どうも、全国紙のネット版をみていると、県民大会にたくさん(主催者発表11万人、あるいは産経or世界日報説4万人超)集まったという報道ばかりで、なぜ集まったのかが報道されていないような気がする(違ってたらすみません
、、、って、この記事をアップしたらそうそうにコメント欄で教えていただきました、毎日新聞さん、GJ)。
と、見て回っていると、端的にまとめられた報道を発見。当然、全国紙ではない。
八重山毎日新聞 (2007-09-30 09:57:54)報道より「
科書検定意見を撤回せよ! 県民大会に11万人が結集」
(リンクは魚拓へ、なんかアラートがでるのは気にしないでもらって大丈夫そう、強調は引用者による、以降も同じく)(報道本文は略)
【集団自決の教科書検定意見問題】
来春から使われる高校日本史の教科書検定で、沖縄戦の集団自決に関する記述に初めて意見が付き、日本軍が集団自決を強制したとの記述が削除された。この検定に対する不満が県内で一気に広まり、県議会が6月と7月の2回、検定意見の撤回と記述回復を求める意見書を採択した。県内41の全市町村議会も同趣旨の意見書を採択した。
県議団などは文部科学省を訪れ、意見の撤回と記述の復活を要請した。しかし、同省は日本軍の集団自決への関与の有無に賛否両論があることや、元日本兵らと出版社などが係争中であることを理由に検定意見通りに改訂する姿勢を崩していない。同様の意見書は、高知市など県外の議会でも採択された。
ついでに魚拓を採ったのでもう2つ。
八重山毎日新聞 (2007-10-03 09:10:04)社説より「
速やかに検定意見撤回せよ」
(略)
八重山でも、会場の総合体育館はほぼ満杯に近い状態に埋まった。大浜石垣市長らの主催者側あいさつなどのほかに、5人の戦争体験者や高校生が意見発表を行い、そして内閣総理大臣や衆参両院議長、文部科学大臣あての決議を採択したが、特に八重山は戦争マラリアの問題で、軍の強制疎開による責任が認められなかった事例があるだけに、「今回の教科書問題も同じ。これが国のやり方」と強い抗議の声が上がった。
同問題では県議会はじめ県内の全市町村議会が意見書を採択。副知事や県議会議長はじめ県市長会からは大浜石垣市長も加わり、町村長会や議長会など6団体代表が要請を行ったが、文部科学省はこれだけの顔ぶれに対し審議官が対応。しかも要請を一蹴したことから代表団は反発。県議会は異例の2度の意見書採択、そして今回の県民大会開催となった。
15、16日の国に対する要請は大浜市長らも加わって200人規模を予定しているようだが、渡海紀三朗文科相は県民大会を受けたあとの1日、「何ができるか検討したい」と見直しを示唆。(中略)前任の伊吹文明文科相など安倍内閣の場合は、「自分たちは検定に口出しできない」と冷たいものだったが、福田内閣に代わり町村信孝官房長官も1 日、「沖縄の気持ちを受け止め、(記述が修正できるか)検討を文科大臣に指示した」とさらに踏み込んだ考えを示し、国の反応はかなり大きく変化した。
しかし実際のところ検定意見が撤回され、軍強制の記述が回復するかどうかはまだ不透明だ。戦後処理事業の八重山の戦争マラリア問題がそうだったように、国はいったん決めたことはなかなか修正しない傾向があるからだ。
同問題では本土メディアもかなり地元沖縄と温度差があり、関心は低かったが、11万人余が結集した県民大会に関しては、各メディアとも無視できず大きく報道している。これも今後国の対応にどう影響を与えるかだろう。
教科書会社は来年4月からの使用に向けて、12月には印刷に入るようであり、記述回復はそれまでに解決しなければならないというタイムリミットもある。県紙報道だと仲里実行委員長は、「自民党や政府が撤回に応じなければ年金問題に匹敵するような大打撃を受けるだろう」と強い決意を示しているが、確かに文科省の前で座り込みをしてでも、の強い決意で臨むべきだろう。宮古、八重山を含め11万6000人が結集した沖縄の声、思いを国はしっかり受け止めるべきだ。
八重山毎日新聞(2007-10-04 10:02:34)報道より「
山が動いた。高校歴史教科書の沖縄戦…」
山が動いた。高校歴史教科書の沖縄戦「集団自決」検定問題は、ようやく新たな展開を見せはじめた▼記述削除の撤回を求める9・29沖縄県民大会に、11万人余という予想をはるかに上回る県民が参加したからである。これまで削除撤回をかたくなに拒絶していた文科省や政党もさすがに沖縄県民の心を無視するわけにはいかなくなった。仲井真県知事はこの沖縄県民の怒りの心をマグマに例えた。まさにそのマグマが山を動かしたのである▼文科省は政治的介入はできないと繰り返してきた。しかしこの問題は文科省審議官の意見に発端があり、納得できるものではなかった。当時の文科相、伊吹自民党幹事長は、パンドラの箱を開けたくないと発言した▼パンドラの箱の災いとは何か。伊吹幹事長が本音を漏らしたように、この問題が中国、韓国に影響を与えることだったのだ▼南京大虐殺や朝鮮人慰安婦問題など、文科省自ら災いと思って詰めこんだパンドラの箱。だが、集団自決の軍関与削除で、沖縄の怒りの心(マグマ)まで封じ込めようとしたことには気づかなかったのか▼沖縄県民の怒りを過小評価した文科省。それほどこの問題は軽く見られていたのだ。結果はまだ予断を許さないが、軍関与記述復活が実現してこそ、県民大会も成功したといえる。
そして、北海道新聞10/5付がいい社説。
「
教科書検定 小手先の修正で済まぬ」(引用者により適宜改行を調整)
(略)
九月末に沖縄で、検定意見の撤回を求める大規模な集会が開かれた。文科省は、この動きを無視できないと判断して方針を変えたのだろう。
だが、検定意見をそのままにしておいて、教科書の記述内容だけを変えるというのでは筋が通らない。
文科省は検定意見を撤回し、理由を丁寧に説明する必要がある。お茶を濁しただけの修正ならごめんだ。
沖縄戦の記述は、先の検定で大きく変わった。「なかには日本軍に集団自決を強制された人もいた」と書いた教科書が、「なかには集団自決に追い込まれた人々もいた」と修正された。日本軍に集団自決を強いられたという記述が、追いつめられて集団自決したと修正された教科書もあった。文科省の検定意見は、軍の強制や命令があったかは不明だという考えに基づいている。
沖縄には、集団自決を目撃した多くの体験者がいる。日本軍から「米軍の捕虜になるな」と厳命され、自決用の手榴弾(しゅりゅうだん)を配られたとの証言もある。証言から伝わるのは、軍が住民に強い影響力を持ち、集団自決も軍の関与なしには起こらなかったことだ。
文科省の検定意見は歴史から目をそむけている−。これが沖縄の訴えの核心である。仲井真弘多(ひろかず)沖縄県知事らの要請を受けた渡海紀三朗文科相は、軍関与の記述復帰に向け柔軟な姿勢を表明した。歴史をゆがめかねない検定意見だったことを認め、撤回するのが筋である。
教科書検定では、まず文科省の教科書調査官が記述についての意見書をまとめ、文科相の諮問機関である「教科用図書検定調査審議会」に検討を委ねる。軍関与にかかわる記述削除も調査官の意見書から始まった。政府は、一度決まった検定意見を政治の意向で変更することについては、「介入につながる」との理由で否定的な立場を取り続けている。
しかし一連の経過を振り返れば、政府は審議会を隠れみのにしているとしか思えない。
文科省の苦境を忖度(そんたく)するかのように、一部の教科書会社が記述を修正する方向で検討を始めた。教科書会社が記述を書きかえた例は過去にもある。今回は、どんな根拠に基づいて修正するのか。教科書会社側にもきちんとした説明を求めたい。教科書会社から訂正申請を出させ、それをもとに文科省が沖縄戦の記述を差し替える−。そんな小手先で取り繕えるような問題ではない。
…朝日よりも、読売よりも、よっぽどいい社説。