毎日新聞2008年2月18日付の『
発信箱:欧州からみた米兵事件=町田幸彦(欧州総局)』を目にした人は、多分、結構多いのではないかと思う。
(略)
どうして駐留米軍はヨーロッパで規律がしっかりしているのに、アジアの一角・日本になると米軍関係者の凶悪事件がなくならないのか。
(略)沖縄の忌まわしい事件のことを欧州の人々に話すと誰もが驚く。そして、「そんなこと私たちの国で起きたら、大変なことになる」と皆、思っている。なぜなら、国と人への尊厳がかかわる問題だから。(略)米軍はヨーロッパ各国で地元の住民生活に治安の不安をかけることなく駐留している。なぜ、日本・沖縄で同じようにできないのか。米担当者は自問すべきだ。
町田記者は後(2/25日記事)に主張を後退させ、
(略)その後、欧州でも米兵の強姦(ごうかん)事件があったという読者の指摘をいただいた。確かに過去に事件はいくつかある。伝聞に終わらせず十分確認すべきだった。(略)「各国で米軍人の起こした事件数・内容の正確なデータ」を知りたいというメールも受け取った。英内務省と在英米大使館に問い合わせたが、駐留米軍兵士の犯罪の項目で統計はないという。(略)沖縄県では昨年の米軍構成員の刑法犯検挙数が46人に上る。これと比較できる資料も必要だが、日欧で米兵の行動に差異があるのか。この疑問にはさらに具体的に再論できるようにしたい。
『
欧州の米兵事件=町田幸彦(欧州総局)』
(リンク切れ、魚拓取り忘れてたのでキャッシュへリンク)より
という話だったが、これを連想させる話を共産党の井上さとし参議院議員の3/26付メールマガジン
(凶器法教基法時のアクション以来、配信されるようになっちゃった)で受け取った。
以下、井上議員のメルマガの元情報である
2008年3月24日 (月)の予算委員会外交防衛問題集中審議のビデオライブラリーから概略。(…
議事録待てばよかったかな(^^;・・・
4/1午後、議事録が公開されているのを発見)文字通り書き起こす努力はしていないメモなので、数字部分は気をつけたものの、無難な箇所の表現は確実に発言通りではないのをご了承を。
井上議員;
横須賀のタクシー運転手刺殺事件において、関与の可能性の高い米兵が、現在、海軍で拘束中である。県警や、身柄の問題など、速やかな捜査の協力が行われるよう、強く求めておく。1件でもあってはならないと答弁のあった、米兵による凶悪犯罪が後を絶たない。今日は性犯罪についてお尋ねしたい。
お手元の資料を御覧頂きたい。平成7年少女暴行以来、文字通り毎年、性犯罪が起こっている。
今年二月にまた、少女暴行事件が発生した。事件が起きる度に綱紀粛正、再発防止を申し入れたにもかかわらず、後を絶たない。
総理がどうお考えかお尋ねしたい。
高村外相;
随時、再犯防止、綱紀粛正を申し入れているにもかかわらず発生している。
極めて遺憾。最大限の努力が必要だと考える。(適当に略)その他いろいろなルートで申し入れている。
井上議員;
ずっと言われているにもかかわらず、これが無くなっていない。綱紀粛正や教育で解消されるのかという問題がある。
実効ある措置を知るためには、実際に米兵の犯罪の実態を知る必要がある。
アメリカ国防省2004年以降、軍隊における性的暴行における年次報告を発行している。1年間で、米軍による性的暴行事件が、報告のあった数で2688件起こっている。この数も氷山の一角である。打ち分けでは、立件のための申告を行ったもの約6割がレイプ。民間人へ暴行が574件、623名。
重大なのはFBIによる資料で、アメリカ国内のでの強姦事件人口一万人あたり3.09件である。米兵一万人あたりの性的暴行事件の発生数は、18件。
そして、日本の犯罪統計によると2006年の、強姦と強制わいせつの認知件数1274件 人口一万人あたりの発生は、0.8件。
そのまま、この数を比較すると、実に米兵の性的暴行発生率は、日本の22倍以上である。
総理、こういう実態をもつ米兵が日本に駐留し、現実に性犯罪を起こしている。この実態についての認識は?
高村外相;
米軍人が関係した性的暴行件数は、2006年で2947件、2007年は2688件と承知している。
(この数の公表は)アメリカ国防省が性犯罪の防止のための取り組みとして、性犯罪に関する情報の透明性をできるだけ高めるために実行されている。
その多寡を一概に論ずることは困難である。
井上議員;
犯罪件数が多いから、米軍は対策を採っている。それを一概に論ずるを得ないとは、それでどうして、日本の国民の安全をまもれるのか。
今、本当にアメリカ軍内の性的暴行は深刻だと聞く。
湾岸戦争後に起きたテイルフック事件というのがある。ラスベガスでの、海軍と海兵隊員の親睦会において、男性士官117人が、83人の女性を暴行した。この件では、海軍長官が辞任した。
特にこの間、イラクの戦争以降、深刻化している。
2004年、下院の女性問題特別会であった報告では、湾岸でのスカッドミサイル攻撃中に強姦事件があったが、軍は大量のピルを被害者に与えただけという事件があったそうだ。
かつて、軍における性犯罪は、不適切な問題と書いてあるだけだった。イラクの帰還兵やいろんな世論で性的犯罪とやっと認めるようになった。
2005年には、性的暴行予防対応局が国防総省に作られた。ここが、どんなポスターを作っているかを資料に示している。
『性的暴行を食い止めよう
尋ねよう、友人に助けが必要か
行動しよう、彼らが求めているなら
やめさせよう、事件を目にしたら』
事件を目にしたらやめさせよう、そんなことをポスターを貼ってやらなければ行けないほどとは、深刻な事態である。こんなポスターを貼ってある職場が日本にあったらどうなるか。
2004年以降、最近の年次報告でも、最近でもその数は最高水準だと言われている。
こんな部隊が日本にいるのだから、きちんとした認識を持つ必要があると思われるが、どうか。
高村外相;
米軍内で、性的犯罪があるということは、大変残念なことである。これは、外国の軍隊であっても残念なことだ。米軍はポスターを貼ったり、偉い人が辞任したり、透明化などの取り組みを必死にやっていると思う。非常に多いということが、残念でないはずでない。
井上議員;
そういう取り組みをやっても減らないというのが現実だ。これは、一般社会における性的衝動を抑えられないことによる、さまざまな性犯罪とは違う。
これは、この間、海外で軍事行動を続けていた、アメリカの軍がもっている本質的な問題があるのではないか。
普通の人が軍に入って、相手に照準を合わせて引き金を引く。なかなかできない。これができるようになるには、相手が自分と違う人間だと思わせる、強いものが弱いものを押さえつけるのが当たり前だと思わせる。そうでないと戦場では役に立たない。
そういう教育が行われている。
元、沖縄の海兵隊員の方の証言を聞いたが、
海兵隊にはいると18から19 の少年に、毎日、教官がお前は何をやりたいかと尋ねる。
Killと応える。声が小さい。Killと大声で叫ばせる。
こういう事をやってましたというのが、元海兵隊員の証言だった。
相手を殺しても、強いものが弱いものを押さえつけても、当たり前だと思わせる。
そういうことが行われる中で、一般社会とは違う、非常に大きな発生率などが起きている。
特に沖縄は、常時前方展開遠征軍が配備され、戦争から帰ってきた、これから戦場へいく人が混在している、世界でも例のない異様な状況だ。
これは、管理強化や教育では解消しない。撤去しか解消しない。
これは総理応えてください、総理。総理応えてください。
高村外相;
私たちは日米安全保障条約によって、日本の平和と安全を守っていく選択をした訳なので、そいう中でどうやって犯罪を減らしていくか、そういうことに全力を尽くしていく。
井上議員;
昨日の沖縄の県民大会でも、基地があるからの被害なんだ。我慢の限界は超えているという声が出て、基地被害により県民の人権が侵害され続けているという決議がされた。
今の答弁では、とうてい沖縄の県民の皆様の納得は得られない。
本当に国民の安全を守るには、基地の撤去、米兵の撤退しかないと申し上げて質疑を終わりたいと思う。
…井上議員のメルマガは、このダイジェスト版。そして、『福田総理はいくら答弁を求めても立ち上がらず、すべて高村外相に答弁を任せてしまいました。自民党議員の日中問題での質問では、能弁に語っていたのとは大違い』『ポスターを示すと与野党の議員から驚きの声が上がり、「日本でこんなポスターが張ってある職場があれば、大変なことになる」と強調すると大きくうなずく与党女性議員の姿も目に入りました。』『相手の人権を蹂躙しても平気な人間を作り出すのですから、性犯罪が横行するのも当然の帰結です。』『最後に、総理自身の答弁を」と求めても、総理は、いっそう目をパチクリさせて、答弁に立ちませんでした。』との言及もあった。
また、2008年3月29日(土)「しんぶん赤旗」の
『
米軍の性犯罪 日本突出 紙議員追及 実態を公表させよ』の記事が、さらに踏み込んでいた。
(略)日本の米軍基地の75%が沖縄に集中し、なかでも海兵隊員の比率が極めて高いのが特徴だとし、「日常的に殺人の訓練をしている海兵隊を多く抱えていることをどう思うか」と問いました。
岸田文雄沖縄・北方担当相は、米軍の編成は地域の情勢に即したものだとし、「こうした兵力編成を前提として(米兵犯罪の)再発防止策を講じなければいけない」と現状容認の姿勢を示しました。
紙氏は、「(海兵隊員は)親しい隣人ではない。あまりに認識が甘い」と批判。米地方紙「デイトン・デーリー・ニューズ」の調査によれば、米海軍・海兵隊で一九八八年から九五年までに軍法会議にかけられた性犯罪千八百三十二件のうち、在日米兵は二百十六件を占め、スペイン二十四件、イタリア十六件などと比べて突出していることを告発しました。
紙氏は、「沖縄の被害実態をリアルに把握するためにも、アメリカに被害者の国籍や事件発生地域を明らかにさせることが必要だ」と要求。岸田担当相は「アメリカの公表の仕方について、いろいろ申し上げるのは控えたいが、日本で発生した米軍関係者の犯罪については情報収集していきたい」と述べました。
…どうやら、
在日米兵の性犯罪率は高いらしい。
さすがは、
ボーガスニュースにもその高い監査能力を評価された共産党の調査である。…私は毎日の記事を見てからアメリカ国防省のWWWページは覗いてみたけど、さっぱり解らなかった。
参考いろいろ;
JANJANニュース2008年3月25日付の『
相次ぐ米兵犯罪に6,000人が抗議 沖縄県民大会』
河北新聞ニュース2008年03月25日より『
米兵らの犯罪相次ぎ摘発 「基地の町」三沢も怒り』
(略)青森県三沢市の米軍三沢基地所属の兵士らによる事件が今月、相次いで摘発され、青森県民に怒りや不安が広がっている。現職兵士(23)が酒飲み運転とひき逃げなどの疑いで書類送検されてから1週間もしないうちに、元兵士(21)がひき逃げ容疑などで逮捕される異常事態。元兵士(26)が2006年に日本人の元妻=当時(33)=を殺害した凶悪事件が記憶に新しく、地元の人々には「沖縄だけが『基地の町』ではない」との思いが募るばかりだ。(略)基地と共存してきた地元は、基地の経済効果に頼らざるを得ないとはいえ、沖縄でも女子中学生暴行など米兵による事件が相次ぎ、怒りが一段と高まっている。(略)「基地関連の犯罪がさっぱりなくならないし、最近のひき逃げは特に卑劣だ」(略)「基地内までは捜査されないと思うのか、米兵らは犯罪への意識が低い。沖縄県でのこともあり、地元住民は非常に不安がっている。県警は『悪に国境はない』という厳粛な態度で臨んでほしい」と訴える。
東京新聞2008年3月27日 夕刊
『
米兵事件 痛む被害者 遅い補償、世間の偏見…横須賀の2女性刺傷事件』
毎日新聞 2008年3月29日 東京夕刊
『
在日米軍再編:米軍グアム移転費、基地外整備も日本負担 発電所や上下水道740億円』