉元玉(キル・ウォンオク)さんが、7日と10日にベルリン自由大学とベルリン韓国人協会で被害証言をなさったとのことだ。
ということで、これからしばらくオーストラリアとイギリスとドイツが要注目のようだ。
…ドイツ語は厳しいなぁ。。。
前にも書いたとおり、私は
和製武侠ものの井上裕美子さんの作品は早くから読んでいた し
(実は長安異神伝の1巻目発売後2巻目発売前から) 、田中芳樹さんの中国ものもオリジナル作品は大抵
(翻訳物の長編は気がつくと大量に出ていたので手を出しかねている) 読んでいたし、皇なつきさんの漫画も好きだし、、、という傾向はあったので、射英雄伝を全巻鑑賞終了してしまうと「次どうしようかな」という気分になってしまった。…もちろん、どこかの人にまんまと嵌められたような気が、しきりとしているが。
順当に考えるなら、射英雄伝の続編にあたるらしい『神侠侶』だろう。中国でも評判が高いらしい。
…が。
情報収集、、、といっても、ネタバレを読みたくはないので難しいのだが、「音楽とプログラミングと
武侠ものがメイン」を謳うブログ 『
Non-Fiction (Remix Version) 』さん
(<ー妙に今更感の漂う表現(^^;) のレビューはごくあっさりとしたものだし、熱が入ってない。あるいは、武侠ドラマレビューといえばの「
主映想館 」さんでは、そもそも
『神侠侶』は鑑賞予定にも入らず素無視 されているような?
爺が登場しないのだろうか? ここは、
「主映想館」さんの星評価の高いもの という選択肢もあるが、金庸氏原作作品を見たい気分は強い。
それで、ついAmazonに迷い込んでいるうちに、金庸氏原作の武侠ドラマDVD「天龍八部」が目に付くようになった。これまでに見ている、笑傲江湖や射英雄伝と同じプロデューサーらしい(碧血剣とも、かな)。射の
後 に制作されたらしい。台湾で最高視聴率を叩き出したらしい。なんで
Manboさん や
うちゃさん からはノーマークかな?と首をかしげていたのだが、ふと気がつくと、なんだか勢い余ってしまったようだ(^^;
記念撮影(?) …買ってしまい見始めたのはいいが、不安なのは「面白くなかったらどうしよう」ということだ
(といっても、既に買ってしまった以上無駄な抵抗ではあるが(^^;) 。そこで思わず、面白くないらしい武侠ドラマレビューの検証をしてしまった。
人柱の 鑑賞してレビューを公開して下さる方達には申し訳ないながら、「面白くないらしい武侠ドラマ」の
レビューの方 は、読者にとっては大変面白いので楽しみに読んでいるのではあるが、その代表格は
ある意味伝説の武侠ドラマと化した 「大旗英雄伝」だろう。
まず、うちゃさんの大旗英雄伝レビューを最初から追ってみると、
第五話で「私がこのドラマに嵌り始めたのはこのあたりからだった」 と書いてあったので驚いた。後にボロクソ評価が下っているのを楽しく見ていただけに、この頃は嵌っていたのかと感慨深い。同じ五話のレビューで、Manboさんも「
キャストが揃ってきてなかなか楽しくなってきた 」とのこと。つまり、武侠ドラマは五話程度見ただけでは先行き解らないということか。メモメモ。
ところが、
Manboさんは第七話で「順調に飛行しているなと思っていたら とつぜん足元の床が抜けて落っこちた、みたいな。そんな気持ち」 。うちゃさんのレビューも、この頃からキャラに対するつっこみが目立ち始めるが、各キャラの株が下がり始めながらも、なんとか評価を上げようとの努力している様子でもあるような。そして、十話ぐらいになると「アホの子」「ぐだぐだ」といった形容が目に付き、以降その評価が安定する傾向にあるようだ。
そして「面白くないらしい武侠ドラマ」のレビューといえば、もう一つ。現在進行形の『雪山飛狐』も双璧のような気がする。
さっそく七話周辺を確認してみる。すると、うちゃさんのレビューでは
「第五集、第六集」で好評価っぽいのに、七話で「突っ込みどころ できごとが多すぎる」 などなど。Manboさんのレビューだと
「今回も突っ込みどころてんこもり」 など。その後に一時的に評価が持ち直した様子なのだが、十話時点のManboさんは「
場面ごとに気持ちをリセットしてついていこうと努力 」が必要となったらしい(^^; そして、うちゃさんもこの頃に
感想が書きにくくい と記述があり、レビューを書くモチベーションが明らかに下がっているのが、読者には見て取れるようになった。
ということで、武侠ドラマは7話目ごろに評価が安定しなくなったら要注意、10話時点で面白くないならその後も期待薄という法則がある、と仮説を考えてみたのだった。
そこで、問題の「天龍八部」。
後を引くというか、続きが気になってついつい見てしまうもので、えらく視聴ペースが速い(^^;
って、熱心に検証する必要があったのかどうか、、、多分無かったんじゃないかという気がするのだが、気にしないでおこう。そんなこんなで、いつの間にか、16話が終わっている始末なのだ(^^;;;;;
現時点で安定して面白いし、伏線が多く、この謎がどう解かれていくのか展開が気になって仕方ない。
射の後作品(同じ制作者)ということで、射に登場した「丐幇」「降龍十八掌」「打狛棒」「大理国」「一陽指」が、より重要度を増して登場し(天龍の方が射よりも前の時代設定らしい)、とある技を見た登場人物が「今のは吸星大法?」と言い出したりもする。
初期は、主人公はお話の背景でちらっと登場するだけの主人公不在ドラマで、大理国関係で物語は進行していた。「このエピソードは、物語全体では一体どういう位置づけなのだろう?」と不思議だったが、16話ぐらいにくると、どうやら最初に提示された大理国の事情が物語に深く関係するらしいことが分かってくる。大理国編で、ほぼ主人公の扱いだった段誉クンは一応は非戦闘員なのだが、洞窟その他で棚ぼたパワーアップされた結果、かなり特殊な立場で強くなっている。そして、そのパワーアップもいかにも話の伏線っぽい。また、この段誉クン、君はオリーブかとツッコミたくなるぐらいの攫われキャラだが、口撃タイプの頭脳派。後に攫われて逃げ出して彷徨っていたところ、とある酒場で主人公の喬峯と目があって一目惚れで相思相愛となって
(違?) 義兄弟となる。本当は主人公の喬峯は、頭脳派設定では無さそうだが
(この作品における正味の頭脳派設定キャラは桁違い) 誤解で暴走が基本仕様らしい江湖の侠客達の中では、一旦考えて行動する冷静な人物だ。ただしその分、暴走したもの勝ちな武侠ドラマ世界では不憫な目に遭う様子。
その他の登場人物では、初期に段誉クンに紐をかけて馬で引きづり回したりと極悪ぶりを遺憾なく発揮していた女侠客スタイルのツンデレお嬢様はじめ、元気で多彩な女性キャラ多数。妖しい系がお好きな向きは、四大悪人の一角、他人の赤子を攫ってきてしばらく可愛がった後に殺してしまうのが趣味らしい(?)葉二娘がお薦め。
爺好きの人達には、絶対数が少ないかもしれないので、もしかしたら物足りないかもしれないが、途中、敵に囲まれ絶体絶命状態に陥った主人公を攫って救う、謎の覆面人物
(ただし特徴的な頭部毛髪欠如部分も隠した方が正体を隠すには必要だと思った) あたりに萌える人がいるかもしれない。白髪の長髪だったし。
いかれオヤジ好き方面には、四大悪人の南海鰐神という「射」の周伯通を黒くしたような
癒し系 キャラがいるし、四大悪人の筆頭、杖をついた片足が動かないらしい(でも空は飛べるし、現時点の登場人物では最強かも)サイボーグのようなキャラの存在感が大きい。
アクションに関しては、少林寺の僧を師匠にもつ喬峯が最初から非常識に強く、笑傲江湖の任教主っぽいような、碧血剣っぽいようなアクションが派手。他の人のアクションでは、街道の御茶屋で屋根を吹っ飛ばしながら暴れ回るのがまるで笑傲江湖のようだった。
また、例によって、オープニングとエンディングはネタバレ満載のようだが、これがまた、どれもこれも縁起でもないシーンを怒濤のように示される。可能なら見ない方がいいかも(^^;
そんな「天龍八部」。碧血剣ばりの強烈な引きにやられて、私としたことがかなり視聴ペースが速い。ただいま、鬱展開絶賛開催中だが、それでもちょっと休憩という気分にはならず、続きが気になって仕方ない始末。困ったものだ。
また、意外なことに、14-5話ぐらいでようやく、正ヒロインらしい女性キャラが登場し、さらに展開がややこしくなりそうな雲行きなのである。
お気に入りになったキャラクターでエントリを一本上げてみることに。
「射英雄伝」
金庸氏原作の同名小説から、2002年に中国中央電視台(CCTV)が原作に忠実に制作して放映した、全42話からなる武侠もののテレビドラマである。
お話の時代背景は南宋と金が対峙しつつ、モンゴルが統一途上にある13世紀初頭。元々は満州辺りで暮らしていた女真族
(清の頃から満州族と名乗っているそうだ) は、過去には遼に服属していたが、完顔部から出た阿骨打が反乱を起こして、建国したのが金国。当初は、金と宋は手を組んで遼を挟撃していたが、金と結んだ盟約に対する背信を繰り返す宋に切れた金が、1127年に宋の首都;開封を落として欽宗を北方に連れ去って北宋を滅ぼした「靖康の変」の後の時代。
(以下、ネタバレ)
北宋地域を支配下においたはずであっても、急速な領土の拡大から軍事的には弱体化してしまい、文化的にも漢化が進み、新興国に圧迫されている、屋台骨の傾いてしまった国のために東西奔走するのが、ほぼ全編を通じてただならぬ存在感を放っていたキャラクターである完顔洪烈だった。物語は、「靖康の恥を忘れるな」を合い言葉にしょっちゅう金に歯向かってくる南宋方面を平定するため、なんとか南宋の小役人を内応させて宋の防衛図を手に入れようとしたところ、どこかの怪しい道士がその役人を暗殺し、堂々と犯行声明を残していくところから始まる。
ろくな配下がいないらしく、それらの工作活動の為に自ら宋に潜入していた完顔洪烈は、途中で負傷し、行きがかった農家に転がり込む。そして、その家の主、楊鉄心の身重の妻、包惜弱に介抱され、一目惚れしてしまう。一方、楊鉄心とその友人である郭嘯天は、宋の役人を暗殺した道士と出会って意気投合していた。
やがて、暗殺犯の道士を追ってきた宋の兵に楊鉄心と郭嘯天は討たれ、包惜弱と郭嘯天の妻は宋兵に拉致される。そこで、完顔洪烈は配下の兵を使って、恩を受けた包惜弱を救い出して介抱し、夫を亡くし宋兵にも追われる彼女を金に連れ帰る。金に迎えられた包惜弱は楊鉄心の息子を産むが、完顔洪烈は包惜弱を趙王に封じられている自身の王妃とし、その子を自分の実子として育てる。
…時代背景が背景だ。政略結婚の方が普通、側室は当たり前の時代、、、にもかかわらず、どっかの農村から連れてきた庶民の人妻に惚れ込んで正室として、実子でもないその連れ子を跡継ぎにするなど、あり得ないレベルの話である。かなりの権謀術数の人として描かれる完顔洪烈なら、順当に考えれば、宋の皇家に連なる姫君との政略結婚の方が打つ手としては良いだろう。金国内の地盤を固める方を優先するなら、金王家の有力どころか実力のある家臣の一族から妃を迎える方が普通だろう。それなのに、この、包惜弱を王妃にするとは。。。この女性、彼女を慰めるために元の住まいを金国内に再現したりと、完顔洪烈によって非常に厚遇されておきながら、ちっとも心を開かず眉間に皺よせて暗い顔しっぱなしなのである。
跡継ぎにしたって、何かの事情で実子ができないなら、こちらも金王家の有力どころか実力のある家臣の一族から養子を迎える方が、普通に良くある話だろう。それをしないで、約18年ほど、常に暗い顔をしっぱなしの打ち解けない女性の子供を厚遇するとは、ありえないというか、そこまで愛情を注いでいる、、、にもかかわらず報われないキャラクターとして、完顔洪烈さんは描写されているのだ。
そうして、包惜弱を連れ帰ってから約18年後、宋兵に討たれたはずの楊鉄心が現れる。元夫を忘れていない王妃と、その元夫。楊鉄心は見つからないようにこっそり逃げりゃいいものを、包惜弱を連れ、金兵に見つかりまくりながら、目立ちまくって金都の脱出をはかる。王妃として迎えていた女性が
(元夫ではあるが金の人達には知ったことではないだろうな) どっかの馬の骨と手に手を取って逃げようとし、それが衆目に晒されているとあっては、趙王の立場で金の国益を背負って対外的にも行動せざるをえない完顔洪烈としては、はいそうですか行ってらっしゃいと送りだすことができないのは当然だろう。という以前に、惚れぬいた女性にまずは自分の元に戻って欲しい訳だが。完顔洪烈は、ぎりぎりまでためらいつつも苦渋の決断で追討命令を下し、追い詰められた楊鉄心が先に、そしてそれを追った包惜弱は自害して果てる。
傷心の完顔洪烈は、その後も包惜弱の忘れ形見である康を愛息として大切にし続けつつ、対外的にはモンゴルに出向いてチンギス・ハーンと外交交渉(ついでに裏工作)も行い、南宋への働きかけを続けたが、途中で康も亡くしてしまい、時代の趨勢にも逆らえなかった。サマルカンドに落ちのびて再起を図っているところを、チンギス・ハーン軍に包囲されて城が陥落し、郭嘯天の息子にして、包惜弱の息子である康の生まれる前からの義兄弟、当時はチンギス・ハーン軍の将であった郭靖に捕らえらる。郭靖によってチンギス・ハーンに差し出され、ハーンに「英雄を殺すに忍びない」と釈放されつつも、「国も失い、家族も失った上は、生きているかいはない」と自害し、完顔洪烈は物語から退場する。
作中で描かれている完顔洪烈は、軍事的に弱体化している国という枷があるせいと思われるが、口八丁手八丁
(はっきりいってヨイショの人) で知恵を絞って屋台骨の傾いた自国のために東西奔走し、結果は報われなかったが心の拠り所としたかった妻とその息子には心を尽くした人であり、チンギス・ハーンからも「英雄」として認められていた人物である。人によってはコイツが全ての元凶とも評されているのではあるが、この人、私はお気に入りなのだ。
…どうも、注目度は低いみたいだけど(^^;
さて、このお話。チンギス・ハーンが登場している他に、郭靖の義兄弟がチンギス・ハーンの4男;トゥルイ(フビライ・ハーンのお父さん)であったりと、実在の人物がそれなりに登場しているし、金の王族の姓が完顔氏なのも史実である。
それで、私も完顔洪烈さんがお気に入りだからエントリでも上げてみるかと調べてみるまで気付かなかったのだが、完顔洪烈さん、どうやら架空の人物のようだ。ネット検索のレベルなのだが、「完顔洪烈」を検索しても射英雄伝の登場人物としてしか情報がなく、金史がらみではそんな人物は情報がないから。包惜弱さんの遇し方があり得なーい、と思ったのも道理、実在の人物ならあり得ない話だったというオチのようで(^^;
しかし、金の王族で、チンギス・ハーンの元に使者の副使として赴き、正使をさしおいてチンギス・ハーンから好偶された福興という人物がいるそうである。この人物、後に将としてモンゴルと闘い、最期は守っていた中都陥落時に服毒自決し、惜しんだチンギス・ハーンによって手厚く埋葬されたという。完顔洪烈のモデルって、福興なんじゃないだろうかと推測したこともあって、このエントリを書きたくなったのだった。
…ちなみに、書き落としていたが、この射英雄伝というお話は、「靖康の恥を忘れるな」の想いを込めて名付けられた郭
靖 と楊
康 の片割れ、郭靖がモンゴルの草原で(鷲の一種らしい)を見事に射落とす場面にタイトルが由来するぐらいで、
主人公は郭靖である 。このエントリは、主人公の立場と視点は無視して、DVDを見ただけで、お話のごく限定した一側面を非常に偏った方面から書いているのだった(^^;
…射英雄伝そのものとはかなり違った印象になってしまったかもしれない。
調べ物をしたURLを保存(順番には意味はなし);
金 (王朝) - Wikipedia 女真- Wikipedia 福興 - Wikipedia 完顔氏 - Wikipedia 衛紹王 - Wikipedia 金史 - Wikipedia 射雕英雄伝 - Wikipedia 射雕英雄伝 (テレビドラマ 2002年) - Wikipedia 完顔洪烈 - 武侠Wiki 金史 - Wikipedia 中国史人物事典~歴代后妃-遼金元 中国史人物事典~歴代皇帝-遼金元 「
主映想館 」さんの「
射雕英雄伝 人物雑感4 」
「
MIND FARM 」さんの「
「射英雄伝」各話あらすじ 」
なお、
DVD発売元のMAXAMによると 、
作品名に使用している「雕」の文字は便宜上のものであり、正式には[周+鳥]の表記となります。ご了承ください。
という訳で、この作品をしめす漢字表記は二種類あったりするのでした。
「しんぶん赤旗」 2008年11月22日(土)付
『
自衛隊統幕学校 「歴史観」講師見直し 防衛相表明 “適切でなかった”』によると、21日の記者会見で
(田母神前航空幕僚長更迭で、どこかの人達から罷免要求署名活動をされているらしい) 浜田靖一防衛相は、
田母神俊雄前航空幕僚長が統合幕僚学校長時代に新設した「歴史観・国家観」講義の講師選定について「適切であったと判断することは なかなか難しい のではないか」との認識を示しました。(略) 防衛省は、日本共産党の井上哲士参院議員の再三にわたる追及を受け、「歴史観・国家観」講義の講師名を一人を除き 公表。(略)井上議員は国会質問で「第二、第三の田母神氏をつくる仕組みは残っている」と批判。幹部教育の是正を強く求めていました。
(強調等は引用者による、以降も同じく)
と、「より幅広くバランスのとれた適切な教育を実施し得るように、講師の選定も含めて、課目『歴史観・国家観』の見直しについて検討していきたい」と述べたそうだ。
では、その浜田防衛相が「適切であったと判断することはなかなか難しい」と表現せざるをえなかった講師陣とは?
毎日新聞 2008年11月20日 東京朝刊 『
防衛省:幕僚学校「歴史観」講座、「つくる会」関係者3人 』によると、防衛省が19日に公表した『田母神・前航空幕僚長が統合幕僚学校長時代に新設した同校講座「歴史観・国家観」の講師名と講義の概要』は、
08年度の講義には「現在の日本の歴史認識は歪曲(わいきょく)」など田母神氏の論文に近い内容が含まれており、主な講師4人のうち3人は「新しい歴史教科書をつくる会」関係者だった。 同省は03年度から今年度までの講師のうち同意を得られた人の名前を公表。「つくる会」副会長の福地惇・大正大教授▽同会理事の高森明勅・日本文化総合研究所代表▽同会ホームページで賛同者と紹介された作家の井沢元彦氏▽坂川隆人・元同学校教育課長--の4人で、ほとんどの講義を担当していた。
福地惇・大正大教授(
つくる会の副会長 )については、すでに2008/11/15付の当ブログエントリ『
(続)魚拓その他資料保存;田母神「論文」問題 』にて言及済み。
高森明勅・日本文化総合研究所代表(
つくる会の理事 )は、アメリカ下院「慰安婦」公式謝罪要求決議前の
2007年6月12日にフランスでやってた南京事件否定宣言の賛同者 でもあり、
水島総氏が言い出しっぺの米下院外交委員会への抗議書(7月13日提出)でも賛同者 として名を連ねている人物だった。
作家の井沢元彦氏は、
つくる会の賛同者 でもあったが、
『井沢元彦ファンサイト「言霊の国」』管理人様の紹介 によると、
一番のお気に入りは「逆説のニッポン歴史観」ですかね。それまでの作品を結集したような感じに仕上がってます。『小林よしのりといえば戦争論』なら、『井沢元彦といえば逆説のニッポン歴史観』だと、自分では思ってます。この2つをそろえれば、戦後のズレた時代を見直すことができると思います。
と、「小林よしのり」氏と並び称される作家さんらしい。なお、井沢氏は御自身のホームページに14日付で「
008:自衛隊での講義について 」としてコラムをアップしてらっしゃる様である。その稿では、「ところで莫大な講師料を得ているのではないかと「なんとかの勘ぐり」をする向きもあるようですが」とお書きなのだが、いや、もしそうならそれで問題だけど、今一番問題視されているのはそこじゃないはずだから、と思ってしまった。
坂川隆人・元同学校教育課長は、つくる会がらみではとりあえず見かけられなかったが、、、チャンネル桜で「防人の道 今日の自衛隊」の「自衛官として知っておきたい誇りある国家観・歴史観 - 坂川隆人氏に聞く」というシリーズをもっているようだ。
その四時限目 によると、
自分も含めて、学校の歴史では『大東亜戦争』ではなく『太平洋戦争』と習った。この『太平洋戦争』とはGHQの恣意的な操作によって生み出された名称である事は、今では知られている。この『大東亜戦争』関連の話を人やネットでする時、未だに『太平洋戦争』を使う人もいる。教育の弊害が未だに人の知識の偏りに大きく関与しているのが伺える。戦後の日教組の罪と言うのは実に大きい が、もう好い加減、戦前の名称で しっかりと呼ぶべきだろう。『支那事変』も『日中戦争』と名を変えさせられているが、大日本帝国と中韓民国との戦いは、飽くまで『事変』であり『戦争』ではない。正確に表現するのであれば、『事変』を用いるのが当時の状況を正確に表していて、『戦争』と言ってしまうと全く当時の状況を正確に捉える事が出来ない。
その一画面
そういう人物らしい。
あるいは、チャンネル桜には他に『
今も続く占領政策としての皇統問題-坂川隆人氏に聞く 』やらもあるし、YouTubeに「戦後レジームからの脱却-坂川隆人氏に聞く」「日本人として知っておきたい誇りある国家観・歴史観」としてたくさん動画がアップされているようだ。この辺、こんな説明を見ただけでお腹一杯
道徳観念が欠落してしまったかのような現代日本の様相は、果たして何処に端を発するものなのか?元海将補で統合幕僚学校教育課長もつとめられた坂川隆人氏をお迎えし、日本人から国家観と健全な歴史観を奪うこととなった、占領軍による War Guilt Inforamation Program の役割や、それを下地とした「戦後レジーム」からの脱却が意味するものなどについて、お話を伺います。
ちなみに、井沢元彦氏も、チャンネル桜
『防人の道 今日の自衛隊』月曜日担当キャスター だった。
坂川氏は、田母神氏が講師に呼ぶ以前から「航空幕僚学校教育課長」のようなのだが、こういう人は自衛隊にたくさんいるのだろうか???
かなり不安を感じるのだが。
さて、
asahi.comの2008年11月20日1時16分付報道 によると、講師には他に
The FACTSの史実委員会メンバーである桜井よし子氏 も入っていたそうである。また、中国新聞によると、
講師は〇三―〇五年度までは五人、〇六年度からは四人で、両氏のほか坂川隆人・元統幕学校教育課長と作家の井沢元彦氏が毎年、講師を続けている。(中略) 防衛省は国会審議で名前公表を求められたことから本人に是非を確認のうえ公表に踏み切った。〇五年度に「東京裁判」について講義した高崎経済大助教授だけ同意せず、名前は公表されなかった。
…同意せず名前が公表されなかった高崎経済大助教授って誰だろう?(棒) 参考;
『
dj19の日記 』さんの11月20日付『
田母神氏が新設した講義「歴史観・国家観」の講師名が明らかに。 』
田母神報道を見て回っていて、『航空自衛隊が先月19日の航空観閲式で、政府が廃棄方針を決めているクラスター爆弾を空自の戦闘機に搭載可能な兵器として紹介、展示していたことが分かった』との情報が目に止まった。廃棄方針?
クラスター爆弾をめぐっては今年5月、有志国による国際会議で全面禁止する条約を採択。日本政府も福田康夫前首相の政治決断で同意。12月の署名式を経て発効後、直ちに使用禁止され、日本などの保有国は8年以内の廃棄義務を負うことになっている。(中略)田母神氏は「不発弾による(日本人の)被害も出るが、占領される被害の方が何万倍も大きい」と主張していた。
禁止条約に賛同していたのか、知らなかった。福田首相、どうしてこういう評価できることをこっそりやるかな?(<-私が見落としていただけである)
そして。
不発弾が市民に被害を与えているクラスター爆弾について、政府は、現有爆弾を全廃したうえで、欧州諸国が維持する「最新型」のクラスター爆弾も今後、導入しない方針を固めた。これで日本はあらゆるクラスター爆弾を保持しないことになる 。人道面を重視した ためで、代わりに子爆弾をまき散らさない単弾頭の爆弾を整備するため、約73億円を来年度予算に計上する。(中略) ただ、禁止条約案では、子爆弾が数個と少なく不発率が極めて低い「最新型」は例外として保有が認められた。(中略)政府は人道上、不発弾による「副次的被害を避ける」ことを重視。最新型でも不発弾による被害が完全になくなる保証がなく、コストもかさむため、導入を見送り、子爆弾による被害の根絶を目指す方針を決めた。(中略) 日本は、海岸線から上陸する敵の「着上陸侵攻」を、大量の子爆弾をまくことで「面的に制圧」するため、クラスター爆弾を配備してきた。条約案の採択後、防衛省や自民党内の一部から「廃棄する旧型に代え最新型を導入すべきだ」との声が相次いだ。しかし 、現在は着上陸侵攻の可能性が考えにくく、「面的制圧」の効果を疑問視する見方もあり、必要性が低いと判断した。(後略)
これも、田母神問題の余波かもしれない、と思ったのだった。この政府決断には、拍手。
ニュースをチェックしていて、はぁ?となったので、追加情報を漁ったらかなりあったし、めぼしいところを魚拓を撮ろうとしたら先を越されていた(笑)ので、既に話題になっているようだが、麻生首相が19日の全国知事会議で酷い発言をしたようだ。
堂本暁子・千葉県知事らから地方の医師確保策についての見解を問われた、麻生首相は
「自分が病院を経営しているから言うわけじゃないけれど、大変ですよ。はっきり言って社会的常識がかなり欠落している人が多い 」と語った。 首相はさらに「(医師不足が)これだけ激しくなってくれば、責任はお宅らの話 ではないですかと、お医者さんの。しかも『医者の数を減らせ減らせ、多すぎる』と言ったのはどなたでした、という話を党としても激しく申しあげた記憶がある」と続けた。
…会議後に記者団に発言の真意を問われた麻生氏は「
まともなお医者さんが 不快な思い
したっていうんであれば 、申し訳ありません」と発言したそうなのだが、「
したっていうんであれば 」との表現が付いていては、私ならストレートに謝罪とは受け取れないが。
毎日新聞 2008年11月19日 20時57分『
麻生首相:「医師は社会常識欠落」発言 その後釈明 』による発言は、さらに微妙だ。
「自分で病院を経営しているから言うわけではないが、医者の確保は大変だ。(医師には)社会的常識がかなり欠落している人が多い 。うちで何百人扱っている からよく分かる」と述べた。
何?この工業製品を扱っているかのような表現は?
そして、その夜、記者団に語った発言としては、毎日報道ではこんなのも紹介していた。
「お医者さんになったおれの友達もいっぱいいるんだけれど、何となく意見が全然、普段からおれとは波長の合わない のが多い な」と医師への感想を述べた。 一方で「社会的常識が欠如」との発言について、「まともなお医者さんが不快な思いをしたというのであれば、それは申し訳ありません」と釈明した。
発言順がこの通りであるなら、麻生首相と波長の合わない医師がまともじゃないといわんばかりで、そういうまともじゃない医師が不快な思いをしても知ったことではないと見えてしまうのだが…
そうして、もちろん医師側は愕然とする訳で。
首相の発言に対し、日本医師会の中川俊男常任理事は記者会見で「信じられない。総理がそんなことを言うとは思えない」と語った。日本医師会の政治団体「日本医師連盟」は自民党の支持団体。
…中川理事、思えなくても、言っちゃったみたいですよ。。。
麻生首相の「
医者は友達にもいっぱいいるが、おれたちと波長が合わないのが多い 」
(共同通信 2008/11/20 00:13) 発言には、内心で、あなたと波長が合わない側を社会常識に欠けると判断する人が多いかどうかは解ったものじゃない、と思った人は多そうと思えるが、代表して(?)鳩山・民主党幹事長がきっちり「
首相の方こそ社会的常識が欠落している 」
(時事ドットコム ) と、つっこみをいれてくれたそうである。
さて、今回のエントリは当然、麻生首相発言を見かけたから上げているのだが、エントリタイトルは「首相
ら 」と、なぜか複数形である。
というのは、実はこんな話も最近見かけていたからであった。単独ではエントリにしづらかったんだけどね。
東京都内で妊婦が8病院に受け入れを断られて死亡した事件後に、
二階経産相は11月10日、舛添要一厚生労働相と会談した際、「政治の立場で申し上げるなら、何よりも医者のモラルの問題 だと思います。忙しいだの、人が足りないだの言うのは言い訳に過ぎない 」と発言したとされる
二階経産相発言に対して、
全国医師連盟は抗議文を送って発言の撤回を求め 、日本医師会の中川俊男常任理事も12日の定例記者会見で
システム上の問題を医師のモラルの問題に責任転嫁するのは大問題だ
過酷な医療現場で疲弊している医師に対して、石を投げるようなもの。あまりにも現場を見ていないと言わざるを得ない
今回のような救急医療機関で妊婦の急患受け入れができないケースが相次いでいる原因として
小泉政権下から特に強まった医療費抑制政策の結果というシステム上の問題
と、強く批判したという。
それで二階経産相は謝罪と撤回に回った訳なのだが。。。
11月13日の参議院厚生労働委員会にて、経産省の近藤商務情報政策局長が二階経産相による謝罪と撤回の
文書を代読 したのだそうである。正し、最初時点の文書では「医師のモラル」発言に関して言及がなかったので、民主党の足立委員がただしたそうな。
足立氏は「医師のモラルの問題」についても説明を求めたが、この時点で明確な回答が得られず 、午後の委員会で説明と、発言を撤回する意思の有無について返答するよう求めた 。 午後の委員会の冒頭、近藤氏は二階経産相の「私の発言が医療に携わる皆様に誤解を与えたことをお詫び申し上げ、発言を撤回いたします」とする文書を代読した。
2人分の話をまとめるのには問題があるかもしれないが、両方とも、自民党の偉いさんで、首相とその首相に指名された閣僚だから良しとしてしまおう。…社会常識やモラルを、この人達が他者に求めるのってどうよって思えるのであった。
上記の引用した医療介護CBニュースは登録制なのですが、こちらのURLで、記事の一つを全文読めるようです。
『
「医師のモラル」発言を撤回し謝罪―二階経産相 (via excite news) 』
そして、追加。
MSN産経 2008.11.19 21:14
「【麻生首相ぶらさがり詳報】
「失言」の弁明も失言? 医者の友達には「意見、波長が合わない人多い」 (19日夜) (4/4ページ)」
毎日新聞 『
医師の友人は「波長の合わねぇのが多い」11月19日午後6時17分~ 』
(19:00追記)
『
Apes! Not Monkeys! 』さんの11月20日付『
ほんとに「壊れて」るのかも 』
で、見かけて呆れたので追加。
麻生太郎首相は19日、都内のホテルで開かれた私立幼稚園PTAの全国大会であいさつし「(略)しつけるべきは母親だ」などと苦言を呈した。
読売新聞 と、
スポニチは、PTAの全国大会ではなく幼稚園の先生の会合と勘違いした様子だと 報じているようだが、どちらの状況にしても「しつけるべきは子どもより母親」とは酷い発言だ。
その他、
日経ネット19日22:02付 も医師非常識発言とあわせて、「しつけるべきは子どもじゃなく母親なんじゃないか」と発言したとして、「珍発言を繰り返した」として報じていた。
このところ、ネットの隅っこの一部で、スープカレー作りが流行している。
流行の発信源は、HANAさんが上げられたこのエントリ。
「
我が家のスープカレーの巻 (
魚拓 )」
「簡単に時間をかけずに」という方針のレシピ、その割には材料がかなり色々で複雑なレシピなのでは~?と、最初は思ったが、材料を揃えてしまえば
(そして、手順になれてしまえば) 多分、時間をかけずに美味しくできそう。
そこで、実はHANAさんがエントリを上げて下さって早々、ほぼレシピ通りに試そうとしたのだが、私個人にとっての難点がいくつかあった。ひとつは、私が
(前にも書いたとおりに) 原材料にアミノ酸が入っている調味料は好きじゃない ので、最初のトライでは味の素・ブイヨン・鶏がらパウダーなしで作ったのだが、鶏ガラ出汁のみだと味に物足りない感がでてしまう点。そして、量が(私にとっては)たくさんできる点。愛用の22センチ鍋に収まる量で作りたい。ついでに、カレーにはジャガイモが入っている方が好き^^
そこで、レシピを自己流に改造した。
スープに旨味を出す方針としては、
1,鶏ガラスープを濃いめにとる。
2,旨味の出る具を入れる。
3,旨味の出る調味料を入れる。
…だろうか。
1はともかく、2としては元もとレシピにもあるベーコン・鶏肉がそうだし、バターやオリーブオイルも味にコクが出る材料だ。とはいえ、元レシピよりも油分を増やす方針は、ちょっと…(^^;
むしろ、油分はできるだけカットしたい(^^;
…なんだか、ますますしばりが厳しくなっているような気がする。
3の旨味の出る調味料は、これが日本や中国のメニューだと、味噌や醤油という偉大な調味料があるのだが、今回作るのは「スープカレー」。ややもすると和風の煮物にオイスターソースを隠し味と称して入れている私ではあるが、うっかりスープカレーを醤油で味付けするとカレーうどんのうどん抜きになりかねない。だから今回は、和製発酵調味料の使用は禁止方針にすることにした。
そんなこんなで、もともとの原材料にアミノ酸が入っている調味料を使わない、という方針に加えて、油分はできるだけカット、和製発酵調味料は使用禁止、22センチ鍋に収まる分量という制限をつけてみたら、結局、何度か試作を重ねないとこれは美味しいという味で、かつ、具とスープの比率が「スープカレー」といえる状態に辿り着けなかったのであった(^^;
(だから、エントリのアップが今頃、と)
そういう訳で必須アイテムと化した鶏ガラなのだが、これって買おうとしたら、意外に手に入りにくいものであったりもする
(うちの周辺では) 。最初のトライの時には幸い手に入ったのだが。。。今回手に入ったのは「鶏ガラ」と称して売っていた、こんなの。
お嬢様の大好物 料理ばさみで適当に細かく切って、浸るぐらいの水を加え、圧力鍋で20分ほど加圧。
そして、それなりに旨味が出そうな具として期待してみたのがこれ。
手前の黄色っぽいのがダール豆、奥のベージュ色のがひよこ豆、右の丸いえんじ色のが赤エンドウ。他はもらい物なので不明。各大匙1ぐらい。実際に調理にかかる前、てきとーに、水に浸しておく。浸るぐらいの水とともに、圧力鍋で一瞬圧力をかけて、そのまま放置しておくとなお良い。
それから、ベーコンも、出汁がよく出る具だから欠かせない。
けど。
売っているのの、裏面の表示を見てためらってしまった結果。
こんな事になってしまった。
…何でこうなるかな?と、自分でも思わないでもない(^^; でも、
塩ばら をこまめに作っている人もいらっしゃるし、実際やってみるとそう手間でもない。そして、塩ばらからベーコンまではワンステップだったりするのだ(
ここの「自家製ベーコンのいい加減な作り方」3以下参照 )。一旦作ると、冷蔵庫でも結構、冷凍庫だとかなり日持ちがするし。
↑ここまでが、準備。
後は、鍋に2センチ角ぐらいのバターを入れ、タマネギ半分のみじん切りを茶色になるまで炒め、ベーコン80gぐらい(6-7センチ角ぐらいか)を入れて炒め、鶏モモ一枚分を一口大に切って入れて炒め、スパイスを入れて炒める。
スパイスは、今のところ、以下の分量と取り合わせ。
ガラムマサラ 小さじ2 ターメリック 小さじ1 チリパウダー 小さじ1 クミン 小さじ1 コリアンダー 小さじ1 ホワイトペッパー 小さじ1 カルダモン 小さじ1/2 オールスパイス 小さじ1/2 フェンネル 小さじ1/2 クローブ 小さじ1/4 それから、ニンジン1/2~2/3ぐらい、ジャガイモ1個(メイクイン)も適当に切っていれて、ざっと炒めたら、鶏出汁を適当に入れる
(適当、とか、ぐらい、とかの表現がやたら多いが、気にしてはいけない) 。なお、この辺で、ヨーグルトも150-200ccぐらい入れておく。ヨーグルトは、鶏出汁の前でもいいような気もするが、、、ヨーグルトを入れた後で、さらに鶏出汁を入れて、だいたい鍋一杯に埋める。
そして、ナムプラー(
CookPadでナムプラーを使ったスープカレーがあった ので採用)を大匙1弱ぐらい(要味見)。
煮込みちう。ニューセラミックスの鍋使用。 そして、HANAさんから伝授していただいた以上
(多少、レシピの変更があっても(^^;) 、
決して省いてはいけない材料であるピーマン は別に炒めておいて、盛りつけ時に合流させた。
できあがり 最初にほぼ元レシピ通りに作った時より、からみがマイルドになってしまったかもしれないが、大変美味しくできあがりました。
レシピをアップして下さったHANAさん、どうもありがとうございました。
なお、ピーマンという食べ物は、
Googleで「ピーマン 魔除け」で検索すると約 11,700件もヒットする (2008年11月18日調査)し、
食事で受験対策というテーマのページでもピーマンを使ったメニューが上げられているぐらいの 食べ物であるので、スープカレーには必須の材料であるのみならず、
呪い等でお悩みの方 には是非ともお薦めしたい食材である。
ちなみに、
旭化成によると ピーマンをまるごと「サランラップ®」で包み電子レンジ(500W)で1個につき約15秒加熱すると独特の臭い、苦味が消えてお子様 にも おいしくいただけます。
とのことで、また、
ピーマンの電子レンジ短時間加熱は、ビタミンCの損失が少ない との情報もあった。
ご紹介まで^^
しばしば参考にさせていただいている「
中国女性・ジェンダーニュース+ 」の
遠山日出也様 より、決議文の在処を御教授いただいたので、掲載。
決議文の在処は
台湾立法院 のトップページの比較的下の方にある、「各單位」の「議事處」の「
第7屆第2會期通過議案 (リンク先はPDF)」とのことだった。
この「中華民國 97年11月 11日」付の「立法院第7屆第2會期通過之議案」では、
一、法律案 8件 二、決算案 2件 三、同意權行使事項 1 件 四、其他議案 3件
と列挙されている「四」の三番目にあるものが、それ。
以下に引用して、
遠山日出也様 に頂いた訳を元に、これまでの報道の紹介で使った文章にあわせて表現を微調整した訳を添えて保存。
3、委員黃淑英、楊麗環、清、潘孟安等28人,建請本院作出如下決議:「要求日本政府以清楚且不曖昧的態度,正式地承認、道歉且接受戰時日軍性奴隸制度的歷史責任,對受害倖存者進行直接謝罪和賠償,以利早日回復慰安婦受害者的名譽和尊嚴,遵守聯合國人權委員會建議,且教育這一代和下一代有關這段正確史實」,請公決案。 3,委員の黃淑英、楊麗環、清、潘孟安等28人は、以下の決議案を作製して本院に上程した;「(略、通過決議と同じ」、そして採択を求めた。
97.11.11.第8次會議
決議:日本政府應以清楚且不曖昧的態度,正式地承認、道歉且接受戰時日軍性奴隸制度的歷史責任,對受害倖存者進行直接謝罪和賠償,以利早日回復慰安婦受害者的名譽和尊嚴,遵守聯合國人權委員會建議,且教育這一代和下一代有關這段正確史實。 決議:日本政府は、はっきりとした曖昧でない態度でもって、戦時日本軍性奴隷制度の歴史的責任を公式に承認して謝罪し、責任を引き受け、被害を受けた生存者に直接の謝罪と賠償を行い、一日も早く「慰安婦」被害者の名誉と尊厳を回復し、国連の人権委員会の勧告に従い、今の世代と次の世代に正確な史実を教育するべきである。
11月12日付の共同通信「
米紙、田母神氏の国会招致を報道 真珠湾攻撃謀略説を紹介 」にて、ワシントンポストがこう報じていたと記事にしていた。
田母神氏が論文に「日本はルーズベルト(米大統領)の仕掛けたわなにはまり(1941年の)真珠湾攻撃を決行することになる」と記したことを紹介した。 (略)日本が安倍晋三元首相の下で「従軍慰安婦に対する従来の謝罪を取り下げた」などと伝えた。
…驚いた。前半はともかく、後半は誤解だろう。安倍元首相は、かなり不本意そうにしか見えなかったが、一応、河野談話を堅持する立場はとっていたはずだ
(その周囲に問題があっても) 。
そこで、元情報を確認してみた。
Washingtonpostの11月11日付「
Japanese General Defends Revised Version of WWII 」の、該当箇所はここだろう。
Under Prime Minister Shinzo Abe, who served one year before abruptly quitting in September 2007, Japan backed away from its previous apologies to the "comfort women," the term used for the 50,000 to 200,000 Asian women forced by the Japanese government into brothels before and during World War II. 約1年前の2007年9月まで着任していた安倍晋三元首相の政権下で、日本は、「慰安婦」に対する従来の謝罪から立場を後退させた。「慰安婦」とは第二次世界大戦前と大戦中に、日本政府によって売春宿での勤務を強いられた50,000から200,000人ものアジア女性たちを指す語だ。 Abe, who had strong support in the nationalist wing of the ruling party, said there was no documentation proving that the Japanese military coerced Asian women into becoming prostitutes. His statements pushed the U.S. House of Representatives to pass a resolution calling on Japan to apologize for its treatment of the sex slaves. ad_icon 与党内の国家主義者達から強く支持されていた安倍首相は、日本軍がアジアの女性たちに売春婦になることを強制した事を証明する文書はないと発言した。彼の発言は、アメリカ下院による、日本に対する、性奴隷制への謝罪を求める決議を可決させる後押しになった。 Studies by the Japanese government itself have uncovered more than 100 documents showing Japanese military involvement in the building of brothels and the recruitment of women, according to a 2006 report by the Congressional Research Service. 議会調査局による2006年レポートによると、日本政府自身による調査によって、売春宿の建設と女性の徴発への日本軍関与を示す100以上の文献が発見されている。 Also under Abe, the government tried to whitewash the history of the war as taught in Japanese public schools. In 2007, the Education Ministry deleted references in textbooks to orders by the Japanese military in 1944 that civilians in Okinawa commit mass suicide rather than surrender to invading U.S. forces. 安倍政権下でも、日本の公立学校で、戦争についての歴史教育を取り繕おうとする試みがあった。1944年にアメリカ軍が沖縄に侵攻した際、日本軍により発せられた、沖縄の市民は降伏するより集団自殺するようにという命令があったという記述を、2007年に文部科学省は教科書から削除した。 Courts here have since recognized the military's role in wartime mass suicides on the island, and textbooks have been rewritten to acknowledge that fact. 裁判所は、戦時の集団自殺における軍隊の役割を認め、教科書はその事実を認識するために書き直された。
(教科書の書き換えに関する最後の下りには言いたいことはあるが、「慰安婦」への謝罪に関しては) …取り下げたとは書いていないようではあった。でも、これって、田母神「論文」騒動で言及されている訳で、、、これまでも日本の国家主義者に対して、海外はかなり警戒している様子ではあったが、この度も、まったくまぁ(呆)。
そんな田母神「論文」騒動。メールマガジンを購読している共産党の井上議員の、12日付の「[news:159] 田母神氏を招致」で、こんな話が出ていた。
田母神氏は隊内誌の論文で、自衛隊の幹部教育の場に「国家間・歴史観」の講義を新設したことを自慢していました。そのカリキュラムが防衛省から届いたのが前日の夕方。外部講師の名前が黒塗りになっている資料でした。それ自体が異様です。 防衛省は名前を隠しましたが、大正大学の福地教授が講師の1人であることを認め、その講義内容がホームページ上で紹介されていることが分かったのが前日の夜遅くでした。講義の目的として、かつての戦争が正しく、現憲法体制は廃棄すべきことを論じることとあったのには驚きました。
…と思ったら、11日の「しんぶん赤旗」で既に配信されていた。
2008年11月11日(火)「しんぶん赤旗」
「
侵略戦争肯定を主張 「つくる会」幹部招く 自衛隊幕僚学校 田母神氏新設の講座 」
幹部自衛官を教育する自衛隊統合幕僚学校(東京都目黒区)で、侵略戦争美化の歴史教科書づくりをすすめる「新しい歴史教科書をつくる会」の福地惇副会長(当時は理事)が講義していたことが十日、分かりました。 (略) 同学校は侵略戦争肯定の懸賞論文を発表した田母神俊雄前航空自衛隊幕僚長が校長を務めたことがあります。 福地氏は、文部省主任教科書調査官でした。一九九八年に教科書検定基準の「近隣諸国条項」を批判し、更迭されました。講義は二〇〇六年四月十七日で、統合幕僚学校一般課程の「歴史・国家観」講座。テーマは「昭和の戦争について」。(中略)「歴史・国家観」講座は田母神氏が学校長のときに、新設されました。
2008年11月12日(水)「しんぶん赤旗」
「
侵略美化 組織ぐるみ 前空幕長招致 井上議員の追及 参院外防委 」
(略) 井上氏が指摘したのは、論文執筆以前から、田母神氏がこうした暴論を、空幕長として全国の基地で講話などの形で繰り返していた問題です。(中略) そこで井上氏が示したのは、田母神氏が一月三十日に空自熊谷基地(埼玉県)で行った「我が愛すべき祖国日本」と題した講話です。「専守防衛」について「これからもずっと正しいのか、検討されなければいけない」と主張し、かつての戦争で中国に軍隊を送ったのも「決して侵略のためではない」などと述べていました。 井上氏に対し田母神氏は「しゃべった内容は(懸賞)論文といっしょだ」と述べ、講話の事実を認めました。
これらの質問では、例の、
朝雲4月3日付に掲載されていた、空自の准曹士先任集合訓練での訓話 にも言及されたらしい。
11日付の赤旗にあった、
統合幕僚学校一般課程の「歴史・国家観」講座。テーマは「昭和の戦争について」。「つくる会」の西尾幹二前名誉会長のホームページに掲載された講義案によると、「満州事変・満州建国は日本の侵略ではない」とするなど田母神氏の懸賞論文とほぼ共通しています。
というのの現物も見たかったので、探したところ、
Wikiの「福地惇」 からリンクされていた。
「西尾幹二のインターネット日録」の2006/6/15付、
「『昭和の戦争』について」 (一) 冒頭に
本講義の目的は、第一に「昭和の戦争」は「東京裁判」の起訴状と判決に言うような侵略戦争では全くはなく、「自存自衛」のための止む終えない受身の戦争だったこと、第二にそれが了解出来れば、現憲法体制は論理的に廃絶しなくてはならない虚偽の体制であると断言できることを論ずることであります。
とあるようだ。つっこみは詳しい人にお任せで、魚拓を確保と展示。
その他、しんぶん赤旗よりも詳しい、MSN産経2008.11.11 14:36付で
『「国家観なければ国は守れない」』と題された、共産党・井上哲士氏の質問箇所も保存。
【田母神氏招致・詳報】(9)1/4ページ 【田母神氏招致・詳報】(9)2/4ページ 【田母神氏招致・詳報】(9)3/4ページ 【田母神氏招致・詳報】(9)4/4ページ その続きで、MSN産経2008.11.11 14:41付で
『「カリキュラムの中身は把握しておりません」と浜田防衛相』と題された、共産党・井上哲士氏の質問箇所。
【田母神氏招致・詳報】(10)1/4ページ 【田母神氏招致・詳報】(10)2/4ページ 【田母神氏招致・詳報】(10)3/4ページ 【田母神氏招致・詳報】(10)4/4ページ その一部の井上議員の質問は、
朝日新聞でも報じられていた が、
具体的に平成16年度の教育目標をみると、健全な歴史観・国家観を育成し、防衛戦略研究および将来の部下指導に資する、となっている。平成20年のものをみると、例えば『大東亜戦争史観』『日本国憲法の本質』とある。ほかの年度をみると『東京裁判史観』という項目もある。こうした呼び名自体が侵略戦争を否定する中で使われる言い方だ。大臣は先日『今後とも、村山談話などの政府見解を踏まえた適切な幹部教育に務める』といわれたが、こういう内容の歴史観、国家観教育が適切とお考えか
…答弁する浜田靖一防衛相はしどろもどろ。
そして、こういうことになったようだ。
山陽新聞(明記されていないが、どうも共同配信)11月13日18時36分
「
防衛省、歴史教育を見直しへ 前空幕長問題で 」
防衛省は13日、歴史認識に関し政府見解を否定する論文を発表し、更迭された田母神俊雄前航空幕僚長が統合幕僚学校長時代、幹部教育課程に「歴史観・国家観」の課目を新設し、講師に「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバー2人が選ばれていたことなどを踏まえ、講師の人選や教育内容を見直す方針を固めた。 2人は「つくる会」副会長の福地惇大正大教授、高森明勅国学院大講師。福地教授は2003年度に「日本国憲法の本質」と題して講義。高森氏は「国家観」を教えた。08年度は福地教授が「明治国家と戦後国家」「大東亜戦争史観」、高森講師が「天皇の起源と歴史的意味」などについて講義した。(後略)
さすがに、是正のアクションをとらざるをえなかったようでめでたし。共産党の井上議員、お疲れ様でした。
そして、こういった処分や手配は、麻生首相も村山談話や河野談話を「
フシュウ 」していると、公言している以上、当然、、、の筈なのだが。
でも、困った人達は相変わらず、らしい。
自民党が11日午前開いた国防関係合同部会にて、田母神氏への批判意見として;
玉沢徳一郎元防衛庁長官「稚拙な知識で論文を書いていることが問題だ」「文民統制を外して行動を正当化するのは大問題だ」 中谷会長・安全保障調査会「(論文は)内閣の方針を無視している。防衛相の指示に従わずどうしてシビリアンコントロール(文民統制)ができるのか」
等が出た一方、擁護意見が相次いだという
衛藤晟一参院議員「論文は(日本の侵略行為を認めた)村山談話と見解を異にしているのは事実だが、(同談話のような)歴史認識を教育するようなことは問題だ」「村山談話は閣議決定されて効力はあるが、職務と歴史観は関係ない」 岩永浩美参院議員「田母神氏の持論がなぜ悪いのか分からない」 土屋正忠衆院議員「(防衛省が)歴史観を対象に懲戒処分しようとしたのは問題」 西田昌司参院議員「田母神氏の論文には問題がないと感じた。歴史観が処分の理由なのか、政治家が議論して現場の自衛官を戸惑わせないようにすべきだ」 有村治子参院議員「(幕僚長を国会同意人事とすることに)日本の司令官が政治に左右されてしまう」 佐藤正久参院議員(陸上自衛隊出身)「政府見解と異なることを言ったことと処分はどう関係するのか。単に抑えつけるだけがシビリアンコントロールじゃない」
以上は、時事ドットコム2008/11/11-12:21 『更迭に疑問の声相次ぐ=前空幕長論文、防衛相は陳謝-自民 』、日経ネット 11日 13:26 『自民国防関係会議、田母神氏の歴史観を擁護する意見も 』、共同 2008/11/11 10:14 『自民で田母神氏擁護論 国防合同部会「なぜ悪い」 』のまとめ。 そういえば、佐藤正久参院議員といえば
イラク派兵時に駆けつけ警護発言 の人物、衛藤晟一参院議員といえば「
新教育基本法に基づいた教科書検定を行うよう署名」を持って文科相に嘆願 にいった人物だなぁ。
魚拓とったもののエントリに入らなかったので参考;
沖縄タイムス 2007年6月19日付 『
調査官、検定審に影響力 元主任「論争は意味ない。恨むなら米軍を」 』
大正大学の福地教授に関して。
(14日、加筆済み) 「
かめ? 」さんの2008年11月12日付記事「
男女格差・・・ 」で、紹介されていた「世界経済フォーラム」が発表した「08年版世界男女格差報告」というのを見て、なんだか以前にも見たような話だと思ったので少し調べてみると、去年の今頃もあちこちのブログで話題になっていた話だった。
去年見た話では、「世界男女格差報告」としてではなく、「ジェンダー・ギャップ指数」としてみていた話だ。
(なので、「
かめ? 」さんには、そういうコメントをおいてきたのだけど)去年も相当注目して、レポートそのものをダウンロードしてさんざん眺めていた記憶があるので、てっきり、自分のブログにもエントリを上げていたような気になっていたのだが、どうもエントリにしていなかったようだ。
…なので、今年は便乗だけどエントリに(^^;
さて、ジェンダーギャップ指数、共同通信表現するところの「世界男女格差報告」とは
指数は、経済、教育、健康、政治の4つの分野を対象としています。経済では、労働人口、賃金、管理職、専門職などの男女比、教育では、識字率と初等教育、中等教育および高等教育の就学率の男女比、健康では平均寿命と出生時の男女比、政治では議会議員、閣僚などの人数の男女比をもとに計算されています。
のだそうだ。
そして、2006年度の日本のランキングは、対象115ヶ国中79位であったという。ちなみに2005年は、58カ国中38位だったそうな
(上掲のヒューライツ大阪記事情報より) 。 2007年度は、対象国が128ヶ国と増えたそうだが、日本のランキングは91位であったという
(ヒューライツ大阪「 日本のジェンダーギャップ指数、2007年は後退 」より)。どうやら、新たに参加した13国のうち、12国は日本より上位だったらしい。なお、各分野の詳細では
日本は、健康では37位、教育では69位ですが、経済参加では97位、政治的エンパワメントでは94位と、全体では91位で、前年の79位からも後退しています。この後退は対象国が増えたこともありますが、経済の分野、政治の分野で進展がみられないこともあげられています。
そして、
2008年度。対象国がさらに増えて130ヶ国。日本は98位。新規参加の二国は日本より上位にランクインだが、既参加国でも、、、ということらしい。で、元情報を確認する。
「
World Economic Forum 」の「
The Global Gender Gap Report 2008 」はこちら。右側にレポートやランキングのファイルへダウンロードリンクが貼ってある。
2008年は、トップから、ノルウェイ・フィンランド・スウェーデンの順。2007年だとスウェーデン・ノルウェイ・フィンランドなので、この3ヶ国でトップスリーを持ち回っている状態。
アジアで最もランキング上位なのは、フィリピン。実は2006年も2007年も同じ順位である。韓国は2007年が97位だったのが、日本どころじゃなく後退して2008年は108位。中国は73位から57位に上昇。
日本に注目し直して、それぞれの分野の順位変動を見ると、
経済参加とその機会では、2007年の97位(スコアは0.5489)、2008年の102位(スコアは0.5440)
教育の達成では、2007年の69位(スコアは0.9864)、2008年の92位(スコアは0.9854)
健康では、2007年の37位(スコアは0.9791)、2008年の38位(スコアは0.9791)
政治的エンパワメントでは、2007年の94位(スコアは0.0675)、2007年の107位(スコアは0.0651)
日本の順位やスコアの高い教育の分野については、実は、それなりに達成している国なら、どの国もスコアが高く、そう差はない。1.0000が満点なのだが、ヨーロッパでは軒並み達成しているし、キューバやモンゴルも達成している。最下位のチャドで0.4683、ブービーのイエメンで0.6179だが、この辺りは飛び抜けて低いようだ。日本の場合、高等教育の無償化を実施していないぐらいなので、何かにつけて教育不熱心なのは予想が付く。
同じく、日本の順位やスコアが高い健康に関しては、2008年度になってスコアも変わっていないし、順位もたった一つだけの下げだ。つまり、経済と政治の分野が足を引っ張り順位をさげたと思われる。そこで、もう少し細かく見ることにして、ダウンロードした2007年と2008年のレポートから、日本の項目で評価を拾ってみる。
経済参加とその機会では、5つの項目でそれぞれ評価されている。
労働力参加において、
2007年では73位・スコアは0.71・各国の平均は0.69 。対して
2008年では76位・スコア0.72・平均の変動無し。 同等の労働での賃金において、
2007年は90位・スコア0.61・平均は0.64。 2008年では93位・スコア0.59・平均は変動無し。 収入評価では、
2007年は92位・スコア0.44・平均は0.50。 2008年では96位・スコア0.45・平均、0.51。 立法府議員、上級公務員、経営者の項目では、
2007年は94位・スコア0.11・平均は0.26。 2008年は101位・スコア0.11・平均は0.28。 専門職あるいは技術の項では、
2007年は59位・スコア0.85・平均は0.68。 2008年は69位・スコア0.85・平均は0.72。 教育達成の分野では4項目で評価されている。
識字率、初等学校入学率、中等学校入学率は日本の達成率は高く、ランクが同率1位でスコア1.00
高等学校(多分大学を示すのではないかと)が、
2007年は83位・スコア0.81。 2008年は90位・0.88。 健康と生存の分野では項目は二つ。
出産時の性比が、
2007年度は87位・スコア0.94。 これは、男子を産むために、妊娠した女子を堕胎したりする事があるから勘案されるファクターらしい。2008年度は88位・スコア0.94。
健康と寿命が、2007も2008も同率1位、スコアが1.06(1以上があるとは思わなかった(^^;)
政治的エンパワメントは3項目。
議会での女性割合で、
2007年は95位・スコア0.10・平均は0.19。 2008年度は100位・スコア0.10・平均は0.21。 大臣職における女性割合で、
2007年は62位・スコア0.14・平均は0.13。 2008年度は83位・スコア0.13・平均は0.17。 女性の、国の代表者の数で、
2007年は42位・スコア0・平均は0.11。 2008年は40位・スコア0・平均0.13。 ということで、実はこの辺り、gegengaさんの
経済分野での順位は後退してるのかな? 不景気だと、弱いところから切る、弱いところの賃金をより一層下げるってのが、定番だからね。 (略)女性はパート労働が多いから、賃金カットの憂き目に遭っている人も多そう。
の問いを受けてみてみたのだが、経済分野で「労働力参加」「同等労働での賃金」「収入」でスコアが微妙に下がる傾向にあり、順位も下がっているという感があるようだ。また、これら項目で、各国平均の変動がほとんど無い傾向も見受けられるだろう。
部門全体を見たときには目立たないものの、部門内の項目を見ると目に付いたのが、教育の項目で、高等教育のスコアと順位がそこそこ下がっていることだろう。
恐らくはこの辺りが、不景気の影響を受けている数字ではないだろうか。とはいえ、全体的にこの辺りの下がりは微妙ではある。
そして、ランキングの下落が目に付くのは、別の項目にあるように思われる。
まず、経済の部門に入っている「立法府議員、上級公務員、経営者」の順位の下落。これは、さらにスコアが変動無いことと、各国平均が上がっていることが目に付く。
また、政治部門の三項目、ここもスコアは変動無しか微妙な下がり方なのに、ランキング順位の下落が大きいようだ。一方各国平均に目を転じれば、平均値が軒並み上がっている。だから、日本のランキングが下がっているわけだけど。
つまり、日本の社会はちっとも変わって無くて、世界の他の国はジェンダーギャップの是正に取り組んで、成果を上げているという事が、このレポートでは示されているのでは無かろうか。
ま、現実を見渡しても、そんなもんでしょ。この社会が相変わらずなのは実感として知っている。 集団の意思決定において、「女」(それに多くの場合は「若造」) の意見は必要とされない、聞く耳は持たれないのは、少なくとも私個人と身近な友人達にとっては、ごく当たり前に直面する現実なのだから。 このレポート結果には、納得するばかりだ。
(11/11午後に暫定アップ、12日に加筆等有り) 台湾の国会にあたる立法院にて、「日本軍慰安婦」被害者への謝罪と賠償を求める決議案が、
11日午前9時55分に、全会一致で採択 とのこと。エントリを暫定アップした時点から、決議文のそのものを探しているが、未だネット上では見つけることができない。しかし、報道から推して、歴史教育まで要求した、かなり厳しい内容だったようだ。
…今のタイミングということは、田母神前航空幕僚長の論文や、実は自衛隊で靖国史観教育をしていたような報道も出ていたわけで、田母神しの後押しによる「全会一致採択」かもしれないという推測は、あり得るかもしれない。
そして、この度の台湾立法院決議の注目度が高くて、各国決議の度ごとに報道を探して回る私としては、かなり驚いている。主要国内紙はほぼ全て報じているし、非常にたくさんの地方紙も共同配信記事を報じている。ちなみに、MSN産経は、少なくとも今のところ報じていないようだ
が、こう徹底されると微笑ましい気分すらしてくるけど、多分勘違いだから控えなくてはと思ってしまった 。
以下、気付いて拾った順で、国内報道を列挙。
共同通信 2008/11/11 13:50
「
台湾、慰安婦で日本に謝罪要求 立法院が決議 」より、元もと短い報道だけど一部引用。
決議案は超党派の立法委員(国会議員)らが提出。同委員の1人は「決議が現在の日台関係に影響するとは思わない。慰安婦だった女性はいずれも高齢で、1日も早く日本政府に謝罪してほしい」と述べた。
時事ドットコム2008/11/11-12:24
「
慰安婦問題で日本は賠償を=台湾立法院、決議採択 」より一部。
(略) 超党派の女性議員や元慰安婦の台湾女性らが立法院に提出した決議文は、台湾の旧日本軍が大戦中、慰安婦を従軍させたことを「性奴隷制度」と批判するとともに、元慰安婦の名誉と尊厳を回復するよう要求。「日本政府はきっぱりとした態度で歴史的責任を認めるべきで、謝罪と賠償を求める」としている。 元慰安婦の女性(92)は同日、台北市内で記者会見し「決議が採択されて安心した。立法委員(議員)の努力に感謝する」と述べた。
asahi.com 2008年11月11日19時4分
「
元慰安婦への謝罪・賠償求める決議採択 台湾立法院 」より一部。
(略) 決議案は、与党国民党と野党民進党の議員らが共同で提出。旧日本軍が台湾の慰安婦を従軍させたことを批判したうえで、「年齢が80~90歳に達しており、彼女らの生存中に名誉と尊厳を取り戻して問題を徹底的に解決するため、日本政府は補償措置を取るべきだ」としている。(後略)
読売新聞2008年11月11日20時43分
「
台湾の立法院、慰安婦問題で日本に謝罪要求決議 」より一部。
(略) 決議案は、与党・国民党、野党・民進党の女性議員らが提出。決議は慰安婦問題を「性奴隷制度」として批判、日本政府に対し史実として教育していくことも求めた。 決議に法的拘束力はないが、日台関係に微妙な影響を与えることも予想される。
短い記事だが、最後の1行を入れずにいられないところが、読売らしいといえるかもしれない。そして説明なしに、『「性奴隷制度」として批判』とわざわざ書いているところが、らしい、ような。
毎日新聞 2008年11月11日 22時03分
「
台湾:従軍慰安婦問題、賠償求める決議 立法院が採択 」より一部。
(略) 決議案は与党・国民党と野党・民進党の立法委員(国会議員)が共同で提出した。日本政府に対し「従軍慰安婦問題についてあいまいな態度をとらず、謝罪し、日本軍の性的な奴隷制度の歴史的責任を認めるべきだ」と主張、「正確な史実」を後世に教育するよう求めている。 台湾ではこれまでも、従軍慰安婦だったと名乗る女性や支援者が抗議行動を続けてきた。(後略)
他に表現の仕様もあるだろうに、「従軍慰安婦だったと名乗る女性」とは微妙な底意を感じさせる表現を使うものだ。
国内紙の各報道を読み比べると、決議が要求するアウトラインはおぼろげに見えるが、日本語で読める報道で一番情報がまとまっているのは、2008-11-11 21:21:37 配信のレコードチャイナ、
「
<慰安婦>日本に公式謝罪と賠償を要求、議会が決議―台湾 」より一部。
(略) 台湾立法院は、日本政府がはっきりとした態度で公式にこれを認め、大戦中の日本軍に「性の奴隷」として扱われた元慰安婦への直接謝罪と歴史的責任を全うするよう求めている。今回、提案書を提出したのは、党派を超えて集まった女性立法委員(議員)ら23人。提案書は、第2次大戦中に日本軍が植民地や占領地で若い女性や少女を強制または騙して召集し、軍の性的奴隷として性的サービスを強要したと指摘。だが、日本政府はいまだに政府名義の謝罪と賠償を拒んでおり、被害者は心の傷を抱えたままだ、と批判した。 (後略)
ちなみに、今回の決議に先だって出ていた報道。
The Taipei Times, Nov 08, 2008「
Rights group urges Japan to apologize to comfort women 」
Taiwan News「
Taiwan Legislative Yuan expected to approve resolution on comfort 」
英語の報道も、今回は結構出ていて
(韓国の決議の時は少なかったのだ) 、なかでも、インドで「
Zee News, India 」と「
Reuters India, India 」と、二つ報道されているのに驚いた。台北発の報道とロイター電は、
Stiffmuscleさん が、「
台湾国会で「慰安婦」謝罪決議案が可決 」として、翻訳を上げて下さってるので、リンク。
韓国語報道も、現在、2社分が、ネットで読めるようだ。内容はほぼ中国紙とかぶる。
毎日経済(タイペイ ロイター=聯合ニュース)11月11日18時36分
「
대만, 日에 위안부 공식사과 요구 (台湾、日本に公式謝罪要求)」、決議を受けて行われた被害者の記者会見が、
婦女救援社會福利事業基金會 という情報があった。ここに決議文が掲載されるかも?
新聞社名、よく解らないが、内容的には時事とよく似ている2008-11-11 16:05:49付
「
대만입법원, 일본군위안부 문제 사죄·배상 요구 결의안 채택 (台湾立法院、日本軍隊慰安婦問題で謝罪賠償要求決議案採択)」
そして、中国語報道は数知れずでている。しかし、内容はだいたいかぶっているようで、暫定アップ時にお持ち帰りしておいた台湾立法院内で公表されていたプレスリリースらしきものの詳細な方の文章そのままのすら見受けられるようだ。
まずは、
台湾立法院 の11日付プレスリリース;「
[記者會] 台灣慰安婦決議文通過! 」へのリンクを貼っておいて。
それから、おなじく、台湾立法院にあった「
立院決議 要求日本政府對慰安婦道歉賠償 (立法院の決議 「慰安婦」に対して日本政府が謝罪し賠償する事を要求する)」へもリンクを貼っておく、と。
この立法院で拾えた文章は、上述の通りにほとんどの中国語報道の核になる情報を網羅しているようなので、これを(
Stiffmuscleさん 訳を参考に)、自動翻訳使いのなんちゃって意訳で保存。
立法院は、本日の会議にて、日本政府に対し「はっきりした、曖昧でない態度でもって、戦時日本軍性奴隷制度の歴史的責任を公式に承認し謝罪すること」、被害を受けた生存者に対して直接に謝罪して賠償し、一刻も早く「慰安婦」被害者の名誉と尊厳を回復し、国連の人権委員会の勧告に従い、今の世代と次の世代にこの件における正しい歴史教育を行うよう、要求する決議を採択した。 立法院の王金平院長は、「慰安婦」は既にはっきり存在する事実であるのに、日本の裁判所は元「慰安婦」らに不利な判決を下し続けてきたことは、「不公平であると考える」と語った。 この決議は、民主進歩党籍の黄淑英・立法委員、中国国民党籍の楊麗環・立法委員、民進党立法院党及び共青団幹事長の頼清徳、民進党籍の潘孟安・立法委員らが提案し、連署人として、国民党中央政策会の林益世執行長などの23人を含む。 提案人は、提案理由として、第二次世界大戦下、日本の植民地と占領地において、無数の女性や少女が欺しや誘拐によって、従軍性奴隷になるよう強制され、軍隊に性的サービスを提供させられた。日本政府は、今なおこの戦争責任を承認せず、しかも、なんどとなくこの事実を否定する適当でない発言が繰り返され、無数の女性の名誉と尊厳を中傷した。そのため被害者らは、日本政府の大義名分のための謝罪や賠償を拒絶しており、今なお、癒しがたい傷で苦しんでいる、と、説明する。 また、決議の提案理由として、台湾の「慰安婦」被害者の生存者はすでに80-90歳であり、被害者らは生存中の解決を望んでいる。日本政府は、人権意識をもって、被害者の名誉と尊厳を回復し、先の戦争で残した問題を解決し、補償するための施策をとるべきであると、指摘している。 さらに提案は、アメリカの国会が昨年採択した「曖昧さのないはっきりした態度で公式謝罪と歴史的責任の受諾を日本政府に要求した」決議を、台湾立法院も重視すべきであり、「慰安婦」が人権問題であることを重視した国際的な風潮を受け、日本政府に、今なお懸案となって解決していない「慰安婦」問題を正視し、立法手続を踏んで、直接被害を受けた生存者者に賠償するよう求めている。 韓国、アメリカ、EUの議会が、全て類似の決議を採択している今、台湾も声を上げないわけにはいかない、と、黄淑英委員は、記者に語った。
…そして、決議の本文、未だ見つからず(^^;
本日午前中に、田母神・前航空幕僚長が国会に参考人招致されているときく。
田母神氏本人も気合い十分で臨んでいるやりとり、MSN産経が、せっせと記事に上げていたので、これは保存して置こうとおもったら。。。まぁ、魚拓保存一番乗りしたといって、何か勝ち誇るような話で無し
(<-何で、わざわざ書いているんだろう?) 。他人様のおとりになった魚拓だろうが何だろうが、ありがたく頂いてきた。
MSN産経2008.11.11 11:21付で
『「後世の歴史の検証に耐えうる質疑をお願いする」委員長冒頭発言で』と題されているもの。
【田母神氏招致・詳報】(1)1/7ページ 【田母神氏招致・詳報】(1)2/7ページ 【田母神氏招致・詳報】(1)3/7ページ 【田母神氏招致・詳報】(1)4/7ページ 【田母神氏招致・詳報】(1)5/7ページ 【田母神氏招致・詳報】(1)6/7ページ 【田母神氏招致・詳報】(1)7/7ページ 『「論文いささかも間違っていない」』と題されているもの。
【田母神氏招致・詳報】(2) …前置きの見事なブーメラン芸に始まる、フルアクセルの見事な芸を見せていただきました。
自力で突っ込むのが面倒になりましたので、魚拓の保存だけにしてしまおう(^^;
参考;東京新聞2008年11月1日 朝刊
「
『小学校から勉強を』 「低レベル」論文内容 識者らあきれ顔 」より
空幕長の文章は旧満州について「極めて穏健な植民地統治」とするが、笠原教授は「満州事変から日中戦争での抗日闘争を武力弾圧した事実を知らないのか」と批判。「侵略は一九七四年の国連総会決議で定義されていて、日本の当時の行為は完全に当てはまる。(昭和初期の)三三年にも、日本は署名していないが『侵略の定義に関する条約』が結ばれ、できつつあった国際的な認識から見ても侵略というほかない」
by 笠原十九司教授@都留文科大
「特徴的なのは、満州事変にまったく触れていないこと。満州事変は謀略で起こしたことを旧軍部自体が認めている。論文は『相手国の了承を得ないで一方的に軍を進めたことはない』というが、満州事変一つで否定される」
by 上杉聡氏@「日本の戦争責任資料センター」事務局長
自衛隊法は自衛官に政治的な発言を過剰なまでに制限し、倫理規程は私企業との付き合いも細部にわたって規制している。内容のひどさは言うまでもないが、最高幹部が底の抜けたような政治的発言をして三百万円もの賞金をもらうのは資金援助に近い。
by 水島朝穂教授@早大
その他保存魚拓;日刊スポーツ(共同配信)2008年11月11日11時26分
「
田母神氏懸賞論文紹介「自己啓発のため」 」より(強調は引用者による)
(略) 教育課長は「自己啓発に役立つ」としてファクスで論文の存在を各部隊に周知させたことが判明しており、航空自衛隊トップの田母神氏の関与で組織的に投稿を働き掛けていた疑いが濃厚となった。 防衛省・自衛隊はこれまで、全国の部隊への通知について「田母神氏の関与は確認されていない」としていた。論文には航空自衛官94人が応募 している。 (略) 論文では集団的自衛権行使を容認すべきだとの持論を展開したが、この日も憲法9条に関し「国を守ることについてこれほど意見が割れるものは直した方がいい」と改正すべきだと強調した。 田母神氏は、昨年5月号の部内誌に同趣旨の論文を寄稿した際、省内で問題視されなかったことに関連し「今回は騒がれたから問題になった のだと思う」と述べた。 これに対し浜田防衛相は(中略)航空自衛隊に田母神氏の考え方が浸透した可能性 については「否定はしない 」と述べた。チェックができなかった責任に関しては、中江公人官房長にあるとの認識を示した。
という訳で、田母神氏からは、大層、励みになるご意見をうかがえたようです。
…今後も、何かにつけて騒ぎ立てたいと、改めて思ったのでした(笑)。
参考人招致後の報道、いくつか。
asahi.com2008年11月11日13時14分
「
田母神氏の「独演」防止、TV中継なしでネットはパンク 」より
(略)野党は当初、NHKによるテレビ中継を求めたが、田母神氏が持論を弁じることをそのまま放映されることは好ましくないなどとの判断から与党が難色を示し、最終的には与野党一致して中継要請を見送った。 (略) また、参考人招致は田母神氏が一方的に持論を展開する場にならないよう、河村官房長官、中曽根外相、浜田防衛相も同席する異例の形で行われた。参院外交防衛委員会の関係者によると「言いたい放題の独演会にはさせない」との考えからだという。北沢俊美委員長(民主)は質疑の冒頭、「個人的見解を表明する場ではない。簡潔に答弁するように」と田母神氏にクギを刺した。
そして、毎日新聞 2008年11月11日 13時19分
「
田母神前空幕長:「村山談話は言論弾圧の道具だ」 」によると、参考人招致後、報道陣に向かって
「村山談話の正体が、本日分かった。村山談話は言論弾圧の道具だ。自由な言論を闘わせることができないならば、日本は北朝鮮と同じだ」と憤った。退職金については「生活が苦しいので、ぜひ使わせてもらう」と返還の意志がないことを強調した。
そんな田母神氏には届かないでしょうけど、参考。
「
みんななかよ く」さんの11月1日付「
アメリカのナショナル・ヒストリー 」から、一部。
論文の内容はウヨさんみたいな議論だけど、これは中国や韓国、他のアジア諸国がが怒るという話じゃないよ。アメリカ合衆国の歴史観に真っ向からぶつかるんだよ。 アメリカは中国や東南アジアに侵略した悪の枢軸国家を原爆を2個落っことして打ち負かし、専制的独裁国家を連合国として占領し、民主化した。これがアメリカの立場からの歴史ですね。 「日本はルーズベルトの仕掛けたわなにはまり真珠湾攻撃を決行した。」とか「大東亜戦争後、多くのアジア、アフリカ諸国が白人国家の支配から解放された。日露戦争、大東亜戦争を戦った日本の力によるものだ。 」とかいう歴史観が、アメリカの容認するところではないでしょ?
「
Apes! Not Monkeys! はてな別館 」さんの2008-11-09付『
「村山談話」との矛盾が問題なのではない 』
「日本は侵略戦争を行なった」というのは別段「村山談話」に始まる認識ではなく、そもそもサンフランシスコ講和条約締結の際に確認された事柄です。「田母神論文」の主張を認めるということは、単に「村山談話」撤回ですむはなしではなく、講和の枠組みそのものをチャラにするということです。もっぱら「村山談話」をひきあいに出して事足れりとするのは、二重の意味で問題の矮小化であると言うべきでしょう。
「
日系のイノウエ議員、米上院歳出委員長に 」
読売新聞の2008年11月8日19時00分で報じられていた、たった3行のごく短い記事だ。アメリカ上院予算審議で大きな実権を持つ歳出委員会の委員長に、民主党のダニエル・イノウエ議員が来年一月から着任することに内定したとのこと。読売は「7日、わかった」と表現しているので、公表されたということだろうか。前任のバード委員長は90歳、イノウエ議員は84歳という
(なんか凄い数字を見ているような気がするのだが、気のせいだろうか?) 。
日本国内の報道は、どうやらこれだけのようだが、韓国紙が注目している。
現在確認した範囲では3紙が報じているが、それはもちろん、ダニエル・イノウエ議員が昨年のアメリカ下院決議の採択阻止に動いた人物だからだろう。ただし、報じている内の、韓国経済新聞2008-11-09 18:08付「
美상원 상임위원장 놓고 경쟁 치열 (アメリカ上院・常務委員長のポストをめぐり熾烈な競争)」は、イノウエ議員が「日本慰安婦」決議案の採択阻止に積極的だった人物と紹介されているのみだった。
毎日経済(聯合配信)2008.11.09 18:11:59付
「
美 상원 세출위원장에 이노우에 의원 (アメリカ上院・歳出委員長にイノウエ議員)」から一部引用すると、
アメリカの予算審議に強大な権限を行使する、上院の歳出委員長に日系のダニエル・イノウエ議員(84歳、ハワイ選出、民主党)が内定した。 現在歳出委員長の、ロバート・バード上院議員(ウェストバージニア、民主党)は、「激動の時代に50年間を上院歳出委員であり、10年間は歳出委員長を務めたことは光栄」としながら「オバマ候補の当選で、ワシントンに新しい時代が訪れた。歳出委員会にも新しいリーダーシップが必要だと考える」と辞意を表明した。 後任に内定したイノウエ議員は、アメリカ議会の「日本軍慰安婦」謝罪要求決議案の採択阻止に積極的に活動した人物で、昨年7月には採択阻止活動を総括指揮した。上院に公式声明を提出し、「慰安婦」決議案が通過された場合に、米日関係が危険な事になりかねないと警告しながら、アメリカ政界を圧迫した人物だ。 イノウエ議員は、1962年以来、ハワイを選挙区としながら、上院で8回当選し、これまで上院の常務委員長を担当してきた。それだけ、政界内の影響力は大きい。 常務委員長の後任には、ウエストバージニア選出のジョン・ロックフェラー議員が候補に挙がっている。(後略、この後は、その他の議員の動向など)
論調が極端なのは、中央日報日本語版2008.11.10 09:52:16付
「
‘日本の代弁者’が米上院歳出委員長に内定 」原語版でも、ほぼ同じ内容のようだが、
(略)イノウエ議員は昨年に米下院で可決された日本軍慰安婦決議案に強く反対した人物だ。イノウエ議員は連邦下院議員2選、上院議員8選の経歴を持ち、議会で49年にわたり活動している。日本の利益のためなら水も火もいとわないというイノウエ議員が歳出委員長に内定したことで、米国の政治に及ぼす日本の影響力が拡大するものとみられる。 (中略) ハワイで生まれたイノウエ議員は、日本の真珠湾攻撃により太平洋戦争が勃発した2年後に学業(ハワイ大学医学部)を中断し米軍に志願入隊した。米国人として認められたいという考えによるものだった。主に日系人で構成される第441連隊に所属し、イタリア・フランス戦線で何度も戦功を上げ、下士官から将校に昇進した。戦争で右腕を失い、最高勲章を受けている。 イノウエ議員は2006年と2007年に、日本軍慰安婦決議案を阻止するために力を尽くした。 日本政府はイノウエ議員を立てて米下院と民主党指導部に強力なロビー活動を行った。イノウエ議員は当時の安倍晋三首相と米民主党・共和党指導部の会談をセッティングした。決議案を主導した日系3世のマイク・ホンダ下院議員には「日本は十分に謝罪した」との手紙を送り、決議案反対声明も出した。しかし議員らは「本当の和解は反省から出る」と主張したホンダ議員の側についた。
…とても警戒心とトゲが感じられる論調であるが、しかし。
イノウエ議員は、日米関係に悪影響を及ぼす事を懸念して、決議案採択には反対はしているが、「慰安婦」問題で日本に責任がなかったと、主張しているわけではない。
(この辺、産経の古森記者はじめ、ネトウヨと呼ばれる方達は勘違いしているようだが、、、って、何か間違えたかな?) SANKEI WEB 2007/04/01 06:00「
慰安婦決議案 米上院議員が反対書簡 」によると、上院議員が下院の決議案に異論を唱えるのは異例であるのをおして、イノウエ議員が、ラントス外交委員長(当時)に送った書簡では、
(略) 「決議案によって取り上げられた事柄は日本政府にとってつらく微妙な問題だ」と指摘した上で、植民地支配や侵略でアジア諸国の人々に損害と苦痛を与えたことに「痛切な反省」を表した「村山談話」(1995年)、国会での「戦後50年決議」(95年)や「戦後60年決議」(2005年)を通じ、日本は反省の念を十分に表しているとの認識を示した。 慰安婦問題についても、財団法人「女性のためのアジア平和国民基金(アジア女性基金)」を通じて「金銭的な償い」をしたと記している。 (中略) イノウエ議員はかつて日米貿易摩擦などで日本を非難することもあったが、最近は日米の議員交流に力を入れている。(後略)
そして、Izaニュース (SANKEI DIGITAL)07/12 06:09「
慰安婦決議案で米上院に反対声明 イノウエ議員 」によると、「上院まで決議案が波及するのを防ぐねらいもあるとみられる」と報じられつつ
(略) イノウエ議員は旧日本軍が慰安婦に対してとった行動は「決して正当化できない」と批判しながらも、6人の日本の首相が謝罪の声明を出したことなどに言及。4月に訪米した安倍晋三首相も「首相として極めて苦しい状況におかれたことについて申し訳ないという気持ちでいっぱいである」と発言したことも紹介した。(後略)
この2007年7月9日付で提出された声明で、イノウエ議員は「外交の世界では、これらの発言は公式声明として十分だ」としたそうだ。
…ちなみに、「慰安婦問題の歴史的真実を求める」いろいろな人達の4つの会代表の水島総氏が主導して、「国会議員12人、地方自治体首長2人、地方議員128人」を含む賛同人リスト付きの
『慰安婦問題に関する対日非難決議案を可決』に対する抗議書が、アメリカ大使館に提出されたのは7月13日 である。また、
「米国に長崎広島原爆投下の謝罪を求める地方議員と市民の会」が、アメリカ大使館へ「慰安婦」公式謝罪決議に対する抗議と謝罪要求をしたのが、9月5日付 なので、今現在のイノウエ議員の見解が、2007年7月9日時点と変わっている可能性は結構あるのではないかと思われる。
でもやっぱり、中央日報は
日本の利益のためなら水も火もいとわないというイノウエ議員が歳出委員長に内定したことで、米国の政治に及ぼす日本の影響力が拡大するものとみられる。
と報じているのだが、それはどうだろう?
アジア系米国人の増加は近年、目覚しいが、出口調査によると、投票に足を運んだアジア系有権者700万人の実に62%がオバマ氏を支持した。共和党ジョン・マケイン(John McCain)候補の35%とは対照的な支持率だった。 アジア系の議員団体「Congressional Asian Pacific American Caucus(CAPCA、アジア太平洋系米国人議員会」のマイク・ホンダ(Mike Honda)下院議員は「アジア系米国人が組織した選挙運動の中でも最高の運動の一つとなった。アジア系コミュニティー全体が誇りに思っているはずだ」と語った。 (中略) アジア系コミュニティーの指導者たちがまず期待しているのは、アジア系からの政権入りだ。(略)オバマ政権では1000を超える役職のうち「特に閣僚入りや、準閣僚級など重要な上級ポジションへの割り当てを期待したい」とAsian Pacific American Institute for Congressional Studies(APAICS、アジア太平洋圏議会研究所)のウィリアム・マツモト(William Marumoto)氏は語る。(後略)
こういったアジア系コミュニティの動向がまずあっての上で、イノウエ議員の歳出委員長内定なのじゃないだろうか。だから、中央日報の論調は、そんなに警戒せずともよいのでは?といった感がある。
そして、「日本」は、イノウエ議員をガッカリさせ続けてきたはずなのだ。
イノウエ議員は、1959年に連邦議会初の日系人議員となって来日。アメリカ大使として日系人を東京派遣するよう日系人が希望していると、岸信介首相に告げたという。すると、「とても真剣な面持ち」で見つめながら「残念ながら現状ではそれは上手くいくとは思いません」と、すげなく断られたそうだ。 理由を説明する岸首相についてイノウエ議員が行った証言は、驚くべきものだった。
将軍の時代そして明治時代から、外務担当者は伝統的に貴族の出の人達です。現在でも閣僚になるような人達の家系をたどってみると、その多くが裕福な家族だったり、侍だったりなど、名士の出であることがわかります。しかし日本からアメリカ本土やハワイなどに移民した人達のほとんどは、日本では経済的脱落者でした。
イノウエ議員は「もし日本で成功をおさめ、家族を養うことができている人だったならどうでしょう」とたずねたらしい。 対する岸首相の返答はこうだ。よほどの冒険家で外へ飛び出したかったという人でないかぎり、日本を離れることはなかったはずです
イノウエ議員が、アジア系コミュニティの為に活躍下さることを願わずにいられない。
(11/8 昼頃、加筆) 『調査会法情報』さんの11月7日付記事 によると、札幌市議会が7日午後の第3回定例会最終日の本会議にて、『「慰安婦」意見書』を賛成多数で可決する見通しという話だ。
一通り探してみたが、19時現在、『調査会法情報』さん以外ではこの情報を発信している情報源はない様子なので、ただいま詳細情報を探索中。意見書案は、お持ち帰りさせていただいておこう
(11/8 12:35 文面が同じであるが採択(案)のとれたものを「『慰安婦』決議に応え今こそ真の解決を!」 からいただいてきて、差し替え) 。
なお、
札幌市議会のホームページはこちら (もちろん現時点では情報無し)。
このエントリは、詳細情報を見つけた時点で、書き直し予定。 11/8 12:00時点での報道は、国内では時事通信
(だけ) 、海外では、意外に韓国紙から出ていなくて、中国紙が二紙報じているようだ。
賛成多数で可決された意見書が、公式謝罪・賠償・問題解決のための法制定・歴史教育を求めていることを報じた時事通信では
衆院事務局などによると、地方議会で「慰安婦」を救済する立場から意見書を可決するのは、今年3月の兵庫県宝塚市、6月の東京都清瀬市の両議会に続き3例目。意見書には、議長を除く議員66人中、自民党系2会派以外の43人が賛成した。
と報じられていた。
中国紙では、
新華網11月7日付(新浪網経由)『
日本札幌市議會要求政府就慰安婦問題道歉賠償 』
蘋果動新聞 - 20081107付『
札幌議會要求政府就慰安婦問題道歉 』
内容は、公式謝罪・賠償・問題解決のための法制定・歴史教育といった内容紹介と、提出先が麻生首相・文科相その他であること、地方都市の三番目であること、等。
WEB上の情報としては、
『慰安婦』決議に応え今こそ真の解決を!」ホームページ が大元と考えられる記述(どこかのMLで回ったらしい)が、複数のブログで紹介されていた。以下の、ほぼ同じ情報が共通して含まれているようだ。
本日7日午後5時過ぎ、札幌市議会で下記の意見書が採択されました。 「賠償」の文言が入ったこと、公明党も賛成したこと、政令指定都市として最初の決議であることなど、画期的な決議ではないでしょうか! 文案は民主党が作成し、民主・公明・市民ネットワーク札幌・共産が賛成し、自民党のみ反対したとのことです。
1箇所、画期的な決議の根拠に上げられた冒頭の『「賠償」の文言が入ったこと』に関しては、異論がある。
今年6月25日に採択された清瀬市議会意見書 には
政府においては、平成5年の河野洋平官房長官の談話などと矛盾しないように、さらに「従軍慰安婦」問題の真相究明を行い、謝罪し、賠償責任を果たし、学校で教えることで、各国の被害者の尊厳回復に努め、誠実な対応をされることを強く求めるものです。
との一節もあり、これに先だって賠償していない旨の指摘もあるし、
今年3月25日に採択された宝塚市議会意見書 では、
日本政府が、日本軍「慰安婦」の被害にあった女性達に対して、いまだに公式の謝罪もせず、補償もせず、真相究明や責任者処罰をしないばかりか、教科書からもその記述を消し去って、無かったことにしようとしていることに対して、世界各国で批判の声が高まっているのです。(中略)政府においては、1993年の河野洋平官房長官の談話の上、さらに日本軍「慰安婦」問題の真相究明を行い、被害者の尊厳回復に努め誠実な対応をされるよう求めるものである。
と、補償していないことを指摘しているので、『「賠償」の文言が入ったこと』を画期的と評するのはどうなんだろう?
札幌市議会意見書の記述は、具体的に箇条書きにしてあって明快であり、大変評価すべき意見書であるのは確かだと考えるが、先発の意見書も賠償を十分に念頭に置いたものであるだろう。と、思ったのだった。
「慰安婦」問題に関する意見書
2007年7月30日、アメリカ下院議員は全会一致で、「日本軍が女性を強制的に性奴隷にした」ことを公式に認め、謝罪するよう日本政府に求める決議を採択した。 日本政府に謝罪と賠償、歴史教育などを求める決議案は、アメリカに続き、昨年11月にオランダとカナダで、12月13日にはEU議会で採択されている。また、今年3月にはフィリピン議会下院外交委員会も2005年に続く2度目の決議を採択している他、国連やILOなどの国際的な人権擁護機構からも繰り返し、勧告、指摘を受けている。 しかしながら日本政府は、これらの決議採択を受けても、公式な謝罪をしていない。これは、1993年の河野洋平官房長官の談話と矛盾する態度である。 日本政府が、「慰安婦」の被害にあった女性たちに対して、いまだに公式の謝罪もせず、補償もせず、真相究明をしないばかりか、教科書からもその記述を消し去ろうとしていることに対して、世界各国で批判の声が高まっている。 よって、国会及び政府においては、1993年の河野洋平官房長官の談話に基づき、「慰安婦」問題の真相究明を行い、被害者の尊厳回復に努め、下記の事項のとおり、誠実な対応をされるよう強く要望する。記
1 政府は、「慰安婦」被害の事実を確認し、被害者に対し閣議決定による謝罪を行うこと。 2 政府は、「慰安婦」問題解決のための法律をつくり、被害者の名誉回復と損害賠償を行うこと。 3 学校や社会の教育において「慰安婦」問題の歴史を教え、国民が歴史を継承できるようにすること。 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。 平成20年(2008年)11月7日札幌市議会
(提出先)衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、法務大臣、外務大臣、文部科学大臣 さて、市議会の「慰安婦」問題に関する意見書といえば、
佐賀県は嬉野市議会が、アメリカ下院決議後 に、
決議に疑問を呈するとともに、「謝罪を繰り返す国の外交政策は、現在や将来の国民の誇りを失いかねない重大な問題」と指摘。国にこれまでの研究に基づく事実を各国に説明していくことを求めている。賛成18、反対1で可決した。
というものがある。たった一人で反対した市議が反対した理由として報じられていた見解は、「外交にかかわる問題で事実についても見解が分かれており、慎重に対応すべき」というものであり、「慰安婦」問題について、何が問題視されているか等を理解した上で反対したわけではなさそう、、、だったのが印象的だった。
あの後、カナダやオランダやEUや韓国が公式謝罪・賠償を要求する決議(多くは歴史教育も促す)を採択し、国連人権理事会や国連自由権規約委員会からも同様の内容あるいはもっときびしい勧告が出、3つの市議会から問題解決を促す意見書が採択された。
そして、海外からの決議・勧告の多くは、「慰安婦」被害者の
被害を否定する試み・言論には公式に反駁することを要求 しているのだが。
…今、嬉野市議の皆様はどのような感慨をおもちであるか、悪趣味を自覚しつつも、ちょっと知りたかったりするのだった。
盛り上がっていた
(らしい) 大統領選の影で、あわせて実施された連邦下院選挙結果の一つ、個人的に注目のニュースがひっそりと配信されていた。
(略)日系人のマイク・ホンダ議員 (67)=民主党、カリフォルニア州=の再選が確実になった。 ホンダ議員は祖父母が熊本県出身の3世。幼少期を日系人強制収容所で過ごした。カリフォルニア州議会議員を経て、2000年に連邦下院議員に初当選。
もちろん、ホンダ議員といえば、「
歴史には時効がない。日本政府は反人倫的人権侵害に対して明確な謝罪を行うべきだ 」として、
日本政府関係者 やその他
民間の強力なバックアップ の元で2007年7月に採択にこぎ着けた、
アメリカ下院の「慰安婦」問題対日公式謝罪要求決議 の提案者だ。
…(
最初は訴訟しようとして 、その後切り替えた)ホンダ議員再選阻止運動があったはずだが、どうもこの様子だと、失敗の結果が出たということなのだろう。もしかしたら、
「南京事件」の書籍出版計画 で忙しかったのかもしれない。
今年1月にも来日し、 国会議員と面談の機会をもち、「
事実を認めて明確に謝罪し、政府として歴史的な責任を負う決定が国会で支持されるよう 、福田首相が主導していくことを希望する」「米国でもそうだが、(過去の歴史について)日本の一般の人々は十分な情報を持っていない。まず情報を得て何が正しい行動かを判断してほしい」と呼びかけたり、たゆまぬ働きかけを続けてくださるホンダ議員の、より一層の活躍をこっそり期待するのであった。
参考;
「
*minx* [macska dot org in exile] 」さんの2007年8月14日付『
はてなキーワード「マイク・ホンダ」直しました。 』
「日本が侵略国家だったとはぬれぎぬだ」等を主張する論文 で、アパグループ
(* ) 第一回「真の近現代史観」懸賞論文に応募し、渡辺昇一・審査委員長や
花岡信昭氏を含む審査員 による、
(推定) 厳正な審査の結果、最優秀賞を受賞したことが
31日に明らかになり、その日の21:20頃には、浜田靖一防衛大臣により更迭が公表された田母神俊雄航空幕僚長 (当時)といえば。
不発弾による深刻な人道被害が問題となっているクラスター爆弾の
禁止を目指した「クラスター爆弾禁止リマ会議」会期中 に、
日本国民が被害を受けようが、国土が占領されないためにクラスター爆弾を海岸線に設置して敵の上陸を防ぐべき という発言をし、
空自の准曹士先任制度スタートの挨拶で「
東京裁判やいわゆる南京大虐殺にも触れながら戦後教育の危うさや自虐史観を指摘 」し、
名古屋高裁から、航空自衛隊のイラク空輸活動を違憲とした判決が出た際には、「そんなの関係ねえ」 と発言した人物ではあり、
林博史先生の「
日本の現代史と戦争責任についてのホームページ 」、「
南京から― 虐殺の現場にて 」の一節、
有名な『防衛白書』一九九一年版は、「国を守る」ことについて「守るべきもの」は 「国民であり、国土であると同時に、多様な価値観を有する国民にそれを実現するため、最大限の自由を与え得る国家体制であると考えるべき ではなかろうか」とたいへんな内容をさらりと書いている。(略)『防衛白書』の発想は、有事立法の研究や自衛隊の戦争・作戦計画の中にも貫かれている。(略)自衛隊の頭の中には、国民を戦力としてどのように利用するのか、国民の財産(土地建物等)をどのように利用するのか、その利用に応じない“非国民”を処罰してやろう、という発想はあっても、国民の生命や生活をどのように守るのか、特に戦力にならない弱い人々(老人や婦女子など)をどのようにして保護するのか、というような発想はおよそ皆無である。
(強調は引用者による) という記述を、ひたすら想起させる言動をとる人物ではあったが。
この度のはさすがに、アホかと思っていたものの。
別に驚くことでもないが(という表現もどうかと思えるが)、元々そういう人物だったらしい。
田母神氏の就任は安倍内閣時点の2007年3月だそうだが、それ以前に、『「鵬友発行委員会」と「航空自衛隊幹部学校幹部会」が編・発行』している『『鵬友』という隊内誌(隔月刊)』へ、自爆史観な寄稿をしていたそうだ。
田母神氏が統合幕僚学校長時代の〇三年七月号から〇四年九月号まで四回にわたって「航空自衛隊を元気にする10の提言」を掲載。「東京裁判は誤りであった」「南京大虐殺があったと思い込まされている」などと、侵略の事実さえ否定。日本の占領地統治を「慈愛に満ちたもの」などと美化しています。
あるいは、
〇七年五月号には、「日本人としての誇りを持とう」という論文を寄稿。この中で「日本は朝鮮半島や中国を侵略し残虐の限りを尽くした」ことについて「ウソ、捏造(ねつぞう)の類(たぐい)」と、事実を全面否定。「コミンテルン(共産主義インタナショナル)に動かされているアメリカ」によって「日本は日米戦争に追い込まれていく」という妄想を展開しています。
田母神氏は、論文が陸自や海自でも配布されていることを自慢しており、防衛省・自衛隊内では周知の事実だったとみられます。
のだそうだが、
空自幹部によると、「『こうした考えもある』として発表したという認識だった」という。
で、すませていたらしい。
そのツケは大きいのではなかろうか。外電の反響はざっとこんな感じで。
NewYork Times, October 31, 2008
「
Japan Fires General Who Said a U.S. ‘Trap’ Led to the Pearl Harbor Attack 」
The Associated Press, October 31, 2008
「
Japan fires air force head for controversial essay 」
REUTERS (The Straits Times), Nov 1, 2008
「
Japan sacks general 」
自由時報11月2日付「
否認日侵略行為 航空參謀長丟官 」
報道はだいたいどれもが「日本は蒋介石が引き起こした戦争の被害者」「アジア諸国は大東亜戦争に肯定的な評価をしている」「日本は侵略国家ではない」「パールパーバー攻撃はルーズベルトに嵌められた」「集団的自衛権行使の要求」が、田母神「論文」に言及されていたことがきっちり紹介されているような。
自由時報では、さらに自爆史観によって失職した歴代、1986年の、1988年の国土庁長官、1994年の法相、1995年の米総務庁長官のリストアップ付き。
ちなみに、外電ではどうやら「火だるま」といった揶揄をうけている様子の田母神氏、
朝雲ニュースに残る、田母神俊雄航空幕僚長(当時)による今年の年頭挨拶 は
昨年は防衛省を揺るがすような深刻な事案が発生しましたが、これを受けて、現在、防衛省改革という議論が始まっています。これは防衛大臣を適切に補佐する体制を作り、自衛隊が有事に迅速かつ的確に対応できるという真の軍事組織になるための極めて重要な問題だと認識しています。抜本的な改革ができるよう積極的に取り組んでいきたいと思います。 今年も航空自衛隊は全隊員が高い志をもって熱く燃え、国家・国民のために職務を完遂してまいる所存です。
といった内容を含む「
熱く燃えて 職務完遂」と題されたものだったようだ。
…熱く燃えて、火だるまになったようである。しかも、御自身で防衛省を揺るがしていては世話はない。
そして、その後の報道いろいろ。
中央日報日本語版11月4日付「
田母神氏、昨年も侵略を正当化した論文発表 」
ハンキョレ新聞11月3日社説
「
[기자의 눈] 그 日총리 아래 그 막료장 (その日本総理にして、あの幕僚長)」では、麻生首相の「創氏改名」発言その他、この前の中山成彬(当時)国交相発言、中川昭一財務・金融長官発言、細田博之議員の竹島に対するスタンスが紹介されたあと、
こういう総理と長官の下で、日本軍国主義大東亜共栄圏論理と違わない歴史認識を持論とし、右翼史観を宣伝する懸賞公募に堂々と論文を発表する人物が、自衛隊最高指揮官になったのは偶然なのだろうか? 「我々は、過去の日本による植民統治と侵略を深く反省して、衷心で謝罪の意を表わす。」と、先月25日、アジアヨーロッパ首脳会議に参加した麻生首相による、北京で中国に向けた談話はリップサービスとしか見えない。
NHKニュース 11月4日 4時30分より、
「
論文応募の自衛官 50人超か 」
(略)防衛省は、元空将の論文の発表のきっかけとなった都市開発会社のグループ主催の「懸賞論文」の募集に応募するため、部内で手続きを取った自衛官がほかにいないか、調査を進めてきました。その結果、これまでに50人を超える自衛官が論文を応募していた可能性があることがわかったということです。(略)応募総数は、およそ230点に上るということで、防衛省は、この中にどれだけの自衛官が含まれているのか把握を急ぐとともに、論文に内部の規則に抵触する不適切な内容が含まれていないかなど、詳しい事実関係の調査を進めることにしています。
TBSニュース 2008年11月4日(火) 5時13分より、
「
更迭の田母神氏、会見で持論を展開 」
(略)田母神俊雄氏が3日夜会見し、あらためて持論を展開しました。(略)田母神氏は、政府見解と異なる歴史認識を公にした理由について、「自虐史観から解放されないと、いろいろな政策に影響が出る」と説明した上で、「政府見解に反論出来ないようでは、北朝鮮と一緒だ」などと、独自の主張を展開しました。
なお、更迭に伴って、「空幕長の定年は62歳」ー>「空将の定年60歳」となって、3日付で退職金付きの定年退職となった模様。
* アパグループといえば、
「日本を語るワインの会」で、安倍晋三元首相と仲良く (リンク先はPDF) していた企業だった事が、記憶に残っていたので掘り起こしてみた。この、リンク先の記事でも「先の大戦への理解を深め日本人の良さを取り戻せ」という文章があるようである。
そして、こんな話もある。
『
vanacoralの日記 』さんの2008-11-02 付で、『
ちょっと陰謀論 』
岩波訴訟の原告敗訴の件は、↑で力尽きたので、URLの提示と、引用を一つ追加のみ(^^;
(涙目の) 「
【主張】沖縄集団自決訴訟 判決と歴史の真実は別だ 」 (
魚拓 )
「
集団自決判決 検定の立場は維持すべきだ(11月1日付・読売社説)」 (
魚拓 )
「安禅不必須山水」さんの2008/11/01 08:37付『
沖縄「集団自決」第2審の判決要旨 その2 』より、
(2)宮平秀幸は、控訴人梅澤が本部壕で自決してはならないと厳命し、村長が忠魂碑前で住民に解散を命じたのを聞いたなどと供述するが、明らかに虚言であると断じざるを得ず、これを無批判に採用し評価する意見書、報道、雑誌論考等関連証拠も含めて到底採用できない (判決240頁以下に詳述)。 (3)梅澤命令説、赤松命令説が援護法適用のために後からつくられたものであるとは認められない。これに関連して、照屋昇雄は、援護法運用のために、赤松大尉に依頼して自決命令を出したことにしてもらい、サインなどを得て命令書(?)を捏造した旨を話しているが、話の内容は全く信用できず、これに関連する報道、雑誌論考等を含めて到底採用できない (判決189頁以下に詳述、203頁で綜合判断。)。
…強調は引用者による。
ばっさりですね。
参考;
『
Afternoon Cafe 』さんの11月1日付『
大江岩波裁判は控訴審も原告完全敗訴 』
(10月31日公開、11月1日加筆にともなって、エントリも11月1日付に変更) 30日に、日本の人権状況に関して問題の改善勧告を含む「最終見解」を公表した国連の某委員会は、
朝日では国連規約人権委員会 、
毎日では国連の規約人権委員会、あるいは国連人権委 、
時事では国連の自由権規約委員会 、
今回の共同報道では国連のB規約(市民的および政治的権利)人権委員会あるいは国連人権委 として、記事が書かれているのだが、当ブログでは、最初に詳細な報道を出していた共同の呼称に従って「国連・自由権規約
(B規約=市民的および政治的権利) 人権委員会」あるいは「国連・自由権規約委員会」としている。
外務省での呼称は「
自由権規約委員会 」ではあるのだが、気付いたのが遅かったり、「人権」の文字も入れたかった結果、当ブログ内でも今ひとつ統一がとれていない。
自由権規約を国際人権B規約と呼ぶ こともあるそうだったりで、呼称が混乱しがちではある。
当ブログでの先行記事は、
2008/10/14付「
国連・自由権規約委員会による第5回日本政府報告書審査がはじまる(追記有) 」
2008/10/17付「
国連・自由権規約委員会による第5回日本政府報告書審査が終了 」
となる。
そういうわけで、30日に国連・自由権規約人権委員会から、日本政府に向けた勧告付きの最終見解が公表された報道が出ているが、既にブログで取り上げた路線の報告が盛り込まれたそうなので、報道から改めて勧告内容を引用するのは無し。リアクションは、
人権保護団体アムネスティ・インターナショナル日本の寺中誠事務局長は「予想されたほぼすべての問題でより具体的な勧告が出た。日本の人権に対する国際社会の目は厳しさを増している」と勧告内容を歓迎。一方、日本政府筋は「審査では日本の立場について説明を尽くしたが、十分理解が得られず残念だ」などと語った。
そして、公表された「最終見解」はこれだろう。
Human Rights Committee 94th Session (13-31 October 2008), Geneva の、
CONSIDERATION OF REPORTS SUBMITTED BY STATES PARTIES UNDER ARTICLE 40 OF THE COVENANT, Concluding observations of the Human Rights Committee, Japan (リンク先は.docファイル)
興味深い内容であるが、とりあえず「慰安婦」問題の箇所のみ、抜き出し。
(以下、11月1日修正加筆分) とりいそぎ原文ままで掲載していたのは、当然、ある期待があったからで
(ぉぃぉぃ) 。
Stiffmuscleさん が、「
国連人権規約委員会の最終報告書(Concluding observations)の内容 」として、翻訳を上げて下さったので頂いてきた。
22. The Committee notes with concern that the State party has still not accepted its responsibility for the “comfort women” system during World War II, that perpetrators have not been prosecuted, that the compensation provided to victims is financed by private donations rather than public funds and is insufficient, that few history textbooks contain references to the “comfort women” issue, and that some politicians and mass media continue to defame victims or to deny the events. (arts. 7 and 8*2) 22. 本委員会は、貴締約国が第二次世界大戦中の「慰安婦」制度に対する自らの責任を未だに認めていないままであること、加害者が処罰されていないままであること、犠牲者に支給された補償金は公的な基金ではなく民間の寄付を財源としたものであり、かつ、補償金が不十分であること、「慰安婦」問題について言及している歴史教科書がほとんどないこと、被害者を中傷もしくは被害者の体験を否定する政治家やマスメディアが存在することに懸念を表明する。(第7条および第8条) The State party should accept legal responsibility and apologize unreservedly for the “comfort women” system in a way that is acceptable to the majority of victims and restores their dignity, prosecute perpetrators who are still alive, take immediate and effective legislative and administrative measures to adequately compensate all survivors as a matter of right, educate students and the general public about the issue, and to refute and sanction any attempts to defame victims or to deny the events. 貴締結国は、法的責任を認めなくてはならす、大多数の被害者が受け入れることができる方法で「慰安婦」制度について疑われることがないほど完全に謝罪しなければならず、被害者の尊厳を回復しなければならず、存命中の加害者を訴追しなければならず、正義の問題としてサバイバー全員に適切な補償を行なう法的措置および立法措置と直ちに実行しなければならず、児童・生徒・学生および一般大衆に「慰安婦」問題について教育・啓蒙しなければならず、被害者を中傷もしくは被害者の体験を否定するあらゆる試みに対し反駁し、法的に処罰しなければならない。
98年の審査後にはこの件の勧告がなかったので、非常に注目が集まってきているようだ。とはいえ、一部報道では例によって、この勧告に法的拘束力がないと書いているのにはうんざりする。
なお、この度の審査における日本の態度は非常に悪かったらしい。
アジア女性資料センター10月20日付「
国連人権委員会自由権規約審査:進展ない女性差別解消に強い批判 」によると、
10年前の審査からほとんど何の進展もないまま同じ質疑が繰り返される状況に、委員たちはそろってフラストレーションを表明し、「まるでデジャビュ体験」「いったいこのプロセスをどう考えているのか。時間の無駄だし、失礼」「日本政府は規約に関して基本的な思い違いがあるのではないか」など、日本政府に対し、かなり辛らつな批判がなされました。
ということだし、あるいは、「
どこへ行く、日本。 (安倍、福田と二連続投げ出しの後は麻生が継いだ。投げ出す間もなくすぐにお払い箱かと思ったら…) 」さんの10月30日付「
<日本の人権状況を国連が審査>規約委員、日本政府の人権規約無理解を痛烈批判 」によると、
日本の当局は自由権規約をわかっていないーー委員から痛烈な批判が飛び交う審査となりました。 まず、日本政府代表団が、すでに国連に提出している報告書と同様の文書を読み上げ、6時間しかない審査時間の1時間半近くを費やしました。 報告を受け、自由権規約委員から、国連でくり返し批判されている代用監獄制度に関し、強い批判も含むいくつかの質問が出されました。ある委員は「このような制度は日本のみであり、悪名高い」と批判。「自白を得るために24時間、昼も夜も取調べが続き、被疑者が自白を強要されるならば、自白の信用性が問われる」と厳しく批判しました。 また、別の委員は自白の強要について、「刑事訴訟法で、自白だけで有罪とされることはないと書いてありながら、なぜ(強制された)自白が必要とされるのか。証拠があるのならば、自白は必要ない」と鋭く指摘しました。
という話だ。
なお、この審査では、「部落差別、また日本の刑事司法制度の欠陥による人権侵害の被害者として」初めて、「「狭山事件」の犯人とされ45年の間無実を訴えてきた」石川一雄氏が、自由権規約委員会に直接訴えかけたという(
IMDRの10月30日付記事 、および、
WEB埼玉10月30日付記事 )。
関係NGOの皆様、お疲れ様でした。
そして、アジア女性資料センターの31日付プレスリリース「
女性に対する差別・暴力を放置し続ける日本を強く批判 政府は勧告を全面的かつ速やかに受け入れ、国際公約の実践を」が大変詳細だったので、お借りしてきた。
前半部分に、
民法改正や政治・経済における不平等など、多くの問題は10年前の第4回審査においても是正を勧告されていますが、10年の間に差別是正の取り組みがほとんど進んでいないことに、委員たちは強い苛立ちと批判を表明しました。
および、具体的勧告の概略が紹介された後、「アジア女性資料センター」が関連する各項目について、勧告内容が紹介されている。
以下、勧告内容紹介部分の引用;
●民法における差別的規定について(11、28) 女性だけに課される再婚禁止期間、男女で異なる婚姻可能年齢、また、日本国籍の取得や相続、出生届などに関して婚外子に対する差別が存続していることについて、民法その他関連法の改正を行うことが求められました。 ●政治における男女不平等について(12) 女性議員の数が18.2%、政府の上位ポストを占める女性が1.7%に未だにとどまっているだけでなく、数値目標自体も低すぎると指摘。クォータ制の導入や数値目標を見直すなどして、平等な参加を促進するためにいっそうの努力を求めました。 ●労働における不平等について(13) 賃金や管理職における不平等が是正されておらず、女性労働者の7割が非正規雇用のため、さまざまな不利益やセクシャルハラスメントに直面していることを指摘し、女性の正規雇用を促進し賃金格差を是正するための措置として、具体的に次の7つを挙げて勧告しました。(a)すべての雇用主に対する機会均等のための積極的措置の義務付け、(b)長時間労働につながるあらゆる労働基準緩和の見直し、(c)男女双方のワークライフバランスのため保育施設を増やすこと、(d)改正パート法の適用基準を緩めること、(e)セクシュアルハラスメントの犯罪化、(f)均等法において禁止対象となる間接差別の定義を、世帯主であることやパート、派遣などの雇用形態を理由にした差別にまで拡大すること、そして(g)間接差別を防止するための効果的措置をとること。 ●レイプその他の性暴力について(14) 刑法強姦罪(177条)について、「強姦」の定義が男女間の性交に限定されており、女性の抵抗が要件とされていること、また被害者による告訴を要件とする親告罪規定について懸念が表明されました。検察・裁判所については、加害者が正当な処罰をしばしば免れていること、裁判で被害者の性的経験が問題とされたり、抵抗した証拠を示すよう被害者に要求されるという問題が挙げられました。さらに、(女性被収容者に対する性被害を防ぐための)改正監獄法および警察庁の性暴力被害者ガイドラインのモニタリングと実施が不十分であること、そして、性暴力専門知識をもつ医師・看護師が不足しており、そうした専門トレーニングを行うNGOへの支援が不十分であることにも懸念が表明されました。委員会は、刑法強姦罪の規定を見直し、近親姦や性交以外の形態の性暴力、男性に対する性暴力も深刻な犯罪として明記されるべきであること、被害者に抵抗した証拠を求める要件をとりのぞくこと、レイプその他の性暴力を職権により起訴すること、裁判官、検察官、警察官および刑務官に対する性暴力トレーニングを義務付けることを勧告しています。 なお、パラ27では、刑法における性交同意可能年齢が13歳とされていることについて、少年・少女の心身の発達と児童虐待防止の観点から引上げを勧告しています。 ●ドメスティック・バイオレンス(DV)について(15) 加害者の処罰が軽微であり、保護命令違反者も深刻なケース以外はすぐに逮捕されていないこと、また、被害者に対する長期的支援の欠如や、外国籍被害者の滞在許可がすぐに下りないことで雇用や社会保障に問題が生じるケースがあることを指摘しています。委員会は、加害者への処罰の引き上げ、保護命令違反者の拘束・起訴、被害者に対する補償および養育費支払額の引き上げと裁判所命令の実施、長期的リハビリ支援の強化、および外国籍被害者など特別のニーズをもつ被害者への支援の強化について勧告しました。 ●日本軍性奴隷制について(22) 委員会は、日本政府が「慰安婦」問題に関する責任を認めておらず、加害者が起訴されていないこと、被害者への補償が公的資金ではなく民間の寄付により賄われており不十分であること、この問題に言及している教科書がほとんどないこと、政治家とマスメディアの一部に被害者を貶め事実を否定する発言が繰り返されていることについて懸念を表明。日本政府に対し、法的責任を認め、被害者の多くに受け入れられ、その尊厳を回復するようなかたちで無条件の謝罪を行うこと、すべてのサバイバーに権利の問題として適切な補償を行うため法的および行政上の手段を速やかにとること、生徒および公衆に対する教育を行うこと、被害者を貶めたり事実を否定する企てに対し反駁し制裁を科すことを勧告しました。 ●人身売買(23) 委員会は、日本を目的地あるいは経由地とする人身売買被害者数に関する統計データの欠如、人身売買関連犯罪加害者に対する処罰が軽微であること、シェルターで保護される被害者が減少していること、包括的被害者支援策の欠如、そして特別在留許可が加害者の逮捕に必要な期間のみ与えられ、すべての被害者には与えられていないことを指摘。人身売買被害者を特定する努力を強化すること、日本を目的地あるいは経由地とする人身売買被害者数に関して体系的なデータ収集を行うこと、加害者処罰に関する政策の見直し、被害者保護を提供する民間シェルターへの支援を強化すること、通訳・医療・カウンセリング・不払い賃金や補償に関する法的支援・長期的リハビリなどを保障して被害者支援を強化すること、そして、すべての被害者の法的地位を安定化することを勧告しました。 ●性的マイノリティへの差別(29) 公営住宅の利用者が異性カップルに限られていること、DV法が同性間カップルには適用されないなど、雇用、住居、社会保障、保健、教育その他の領域におけるレズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーに対する法的差別について懸念を表明しました。委員会が理解する条約26条の解釈にしたがって、性的指向に基づく差別を禁止するよう関連法を改正し、婚姻していない同性カップルが異性カップルと同等の権利を受けられるよう保障することを求めています。
これ、ほぼ最終報告の和訳となっている。こういった勧告がこの委員会から出ていることは、記憶に留めておく必要がありそうだ。
なお、韓国紙が「日本軍慰安婦」問題に対する勧告について報道を上げていたが、日本国内紙と内容がかぶったので、お持ち帰り略。
http://news.mk.co.kr/newsRead.php?sc=30000018&cm=%EA%B5%AD%EC%A0%9C%20%EC%A3%BC%EC%9A%94%EA%B8%B0%EC%82%AC&year=2008&no=666844&selFlag=&relatedcode=&wonNo=&sID=303
http://www.segye.com/Articles/NEWS/INTERNATIONAL/Article.asp?aid=20081031003151&subctg1=00&subctg2=00
http://news.sbs.co.kr/section_news/news_read.jsp?news_id=N1000494527
http://www.seoul.co.kr/news/newsView.php?id=20081101002012
http://article.joins.com/article/article.asp?ctg=13&Total_ID=3362000&cloc=joins|article|ca
http://news.hankooki.com/lpage/world/200811/h2008110103142322510.htm
…ハンキョレ新聞は、田面神氏更迭の話題と併せての報道だった。
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