NHKニュース 1月17日 8時59分より『
南京事件 展示見直し申し入れ』
先月、展示内容が一新された中国の「南京大虐殺記念館」の展示をめぐって、日本政府は、日中間で見解の違いのある30万人という犠牲者の数が強調されすぎているなどとして、展示内容を見直すよう記念館を運営する南京市に申し入れを行いました。
…はぁ? となって他の報道を探す。
すると、なぜか報道が多い。この路線の話題で、こんなに報道が多かったことってここしばらく無かったような。
asahi.com 2008年01月17日11時18分より
『
南京大虐殺記念館の展示に配慮求める 上海日本総領事館』
報道内容を、まとめると;
在上海日本総領事館の隈丸優次総領事が1/10-11の両日、南京市を訪れ、同市や同館の首脳部に「日本政府の問題意識」として伝達したことが、1/16日に明らかにされた。
12/13に再開館した「南京大虐殺記念館」の展示内容をめぐり;
・日本人の残虐性が強調された描き方で、恨みや反感を引き起こす懸念がある。
・戦後日本の平和の歩みや、72年の国交正常化以降の日中関係の進展が十分描かれておらず、バランスを欠いている。
・館内に掲示されている「30万人」の犠牲者数に研究者の間で異論がある。
・日本人の残虐性を強調した写真の信頼性が疑問視されている。
などと指摘し、「多くの日本人が反感を持たずに訪問できる施設になるよう願う」と申し入れてきたとのこと。
読売新聞 2008年1月17日10時48分だと、
『
南京大虐殺記念館「展示」に政府が異例の見直し申し入れ』
10,11の両日、南京市を訪れ、同市や同館の首脳部に「日本政府の問題意識」として伝達したと報じていて、申し入れ内容の具体性は朝日が読売より詳細。読売が申し入れ内容として具体的にあげているのは人数の件のみ。また、読売には「日本政府が中国の抗日戦争関連施設に直接、展示見直しを求めたのは極めて異例」の一言があり、記念館の拡張内容にも言及(これは朝日報道にはなかったような)。
時事通信 2008/01/17-00:36
『
「南京事件」記念館展示で申し入れ=日本政府』
だと、申し入れ内容はほとんど具体的に触れず『展示方法や内容に関して「両国関係の未来志向にも配慮した」との事前説明とずれがあるとし、友好関係強化の観点から見直しを申し入れた。』
中日新聞 2008年1月16日 21時51分では
『
南京虐殺展示内容で申し入れ 日本政府「事実関係に疑義」』
(略)
旧日本軍の南京占領から70年に当たる先月13日に再オープンした記念館新館は、30万人という犠牲者数を至る所に表記するなど旧日本軍の「非人道性」を強調。(中略)
この中で総領事は(1)残虐性が強調されており、(日本への)恨みを引き起こすという懸念がある(2)国交正常化以降の日中関係の進展などについての展示が不十分−などと指摘、福田康夫首相の訪中など日中間の「良い雰囲気」が反映されていないとの見方を伝えた。
MSN産経 22008.1.16 21:07では
『
南京虐殺館展示に対し遺憾申し入れ』
在上海日本総領事館の隈丸優次総領事は、「南京大虐殺記念館」の展示内容について「事実に疑いのある展示があるなど配慮に欠ける」と、南京市幹部や朱成山館長らに申し入れた。(中略)
具体的には「戦後日本の平和への営みへの配慮にかける」ほか「虐殺数を以前同様に30万人としている」などと申し入れた。朱館長らは「配慮すべきところは配慮し、良いものができたと思う」と答えたという。(中略)
展示について「平和と未来を強調する」という中国側の事前説明に反し、日本軍の残虐性が前面に押し出されているとの批判がでている。
…「批判がでている」のが、どこからか、参考までに知りたい。
なんか、福田政権下でこういうアクションを起こしたのが意外…。
拙い事態を招かないといいのだが。
なお、毎日新聞でこんな連載がされている。
2008年1月9日 大阪朝刊より『
平和をたずねて:二つの笑顔の間で/1 日本兵は怪物なのか』
鉄かぶとの下の目を細め、口元から白い歯がこぼれる。何の影も屈託もなく、その日本兵は笑っていた。5人の中国人の死体が横たわる中で、右手に日本刀、左手には切り取ったばかりの生首をぶら下げて。
その写真を見たのは長崎市西坂町の「岡まさはる記念長崎平和資料館」。(中略) 徹底して日本の加害行為にこだわった展示は、被害ばかりを訴えがちな被爆地における「良心」と言うことができよう。
(中略、資料館の訪問者アンケートに)佐世保の70代の男性がこう記していた。
「近所の豆腐屋の息子が出征してその後帰還し、私に見せてくれた写真がまさしく『南京大虐殺』のそのものでした。バックに自分が斬(き)った老若男女の首を棚に並べて、前に軍刀をついて笑いながら立っている写真でした。彼は内地では親孝行の温和な若者ではありました」
そうなのだ。生首をぶら下げて会心の笑みを浮かべるこの兵士もきっと、私たちと変わらぬ家族思いの「善良な」青年であったはずだ。そのもう一つの側面にも光を当てねば、なぜ自分はあんなことをしたのかと当事者を深い内省に導くことも、若い世代に自分も同様の笑顔を浮かべるかもしれないと沈思させることもできまい。
家族思いの男たちはなぜ、笑って人を殺せたのか。その心性を我々は断ち切れたのか。(後略)
…毎日新聞 2008年1月16日 西部朝刊『
平和をたずねて:二つの笑顔の間で/2 弱者いたわる正義漢が…』もでています。