文部科学省が高校歴史教科書の沖縄戦でも「集団自決」に関し、日本軍の強制をめぐる記述を検定で削除させた件についての報道が沖縄タイムズだけという点は多少は気になっていたのですが、
14日朝に琉球新報でも出ていました。琉球新報でも独自にインタビューをとって確認の上での報道しているようでしたので、それを取り上げようと思っていたら、本日、さらに話が展開していました。
琉球新報9/15 9:44付報道によると、「
文科省、専門家不在認める 『集団自決』軍強制削除」(以下、強調は引用者によります)
(略)沖教組や高教組などが加盟する平和フォーラムと野党国会議員らは14日、文科省に同検定の撤回を求める署名約41万7千人分(第二次集計分)を提出した。(中略)
布村幸彦審議官は教科用図書検定調査審議会委員に沖縄戦の専門家がいないことは認めたが、実質的審議がなされないまま検定意見が承認されたことに「システム上の問題はない」と述べ、手続きは適正だったとの認識を示した。
…引用中断。「システム上の問題はない」、、、でも、そのシステムが変。手続きだけは適正でも、結果が不適切。
はぁ。 検定意見を受けて「日本軍」の主語が削除されたことについて、布村審議官は「(修正前の記述では)すべての住民が日本軍によって追い込まれたと高校生が誤解する可能性がある」と説明した。
…検定意見が付された教科書の一つ、
清水書院の申請段階記述(こちらより引用)「日本軍に集団自殺を強制された人
もいた」→検定意見が伝えられ修正された記述「集団自決に追い込まれた人びともいた」
ふぅ~ん?そして、累計52万7217人分の署名に関しては「重く受け止める」と述べたそうです。
要請した方達は、署名提出に先だって横路孝弘衆院副議長、江田五月参院議長に検定撤回に向けた協力を要請し、記者会見で「審議会の委員が沖縄問題を分からない素人で、調査官の原案を追認した。出された結果が間違いなら、訂正する手段があるべきだ」と指摘したそうです。
以下、追記しました。
同じ件の沖縄タイムズの報道は、2007.09.15付(朝刊 1・31面)で「
審議なしでも『正当』/「集団自決」修正」
「布村審議官は事実関係をおおむね認めたが、『
手続きとしては正当に検定が行われた』と問題視しない考えを強調した」のだそうで。
(略)
布村審議官は文科省職員の教科書調査官が作成した調査意見書の「集団自決」に関する意見が審議会でそのまま承認されたことや、小委に沖縄戦の専門家がいないことなどを認めた。一方で、審議過程の公開や審議委員との面談要求には「できない」と突っぱねた。
会談後の記者会見で高嶋教授は「(合計五十二万人分の)署名の集まりを伝えたが、反応はさっぱりで門前払い。まるで態度が変わらない」と厳しく批判した。
「調査意見書の作成段階で審議委員の意見が反映されている」とする文科省の従来の主張に、松田委員長は「反映されていない」と指摘。布村審議官は「文書ではなかった」と答えた。
民主党の川内博史衆院議員が「私が文科省の教科書課に確認したところ、ファクスでも電話でもメールでも意見は無かったと認めている」と独自調査で反論すると、黙って聞いていたという。
文科省は従来、軍強制の記述削除の理由を「すべての集団自決に軍の強制があったと誤解されるおそれがある」などと説明してきた。
要請団は修正前の清水書院の「なかには日本軍に集団自決を強制された人もいた」との記述を例に挙げ、文科省見解に疑問を呈したが、布村審議官は「すべての集団自決に軍の強制があったと読み取る高校生が出てくる可能性がある」と説明。
…引用中断。あう~(^^; これ読む前に琉球新報記事にツッコミ入れてたんですけど、皆さん、注目するとこは同じなんですね。
出席者は「問題のすりかえだ」「高校生の読解力をばかにした暴言」などと厳しく批判した。(後略)
…あ、(この記事紹介前にコメントもらった)人生アウトさんのツッコミと同じかも(笑
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