通り、「南京事件の真実を検証する会」が中国の胡錦濤国家主席への公開質問状を、日本外国特派員協会での記者会見で発表したという報道が、産経(izaおよびMSN産経)で報道されているのだが。
まず、以下は2007/4/10付の公開質問状の報道導入部分
南京事件の真実を検証する会
3月13日に「南京事件の真実を検証する会」(加瀬英明会長)が創立されました。この会は、南京事件の真実をあくまで客観的な史料にもとづいて検証し、正確な知識を普及することを目的としたもので、13人の委員からなります。
4月11日から、中華人民共和国の温家宝首相が来日、日中の友好を願うものですが、中国政府が一方で日中友好を唱えながら、他方で南京大虐殺記念館を拡幅し、南京の映画を多数製作するなど、日中友好の精神に反する方針を実行していることを見過ごすことはできない、として温首相の来日の機会をとらえ、南京事件に関する公開質問状(中文)を中国
大使館に送りました。
ご参考までに日本文、並びに英文の訳文を以下に掲載します。
続いて、2008/5/5付の公開質問状の報道導入部分
胡錦濤主席に5項目の公開質問状、「南京事件の真実を検証する会」が会見
「毛沢東が『南京虐殺』に一言も触れなかったのはなぜか?」など
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「南京事件の真実を検証する会」(加瀬英明会長/藤岡信勝事務局長)は5月8日(木)午後、東京・有楽町にある「日本外国特派員協会」で記者会見を行い、来日中の中国・胡錦濤国家主席に対し5項目の公開質問状を提出したことを発表しました。
会見には同会の加瀬会長、藤岡事務局長らが出席、公開質問状の内容について説明を行いました。
この記者会見の内容について「産経新聞」が5月9日付の朝刊国際面で別掲(下欄)のとおり報道しました。
公開質問状及び産経新聞の報道内容はつぎのとおりです。
では、公開質問状本文。
以下の引用も上記と同じく、2007年版の温家宝首相宛のものは黒字、2008年版の胡錦濤主席宛のは茶色字で記載する。
温家宝国務総理閣下への公開質問状
このたび中華人民共和国国務総理温家宝閣下のご訪日に当たって、日中両国の友好を願う者として心より歓迎申し上げます。
さて、われわれは1937年12月に行なわれた日中南京戦に伴って起こったとされる所謂南京事件を検証すべく、研究して参りましたものですが、貴国のこの事件に対する見解につき、重大な疑義を抱いております。以下その中心的な疑義につきまして閣下のご見解を伺いたく、謹んでご質問申し上げます。
胡錦濤国家主席閣下への公開質問状
このたび中華人民共和国国家主席胡錦濤閣下のご訪日に当たって、日中両国の友好を願う者として心より歓迎申し上げます。
さて、われわれは1937年12月に行なわれた日中南京戦に伴って起こったとされる所謂南京事件を検証すべく、研究して参りましたものです。
貴国のこの事件に対する見解とその取り扱いにつき、深刻な憂慮を感じております。昨年南京屠殺記念館が大規模に拡張改装されましたが、一方で友好を唱えながらこのような非友好的なことを平然と行なう貴国に対して強い不信の念を感じざるを得ません。
そもそも南京で大虐殺があったという論拠は最近の研究によって根本的に否定されつつあります。
以下、重要な5つのポイントについて閣下のご見解を伺いたく、謹んでご質問申し上げます。
…ここでも2008年版には「
論拠は最近の研究によって根本的に否定されつつあります」と前置きをした上で、重要な5つのポイントを上げるのだそうである。
一、故毛沢東党主席は生涯に一度も、「南京虐殺」ということに言及されませんでした。毛先生が南京戦に触れているのは、南京戦の半年後に延安で講義され、そして「持久戦論」としてまとめられた本の中で「日本軍は、包囲は多いが殲滅が少ない」という批判のみです。30万市民虐殺などといういわば世紀のホロコーストとも言うべき事件が本当に起こったとすれば、毛先生が一言もこれに触れないというのは、極めて不自然で不可解なことと思います。閣下はこの事実について、どのようにお考えになられますか?
一、故毛沢東党主席は生涯にただの一度も、「南京虐殺」ということに言及されませんでした。毛先生が南京戦に触れているのは、南京戦の半年後に延安で講義され、そして『持久戦論』としてまとめられた本の中で「日本軍は、包囲は多いが殲滅が少ない」という批判のみです。30万市民虐殺などといういわば世紀のホロコーストとも言うべき事件が本当に起こったとすれば、毛先生が一言もこれに触れないというのは、極めて不自然で不可解なことと思います。閣下はこの事実について、どのようにお考えになられますか?
…とてもよく似た文章、、、のような。2008年版には「ただの」が入っているものの。
二、南京戦直前の1937年11月に、国共合作下の国民党は中央宣伝部に国際宣伝処を設置しました。国際宣伝処の極秘文書『中央宣伝部国際宣伝処工作概要』によりますと、南京戦を挟む1937年12月1日から38年10月24日までの間に、国際宣伝処は漢口において300回の記者会見を行い、参加した外国人記者・外国公館職員は平均35名と記録されています。
しかし、この300回の記者会見において、ただの1度として「南京で市民虐殺があった」「捕虜の不法殺害があった」と述べていないという事実について閣下はどのようにお考えになられますか。もし本当に大虐殺が行なわれたとしたら、極めて不自然で不可解なことではないでしょうか?
二、南京戦直前の1937年11月に、国共合作下の国民党は中央宣伝部に国際宣伝処を設置しました。国際宣伝処の極秘文書『中央宣伝部国際宣伝処工作概要』によりますと、南京戦を挟む1937年12月1日から38年10月24日までの間に、国際宣伝処は漢口において300回の記者会見を行い、参加した外国人記者・外国公館職員は平均35名と記録されています。
しかし、この300回の記者会見において、ただの一度として「南京で市民虐殺があった」「捕虜の不法殺害があった」と述べていないという事実について閣下はどのようにお考えになられますか。もし本当に大虐殺が行なわれたとしたら、極めて不自然で不可解なことではないでしょうか?
…思わず、引用元を確認する。やっぱり非常によく似た文章、、、のような。
三、 南京安全区に集中した南京市民の面倒を見た国際委員会の活動記録が「Documents of the Nanking Safety Zone」として、国民政府国際問題研究所の監修により、1939年に上海の出版社から刊行されています。それによりますと、南京の人口は日本軍占領直前20万人、その後ずっと20万人、占領1ヵ月後の1月には25万人と記録されています。この記録からすると30万虐殺など、ありえないと思いますが、閣下はいかがお考えでしょうか?
三、南京安全区に集中した南京市民の面倒を見た国際委員会の活動記録が『Documents of the Nanking Safety Zone』として、国民政府国際問題研究所の監修により、1939年に上海の英国系出版社から刊行されています。それによりますと、南京の人口は日本軍占領直前20万人、その後ずっと20万人、占領1ヵ月後の1月には25万人と記録されています。この記録からすると30万虐殺など、到底ありえないとしか考えられませんが、閣下はいかがお考えでしょうか?
…カギ括弧が一重から二重になっている。「ありえないと」が「到底ありえないとしか」に変更。でも、やっぱり大変によく似た文章だ。
四、 さらに「Documents of the Nanking Safety Zone」には、日本軍の非行として訴えられたものが詳細に列記されておりますが、殺人はあわせて26件、しかも目撃されたものは1件のみです。その1件は合法殺害と注記されています。こういう記録と30万虐殺という貴国の主張しているところとは、到底両立し得ないと考えますが、閣下はいかが思われますか?
四、さらに『Documents of the Nanking Safety Zone』には、日本軍の非行として訴えられたものが詳細に列記されておりますが、殺人はあわせて26件、しかも目撃されたものは1件のみです。その1件は合法殺害と注記されています。この記録と30万虐殺という貴国の主張とは、到底両立し得ないと考えますが、閣下はいかが思われますか?
…ここでもカギ括弧が一重から二重になっている。「貴国の主張しているところとは」が「貴国の主張とは」に。推敲レベルの書き直しのようだが。しかしやっぱり(ry
五、 南京虐殺の「証拠」であるとする写真が南京の虐殺記念館を始め、多くの展示館、書籍などに掲載されています。しかし、その後の科学的な研究によって、ただの1点も南京虐殺を証明する写真は存在しないことが明らかとなっております。もし、虐殺を証明する写真が存在しているのでしたら、是非ご提示いただきたいと思います。そのうえで検証させていただきたいと思います。
五、南京虐殺の「証拠」であるとする写真が南京の屠殺記念館を始め、多くの展示館、書籍などに掲載されています。しかし、その後の科学的な研究 (『南京事件の「証拠写真」を検証する』(東中野他・草思社)など) によって、ただの1点も南京虐殺を証明する写真は存在しないことが明らかとなっております。もし、虐殺を証明する写真が存在しているのでしたら、是非ご提示いただきたいと思います。そのうえで検証させていただきたいと思います。
…ここのカギ括弧は一重のままのようだ。そして、「科学的な研究によって」ー>「科学的な研究 (『南京事件の「証拠写真」を検証する』(東中野他・草思社)など) によって」との変更がある。2007/4/10以降にこの書籍などが発行されたということなのだろうか。
六、 このように、南京大虐殺ということは、どう考えても常識では考えられないことであります。それでもあったとお考えでしたら、われわれが提供する資料も踏まえて、公正客観的にその検証を進めていただきたいと考えます。ところが現状では貴国は南京に大虐殺記念館を建て、大々的に30万虐殺を宣伝しています。このようなことは、史実をないがしろにする不当極まりないことであるばかりか、貴国の唱えられる日中の友好の方針とも真っ向から対立するのではないかと考えます。
更に本年は南京事件から70年ということで、貴国のさまざまな機関が「南京虐殺映画」製作を企画し進めていると伝えられます。こうしたことは日中友好を願うわれわれ日本人にとって耐え難い裏切り行為とうけとめております。閣下はこれにつきどのようにお考えでしょうか?
以上の諸点につきまして、閣下のご回答を是非承りたく存じます。このことは多くの日中国民の関心事と考えますので、公開質問状として提出させていただきます。子子孫孫までの日中友好を願うものとして、閣下のご高配を、衷心から期待しております。
平成19年4月10日
以上述べました5つの点は南京で大虐殺があったなどということを根本的に否定しているものとわれわれは考えざるを得ません。
上記5つの点につきまして、閣下のご見解を承ることができれば幸いです。
この問題は多くの日中国民の関心事と考えますので、公開質問状として提出させていただきます。子子孫孫までの日中友好を願うものとして、閣下のご高配を、衷心から期待しております。
平成20年5月5日
…「日中友好を願うわれわれ日本人にとって耐え難い裏切り行為とうけとめております」あたりの記述が省略され、文章の締めは短くなったようだ。
南京事件の真実を検証する会委員一同
(会長)加瀬英明 (事務局長)藤岡信勝 (監事)冨沢繁信 茂木弘道
(委員)阿羅健一 上杉千年 小林太巌 杉原誠四郎 高池勝彦 高山正之 東中野修道 溝口郁夫 宮崎正弘
「南京事件の真実を検証する会」
(会長)加瀬英明 (事務局長)藤岡信勝(監事)冨沢繁信 茂木弘道
(委員)阿羅健一 上杉千年 小林太巌 杉原誠四郎 すぎやまこういち 高池勝彦 高山正之 西村幸祐 花岡信昭 東中野修道 溝口郁夫 宮崎正弘
今年は委員が増えたようだ。
以上、『重要な5つのポイント』における2008年度版の変更は、2箇所のカギ括弧が一重から二重になったことや推敲レベルの変更、および『科学的な研究』として、『南京事件の「証拠写真」を検証する』の書籍名が挙げられた変更しか見つけられなかった。
『南京事件の「証拠写真」を検証する』をAmazonで検索してみたところ、発行年は2005/1/31とある。2007/11/2に東京地裁判決で「教授の翻訳では、前後の文脈などから資料全体に不自然な点が生じる」「解釈は妥当なものとは言えず、
学問研究の成果に値しない」との指摘を受けた人物の著作を追加したのみで、『論拠は最近の研究によって根本的に否定されつつあります』と導入部分に記述しているとは考えにくい。
おそらくは私がきっと何かを見落としているのだろう。
という訳で、これを御覧の方で、他に違いがあることに気がつかれた方がいらっしゃったら、ご指摘いただけますようお願いします。
…『重要な5つのポイント』における2008年度版の他の変更箇所は、私には見つけられませんでした。