去年、2007年5月8日に中国で、自身が「慰安婦」被害者であると公表された90歳の女性を記憶している人もいるだろう。
江蘇省如皋市白蒲鎮の周粉英(ジョウ・フェンイン)さん。
その方が、7月6日に亡くなった。
中字電子報(China times) 2008-07-09付
「
中國最後一名生前公開身份慰安婦離世 (中国で名前を公表していた元慰安婦女性の最後の一人、死亡)」によると、
(以下、自動翻訳を使ったなんちゃって意訳を、おぼろげな漢文知識で調整したもの)
中国江蘇省でただ一人、生前に「慰安婦」被害者であることを公表していた周粉英さん(90歳)が、先日、自宅で死去されたと報道された。遺言は残されていなかった。
1938年、二十歳前であった周粉英さんは、中国を侵略していた日本軍に捕らえられて「慰安婦」とされ、その後の苦難で両目を失明していた、と、香港「星島日報」は報じている。周粉英さんの夫は、その後、中国共産党の新四軍に参加して、日本軍への抵抗戦で戦死している。
中国「慰安婦」問題研究センターの調査によると、去年までで、正確に分かっている中国の「慰安婦」被害者の生存者は35人であるという。「慰安婦」制度とは、第二次世界大戦中に、日本政府が大規模かつ組織的に女性を召集して、軍に供給した売春制度だ。この制度のもと、東アジアの数十万におよぶ女性が日本軍に召集され、軍用娼婦とされた。歴史学者らは、各国からの「慰安婦」被害者は40万人におよぶか、さらに多いと考えている。
「慰安婦」は軍の娼婦として酷使され、性病の被害を被り、元「慰安婦」の中には何度も堕胎を繰り返して不妊症となった被害者もいた。また、それ以外に、日本の人的資源不足のため、たびたび看護婦や、運搬用の人足、甚だしい場合は強制的に武装させられて軍隊に入れられたり、時には犯罪の証拠隠滅のために集団で銃殺された。
幸いにも生き残った「慰安婦」被害者は、しかし、文化大革命の頃に、社会の誤解と深刻な差別を受け、行動による迫害や、言葉による辱めをうけてきた。
また、周粉英さんの訃報と同時に、名乗り出られたときの証言を報じていたのが、
中國新聞社 2008年07月07日 21:18付の
「
江蘇9旬慰安婦周粉英離世 曾公開屈辱身份 (生前に屈辱の体験を公表していた、元「慰安婦」周粉英さん死去)」。
これも、自動翻訳を使ったなんちゃって意訳を調整したもの(だから正確ではない)で、被害証言部分に重心を置いて保存しておきたい。
(略)
1938年の春、日本軍は如皋白蒲鎮を侵略し、この地の方々で姑娘を捕らえて慰安所に入れた。既に結婚していた周粉英さんは隣家の磨盤の下に隠れたが、売国奴と日本兵に見つかり、縛られて家畜の様に車で引かれて、慰安所に連れて行かれた。そこには、他の村からも含め20人ほど女性がおり、簡易的な木造家屋内で、毎日「慰安婦」として蹂躙された。一度でも「慰安」を断ると、めった打ちに袋だたきにされた。毎日、他の女性たちとともに泣いていたが、もともと目の具合の悪かった周粉英さんは、この時に両目を失明した。また、周粉英さんの夫は、新四軍に参加して抗日戦線で戦死し、革命烈士に追認されている。
2007年5月8日に、これらの事実が揚子晚報焦點版に発表された後、国内外に大きな反響が起こり、周粉英さんの非凡な勇気が称賛され、社会全体から敬慕の念が寄せられることとなった。
(中略)
歴史学者は、「従軍慰安婦」「南京大虐殺」「細菌戦」が20世紀の日本軍国主義が犯した、三つの最大の戦争犯罪だと認めている。上海師範大学歴史学・中国慰安婦問題研究センター主任の蘇智良教授は長年の研究から、中国各地で日本軍が設置した慰安所には、20万人以上の中国人「慰安婦」がいたと推定している。これらの女性らは、多くが死に至らしめられ、生き残った被害者は心身の痛みを背負い、あるものは不妊となり、あるものは精神を病み、あるものは病死し、さらに多くの被害者が恨みを残して亡くなっている。
極少数の生き残った「慰安婦」被害者は、精神的な苦痛に耐えて社会の偏見を著している。中国慰安婦問題研究センターは、90年代初めから中国全土で調査を開始し、100名ほどの生存者を発見した。この調査は歴史に対する応急手当的な発掘と呼ばれる。しかし、歳月の経過に伴って、2007年には生存が確認される「慰安婦」被害者は35人だけになり、その多くは実名の公表を希望しない。それで、雷桂英さんの死後は、周粉英さんが、江蘇省唯一の実名を公表している「慰安婦」被害者だった。(後略)
…ご冥福をお祈りします。
参考;
「
Stiffmuscleの日記」さんの2007-06-26付記事、『
中国で新たに「元慰安婦」が名乗りでる』
レコードチャイナ2007年5月8日付「
90歳女性、元「慰安婦」であったと公表―江蘇省如皋市」
レコードチャイナ7月8日16時34分配信「
<訃報>実名公表の元「慰安婦」が死去、91歳―江蘇省」
あまりのことに、思わずお持ち帰り。
事の起こりは、約1ヶ月前になる6月12日。
日経ネットの6月12日15:23付の『
NHK番組改編訴訟、市民団体の「期待権」認めず 最高裁』の記事から引用すると、
NHKなどに計200万円の賠償を命じた二審・東京高裁判決を取り消し、市民団体の請求を棄却した。NHK側の逆転勝訴が確定した。
が、きっかけ。
ただし、今回エントリに取り上げたくなった事件が起こったのは、その翌日。
上記裁判の、原告である市民団体「『戦争と女性への暴力』日本ネットワーク」(VAWW-NET)の事務局に、
「常識を持て」
「ばか者」
「あほか」
「報道ってのは取材先の嫌なこともちゃんと中立的に伝えるのが役目なんだよ。なんであんたがたの偏向したイデオロギーを公共の電波が垂れ流さなきゃいけないんだよ」
と書かれたメールが着信したのだという。
個人的には、ある意味、見慣れた意見ではある。…ネット上で。
…正し、この場合は少し珍しい事態ではあった。
差出人が特定されて報道されたのだ。メールの発信元は…
日本経済の業務用のアドレスからだったという。
そして、
差出人は新聞東京本社の編集局員だったそうだ。
共同通信2008/07/05 13:20付で『
市民団体に「ばか者」 日経編集局員がメール』の報道によると、
同ネットワークは日本経済新聞社に抗議。同社は「不適切なメールだった。社内規定に基づき、発信した局員を処分した」と説明している。
…世の中には、頭が悪いとしか表現のできない行動をとる御仁がいるものだと思ったのであった。
業務用アドレスから送るのか…(^^;
ちょっと、さすがに驚いた。
…
VAWWーNETジャパンと
日経ネットのWWWページでは、今のところ(17時過ぎ現在)、この件に関する情報を見つけられない。
気がつくのが遅くて、
戦争被害調査会法を実現する市民会議さん提供の「調査会法情報」経由で知りました(^^;
なお、本日付の「調査会法情報」では「旧日本軍の重慶爆撃訴訟、原告100人が二次提訴(7月4日)」や「中国の強制連行被害者遺族、衆議院に請願(7月3日)」も取り上げられているので、そちら方面にご興味のある方は、ぜひ御覧を。
私は「韓国で清瀬市議会の「慰安婦」意見書を報道(7月3日)ニューシス」に注目。
元報道を確認して、自前で自動翻訳しなおした意訳、それと意見書本文もお持ち帰り。
2008-07-03 10:47付のニューシーズ、『
일본 키요세 시의회, 일본군 위안부 문제 의견서 채택 (日本、清瀬市議会、日本軍「慰安婦」問題の意見書採択)』
韓国挺身隊問題対策協議会(挺身隊対策協)は、3日、日本の東京都清瀬市議会で『「慰安婦」問題に対して政府の誠実な対応を要求する意見書」が採択されたと明らかにした。
挺身隊対策協は『去る3月、兵庫県の宝塚市議会で日本政府に日本軍「慰安婦」問題の解決を要求する地方議会最初の請願が採択されたのに続き、地方議会で二番目に「慰安婦」問題解決を要求する意見書が採択された』と説明した。
今回の意見書は、各国議会で採択された慰安婦決議案と共に。国連人権理事会の日本に対する普遍的定期審査(UPR)で、フランス、オランダ、北朝鮮、韓国などが「慰安婦」問題解決を要求したのを指摘し、日本政府の誠実な対応を促している。
これに先立って市民団体「清瀬子供と教育ネット」は「慰安婦」問題に対する意見書提出を要求する陳情を市議会に提出しており、市議会は先月25日に本会議で日本政府の公式認定と謝罪、賠償、歴史教育などを要求する内容の決議案を可決した。
挺身隊対策協は、先月20日から24日まで日本軍「慰安婦」被害者である、吉元玉(キル・ウォンオク)さん、李容洙(イ・ヨンス)さんとともに、日本の堺市、宝塚市、茨城県などの地方議会で、議員との面談や証言集会を展開した。今後も、日本の国会を動かすために、日本の市民らと連帯して地方議会のキャンペーンを積極的に展開する計画だ。
…例によって、日本の報道機関による情報はネットで確認できないが
(首都圏版の赤旗が報じているという話は見かけた)、韓国ではニューシーズソースの報道が5つほど、ネット上で確認できる。
そして、
議員提出議案(議案番号9)として2008年第2回定例会で6月25日に可決された、
清瀬市議会の意見書がこちら「従軍慰安婦」問題について政府の誠実な対応を求める意見書
昨年7月以来、現在までの間に、アメリカ、オランダ、カナダ、EU、フィリピンなどの議会において「従軍慰安婦」問題につき日本政府の公式の承認と謝罪、賠償、歴史教育などを求める決議が採択されました。
さらに今年5月の国連人権理事会で、フランス、オランダ、韓国、北朝鮮などの諸国が従軍慰安婦問題で日本政府の前向きな対応をとるように求めました。
しかし、日本政府はいまだに「従軍慰安婦」問題の真相を究明する誠意を欠き、被害にあった女性たちに対し公式の謝罪もせず、充分な賠償も全く棚上げにしたまま、教科書からその記述を消し去り、責任ある対応をしていません。その恥ずべき態度には国内外でひろく批判の声があがっています。
政府においては、平成5年の河野洋平官房長官の談話などと矛盾しないように、さらに「従軍慰安婦」問題の真相究明を行い、謝罪し、賠償責任を果たし、学校で教えることで、各国の被害者の尊厳回復に努め、誠実な対応をされることを強く求めるものです。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出します。
平成20年6月25日
清瀬市議会
The Korean Council Newsによると、22人の議員中、自民党議員である8人が全員反対票を投じたものの、共産党の5人、公明党の4人、風の4人、自由民権の1人の14人が賛成して採択されたという。
岩波訴訟の控訴審が25日午後に大阪高裁で始まるそうだ。
沖縄タイムス2008年6月25日(水) 夕刊 5面、 『
史実確定へ全国で動き/「集団自決」控訴審開始』によると、
(略)
県内外の歴史研究者や被告支援者たちは「高裁で真実を決定づけてほしい」と期待を込めた。
(略)
沖縄戦研究で知られる琉球大学の高嶋伸欣名誉教授は「裁判官がまっとうなら、結論はひっくり返りようがない。むしろ高裁が司法の独立を守れるかがポイントであり、法廷審議をチェックしていきたい」という。
一方で、「原告らが裁判を続けるおかげで、この問題への全国的な関心を維持できる。沖縄の人たちはそのぐらいのたくましさで見守ってもいい」とも語った。
(以上、および以降、強調等は引用者による)…ということなので、関心をもってますよーと示すためにエントリを上げた次第。
ちなみに、2008年6月15日付琉球新報の 『
牛島司令官、千早隊に「遊撃戦」命令 米国で「訓令」発見』によると、
旧日本軍の沖縄守備隊第32軍の牛島満司令官が、沖縄戦終結直前、鉄血勤皇隊の情報宣伝隊(千早隊)の隊長に、組織的戦闘終了後も奇襲などをする「遊撃戦」により戦闘を続けるよう命令する「訓令」の文書がこのほど、米国国立公文書館で見つかった。(略)大田平和総合研究所主宰の大田昌秀氏が発見した。当時、千早隊隊長が隊員に対し同様の命令をしており、大田氏は「現場の隊長の一存で命令が出たのではなく、軍隊の縦の関係の中で命令が出たことを示す貴重な資料」と話している。(後略)
とのこと。一審時点にはなかった資料まで出てきたようだ。
こちらもついでに。
沖縄タイムス2008年6月11日(水) 夕刊 5面 、の 『
警官が偵察活動従事/沖縄戦下の本島北部』によると、
沖縄戦で日本軍がゲリラ戦を展開した本島北部で、軍に協力した警察官たちの行動を記した日誌の英訳資料を、関東学院大学の林博史教授が米国立公文書館で見つけた。警察官が偵察活動や米軍への破壊活動に従事したほか、住民への宣伝活動を行ったことも記されており、警察官が軍と住民の間を行き来して秘密戦を支えていた構図が浮かび上がった。
(略)
林教授は「現場の警察官たちは要綱を忠実に実行し、軍の手が回らない部分を埋め合わせていたことがうかがえる。秘密戦の一端を具体的に記録した貴重な資料であると同時に、根こそぎ動員で秘密戦を継続しようとした日本軍の実態をよく表している」と話している。
そう、大きな物語の共有によって、「根こそぎ動員」の意識を当時の国民全てに徹底していた時代だったはずだ。その時代に生きていた人達は、まだたくさんいるはずなのにどうして忘れられるんだろう?
…で、岩波訴訟係争中を理由の一つにしていた教科書検定は、どーなったんでしょーか???
(知ってるけどね)
(最終追記08/06/12 20:00、法律案要綱を追記したのに伴って6/11付を6/12付に変更) とりあえず、メモ。
2008年6月11日(水)「しんぶん赤旗」より。
『
日本軍「慰安婦」 補償法案を提出 参院野党・無所属議員』
日本共産党、民主党、社民党と無所属議員は十日、日本軍「慰安婦」への補償を行う「戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案」を参院に提出しました。(略)
日本共産党の紙智子議員が発議者として名前を連ねたほか、日本共産党と社民党の参院議員全員が法案の賛成者となっています。(後略)
参議院議員提出法律案情報はこちらだけど、まだ掲載されていない。
「第169回国会参法一覧」のリスト27番目に、平20.6.10付、提出者「岡崎トミ子議員外11名」として掲載されました。
・民主党のホームページより
『
2008/06/10 参議院へ「戦時性的強制被害者問題解決促進法案」を再提出』
民主党は10日夕、共産党、社民党、無所属議員と共同で「戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案」(戦時性的強制被害者問題解決促進法案)を参議院へ再提出した。
通算8回目となる同法案の提出には、民主党から発議者を代表して岡崎トミ子、千葉景子、神本美恵子各議員が出席、早期成立を求める考えを事務総長に伝えた。
・福島みずほのどきどき日記より
『
慰安婦問題を国の責任で解決するよう求める法案を提出しました』
「戦時性的強制被害者問題解決促進法案」を参議院に野党共同で提出しました。
7回目の提出になります。
…福島さん、8回目の提出のまちがいじゃないですか?
以下、『
戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案要綱』(リンク先はpdf)
第一 目的
この法律は、今次の大戦及びそれに至る一連の事変等に係る時期において、旧陸海軍の関与の下に、女性に対して組織的かつ継続的な性的な行為の強制が行われ、これによりそれらの女性の尊厳と名誉が著しく害された事実を踏まえ、そのような事実について謝罪の意を表し及びそれらの女性の名誉等の回復に資するための措置を我が国の責任において講ずることが緊要な課題となっていることにかんがみ、これに対処するために必要な基本的事項を定めることにより、戦時性的強制被害者に係る問題の解決の促進を図り、もって関係諸国民と我が国民との信頼関係の醸成及び我が国の国際社会における名誉ある地位の保持に資することを目的とすること。
(第一条関係)
第二 定義
一 この法律において「戦時における性的強制」とは、今次の大戦及びそれに至る一連の事変等に係る時期において、旧陸海軍の直接又は間接の関与の下に、その意に反して集められた女性に対して行われた組織的かつ継続的な性的な行為の強制をいうこと。
二 この法律において「戦時性的強制被害者」とは、戦時における性的強制により被害を受けた女性であって、旧戸籍法(大正三年法律第二十六号)の規定による本籍を有していた者以外の者であったものをいうこと。
(第二条関係)
第三 名誉回復等のための措置
一 政府は、できるだけ速やかに、かつ、確実に、戦時における性的強制により戦時性的強制被害者の尊厳と名誉が害された事実について謝罪の意を表し及びその名誉等の回復に資するために必要な措置を講ずるものとすること。
二 一の措置には、戦時性的強制被害者に対する金銭の支給を含むものとすること。
(第三条関係)
第四 基本方針
一 政府は、戦時性的強制被害者に係る問題の解決の促進を図るための施策に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならないこと。
二 基本方針は、次に掲げる事項について定めるものとすること。
1 第三の措置の内容及びその実施の方法等に関する事項
2 第三の措置を講ずるに当たって必要となる関係国の政府等との協議等に関する事項
3 いまだ判明していない戦時における性的強制及びそれによる被害の実態の調査に関する事項
4 1から3までに掲げるもののほか、戦時性的強制被害者に係る問題の解決の促進に関し必要な事項
三 政府は、基本方針を定め、又は変更したときは、これを国会に報告するとともに、公表しなければならないこと。
(第四条関係)
第五 関係国の政府等との関係に関する配慮
政府は、第三の措置を講ずるに当たっては、我が国が締結した条約その他の国際約束との関係に留意しつつ、関係国の政府等と協議等を行い、その理解と協力の下に、これを行うよう特に配慮するものとすること。
(第五条関係)
第六 戦時性的強制被害者の人権等への配慮
一 政府は、第三の措置を実施するに当たっては、戦時性的強制被害者の意向に留意するとともに、その人権に十分に配慮しなければならないこと。
二 政府は、第四の二3の調査を実施するに当たっては、戦時性的強制被害者その他関係人の名誉を害しないよう配慮しなければならないこと。
(第六条関係)
第七 国民の理解
政府は、第三の措置を講ずるに当たっては、国民の理解を得るよう努めるものとすること。
(第七条関係)
第八 財政上の措置等
政府は、戦時性的強制被害者に係る問題の解決の促進を図るため必要な財政上又は法制上の措置その他の措置を講ずるものとすること。
(第八条関係)
第九 国会に対する報告等
政府は、毎年、国会に、戦時性的強制被害者に係る問題の解決の促進に関して講じた施策及び第四の二 3の調査により判明した事実について報告するとともに、その概要を公表しなければならないこと。
(第九条関係)
第十 戦時性的強制被害者問題解決促進会議
一 内閣府に、戦時性的強制被害者問題解決促進会議(以下「会議」という。)を置くこと。
二 会議は、次に掲げる事務をつかさどること。
1 基本方針の案を作成すること。
2 戦時性的強制被害者に係る問題の解決の促進を図るための施策について必要な関係行政機関相互の調整をすること。
3 第四の二3の調査を推進すること。
4 1から3までに掲げるもののほか、戦時性的強制被害者に係る問題の解決の促進に関する重要事項について審議し、及びそれに関する施策の実施を推進すること。
三 会議は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長及び関係地方公共団体の長に対して、資料の提出、説明その他の必要な協力を求めることができるほか、特に必要があると認めるときは、それらの者以外の者に対しても、必要な協力を依頼することができること。
四 会議は、会長及び委員をもって組織すること。
五 会長は、内閣総理大臣をもって充て、委員は、内閣官房長官、関係行政機関の長及び内閣府設置法第九条第一項に規定する特命担当大臣のうちから内閣総理大臣が任命すること。
六 会議に、二3の事務を行わせるため、調査推進委員会を置くこととし、調査推進委員会は、学識経験のある者及び関係行政機関の職員のうちから内閣総理大臣が任命する委員をもって組織すること。
七 調査推進委員会は、定期的に、又は必要に応じて、第四の二3の調査の状況及びその結果を取りまとめ、これを会長に報告するものとすること。
(第十条から第十三条まで関係)
第十一 施行期日等
一 この法律は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行すること。
二 この法律は、一の政令で定める日から起算して十年を経過した日にその効力を失うこと。
三 その他所要の規定を整備すること。
(附則関係)
そして、『
戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案』(リンク先はpdf)の本文は、、、縦書きだったので、とりあえずはリンクのみ。
…第二の二は、やはり入れますか。。。
当ブログの先行エントリ:2006年3月29日、第164回国会に提出された7回目の分。
2007/05/03付『
メモ「戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案」 』
おそらくは、今回提出のものと文章は同じ。
背景を整理
(@19:30 毎日新聞2008年6月10日東京夕刊『NHK特番問題:慰安婦番組訴訟「報道は不公平」 放送と人権委、「倫理違反」決定』を参照してさらに整理)。
1,「日本軍慰安婦」についてのNHK番組「戦争をどう裁くか―問われる戦時性暴力」(01年放送)について、取材協力した市民団体「『戦争と女性への暴力』日本ネットワーク」(
VAWW-NETジャパン)が「政治的圧力によって事前説明と異なる内容が放送された」などとして、NHKと制作会社2社に賠償を求め提訴。
2,東京高裁は、NHK幹部が放送前に安倍晋三前首相(当時は官房副長官)らに会って相手の発言意図をそんたくし「改編した」と認定し、NHKなど3者に200万円の支払いを命じた。政治家による直接的圧力は認めなかったが、
VAWW-NETジャパン側が部分的に勝訴。
3,ところが、その高裁判決当夜のNHK「ニュースウオッチ9」は、「不当な判決」などとするNHKの言い分と安倍氏の談話を交えて報道し、政治家が介入したとは認められなかったと報道。
「政治家の介入が認定された判決」などとするバウネットのコメントには触れなかった。
4,
VAWW-NETジャパンが、NHKは「報道機関としての地位と当事者の立場を混同した」として、「放送と人権等権利に関する委員会」(BRC)に苦情を申し立てていた。
とのこと。
そして、そのBRCが、本日見解を出した模様。
FNNニュース 2008/06/10 13:10付、
『
BRC、NHK番組改変訴訟の東京高裁判決時のNHK報道に「放送倫理違反あった」と決定』から一部引用。
BRCは10日の決定で、東京高裁の判決内容を伝えたNHKの報道番組について、(略)「裁判で対立する相手方である申立人らの意見に一切触れることなく、自らの解釈だけを伝え、さらに介入が疑われた2人の政治家のコメントだけを放送したことは、公平・公正さを欠く」と認め、「放送倫理違反があった」との見解を示した。
中国新聞 '08/6/10付の、
『
NHKに放送倫理違反 「公正欠く」とBRC見解』からも一部引用、
見解は二〇〇七年一月の「ニュースウオッチ9」について「裁判で対立している相手方の意見に一切触れず、自らの解釈だけを伝え、さらに(番組改編への)介入が疑われた二人の政治家のコメントだけを放送した」と指摘。公平の原則を定めた放送法などに反し、当事者に「著しい不利益を与えた」と判断した。
ただし、
訴訟の原告で、BRCに苦情を申し立てた非政府組織(NGO)「『戦争と女性への暴力』日本ネットワーク」は報道内容に誤りがあると主張していたが、BRCは「判決の解釈の問題で誤りとは断定できない」として、訂正放送や謝罪は求めなかった。
とのこと。
共同通信 2008/06/10 13:09 の、
『
NHK報道に放送倫理違反 謝罪放送は求めず』での報道も、内容はほぼ同じ。
後から見つけた時事、日経も、内容に目新しい部分無し、と。
…なお、『十二日に最高裁で上告審判決が言い渡される』らしいので、また気をつけておかなくては。
2008年5月23日発売の、とある新刊情報をキャッチ(笑)。
稲田朋美氏、八木秀次氏、渡部昇一氏らの共著によると目にしただけで、口元がほころぶ人や下目使いになってしまう人が、当ブログのお客様には多かろうと思いつつ、、、普通の新刊だったら私がブログエントリに書きたくなる訳がないってことでしてw
書籍のタイトルは『日本を弑する人々』
出版社の紹介ページにあった「内容」は
「グローバリズムが日本を救う」「ご負担軽減のために宮中祭祀の廃止を」「勝者が書いた歴史を受け入れよ」……本当にそれでいいのか?
同じところにあった「解説」では、
「戦後レジームからの脱却」を掲げ、保守層ならびに多くの日本国民の期待を担って登場した安倍内閣は、教育基本法の改正や教育三法の成立、防衛庁の省昇格、憲法改正の国民投票法の制定など、政策では歴代内閣と比べてもはるかに大きな功績を残した。では、なぜその政権が昨年7月の参院選挙で歴史的大敗を喫したのか。また、そうした「保守退潮」の機をうかがっていたかのように台頭しつつある勢力の「狙い」とは何か。
…えー? そんなに危惧してらっしゃる程、「保守体調」、、、おっと変換ミス「保守退潮」じゃないのでは?と思いますけどねぇ。
「グローバル資本主義、構造改革が日本を救う」「慰安婦非難決議に対する日本の弁明は無用」「差別に泣いている人たちのために人権擁護法を」「皇室のご負担軽減のために宮中祭祀の簡素化・廃止を」「映画『靖国』の上映中止事件は、表現の自由に対する制限だ」……彼らの言説を信じていいのか?
確かに、鵜呑みに信じていいとは思いませんが、だからといって、この本の著者氏らの主張を信じるかどうかは別問題でして。
われらが祖国「日本」を殺し、息の根を止めようと狙う内外の確信犯、無自覚にも“善意”で日本を弑する結果を招こうとする人々を名指しで糺す。
はぁ。
で、その名指しされた人は誰?と思うと。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 通巻第2207号 (6月1日発行)によると
(我ながら愛読しているなぁ)、岡崎久彦氏、岡本行夫氏、加藤紘一氏、栗山前駐米大使、村田晃司氏、野田聖子氏といった面々らしい。よく知らない人もいるが、加藤紘一氏は入るだろうな(河野洋平氏は入らないのだろうか?)と思いつつ、岡崎久彦氏が俎上に上っているのが大変意外である。
ちなみに、ご購入希望の方のために、ちゃんとamazonにリンクを貼っておこう(上記の出版社の紹介ページからも購入可能)。
『日本を弑する人々』を購入希望の方はこちらから。
何故、リンク先がそこ?というのは、まぁ、気にせずに(笑)。
でも、念のため、amazonの商品画面もスクリーンショットでご紹介。

…2008年5月23日発売の本が、6月1日時点で売りに出されている。。。
気の早い人がいるのだと、一旦買った本はしつこくもっている私は思うのだった。
ま、それやこれやの内容とかはともかく、私がこの本で一番感心した点は、そのタイトルだったりする。
『日本を弑する人々』
弑する?
「弑逆」の弑だ。ただ単に「日本を殺す人々」ではない。主君等を殺害する場合だろう。
念のため、辞書も引いておく。
大辞林によると「目上の者を殺す。主君・父などを殺す」。他の辞書でも、一般的な慣用例でもそう違わないはずだ。
…ネットのごく限定した片隅で流行した言い回し「日本に住まわせてもらっている」と、この名文句を発言した大変に腰の低いネットワーカーを思い出してしまうのは私だけではないだろう。
「挺身隊対策協」の略称で知られる韓国の団体は、「慰安婦」被害者の方たちの支援団体として、すっかり目に馴染んでいる。しかし、「挺身隊」とよばれた組織は、本来は「慰安婦」としての労働を強いたものではない、という話は一応、知識としては知っていた。
そして、その、挺身隊に関する報道を見つけたのだが…。
KNB WEB 2008 年 05 月 28 日 16:31 付、
『
第2次不二越訴訟控訴審口頭弁論 』
および、
毎日新聞 2008年5月29日 地方版、
『
勤労挺身隊訴訟:控訴審第1回口頭弁論 原告の羅さんが訴え−−高裁金沢支部 /富山 』(魚拓無し)の報道より。
太平洋戦争中に苛酷な労働を強いられたとして、韓国人女性や遺族ら23人が、当時軍需工場だった機械メーカー「不二越」(本社・富山市)と国に、損害賠償と謝罪を求めた「第2次不二越訴訟」の控訴審第1回口頭弁論が28日、名古屋高裁金沢支部で開かれたとのこと。
今回が第2審であり、第1審は去年九月の富山地裁にて、被害事実は認められながらも、例によって65年締結の日韓請求権協定に基づき「個人の請求は認められない」として、原告の訴えは退けられていたそうである。以下、今回の第2審に関する報道をKNB WEBから引用すると、
(略)
28日の控訴審の第1回口頭弁論では、韓国から来日した原告の羅贊徳(な・ちゃんどく)さん(79)が出廷し、「女子挺身隊として連行され不二越では言葉に尽くせない苦労をしたが、韓国では挺身隊が従軍慰安婦と混同されているため、帰国してから60年間、その苦労を家族にも言えなかった」などと訴えました。(後略)
そして、毎日新聞から
(略)この日に合わせて来日した原告の羅贊徳(ナチャンドク)さん(79)が「どうか弱者に目を向けて、正義に基づいた判決を」と、絞り出すように訴えた。
原告の平均年齢は78歳。既に3人が亡くなっている。この日、羅さんは証言台の椅子に座ると、虫眼鏡を持ち上げ、準備書面をのぞき込むようにしてゆっくりと読み上げた。戦後ずっと胸の中にしまっていたが、黙っていてはいけないと、提訴に踏み切った経緯を説明した。
1枚の集合写真が掲げられた。入社式で撮影した若い羅さんの姿があった。古里の家族に送ったその写真は右端が切り取られていた。羅さんは「挺身隊と書いた旗が写っていました。両親が驚くと思い、私が切り取りました」。そうつぶやいた。
他の原告の仲間たちについても「夫や子に、慰安婦だったと誤解されて崩壊した家庭もある」と証言した。(後略)
この裁判は第二次訴訟であり、これに先立つ第一次訴訟では、平成12年に最高裁判所で不二越側が韓国人女性7人に対し3千数百万円の解決金を支払うことで和解が成立しているという。第二回口頭弁論は9月8日に開かれる予定だそうだ。
追加情報を探していると、こんな魚拓が残っていた。
毎日新聞 2007年9月4日、
『
勤労挺身隊訴訟:「第2次不二越訴訟」判決控え、上野千鶴子さんが富山で講演 /富山』
(略)
戦後生まれの国民が増え、「生まれていない時の責任を取る必要はない」との声があることについて、上野教授は、ドイツのナチ政権とは違い、日本の政権には戦前からの連続性があり、戦時中の負の歴史を背負う義務があると主張した。
慰安婦被害者が半世紀も沈黙せざるを得なかった理由について、「汚された人」と見る風潮が貞操観念の強い韓国内でも強く、身内から「家族の恥を外にさらすな」という風潮が強かったことなどを挙げた。そして挺身隊員が従軍慰安婦と混同されたため、提訴が遅れたと説明。提訴に踏み切った勇気に触発され、支援していることなどを話した。
さらに95年に設立された「アジア女性基金」が中途半端な形で今年解散してしまったこと、在日コリアンへの就職差別が現在も続き、選挙権もないことなど、今も残る人権問題について触れた。
主催した人権問題を考える市民グループ「クローバーの会」では、判決を前に「苦労して帰り着いた故郷でも“日本協力者”として冷遇された人たちの立場を理解し、人道的な見地から自発的に被害者を救済してほしい」と訴えている。
一審判決はカナロコ2007/9/19より、
『
強制労働認定、請求は棄却 不二越2次訴訟で富山地裁』
(略)富山地裁は19日、原告の請求を棄却した。強制連行と強制労働の事実は認めた。佐藤真弘裁判長は判決理由で「挺身隊への勧誘は虚偽や脅迫によるもので、不二越での労働は賃金が支払われず、外出が制限されていた」などと述べた。
一方で、サンフランシスコ平和条約と1965年の日韓請求権協定により「韓国とその国民は日本に対し、請求権を主張できないとされたのは明らかだ」と指摘。被告側は、請求に応じる法的義務はないと判断した。
(略)
判決によると、李さんらは12−19歳だった1944年5月から翌年3月にかけて「上級学校に通える」などとうその説明を受け、朝鮮半島から日本へ渡航。
そして、このサイトを見つけて読み、どう表現していいやら言葉が詰まった。
『
関釜裁判ニュース第46号 女子勤労挺身隊訴訟の経過と現状』から一部
(強調は引用者による);
「挺身隊」被害者の名乗り出を促した時に、「慰安婦」被害者と勤労挺身隊被害者がともに名乗り出たことにこの問題の深刻さがありました。呼びかけた支援者たちは勤労挺身隊被害を想定しておらず、「挺身隊」=「慰安婦」の認識のもとに呼びかけたのです。その韓国社会での認識の混乱が勤労挺身隊被害者を長く苦しめ、沈黙させ、韓国社会に被害事実を知らせることができませんでした。名乗り出てからも日本軍「慰安婦」被害者の名乗り出の衝撃性のなかで、韓国のマスコミはあえて勤労挺身隊被害を無視し、多くの勤労挺身隊被害者は二次被害を恐れ再びの沈黙を余儀なくされました。
…「日本軍慰安婦」被害の悲惨さについては、これまで、できる限り知るように努めてきたつもりだ。だが、こちらはこちらで、もうなんと表現していいやら途方に暮れるしかない。いい加減、未清算の戦争責任を目にして暗澹たる思いをしなくてすむようにならないものだろうか。
…でも、「慰安婦」被害に関してさえ、国際社会が要求しているにもかかわらず、公式謝罪等から逃げ回っている政府だもんな。
『
第二次不二越強制連行強制労働訴訟』から「不二越による強制連行・強制労働に対する第2次訴訟を支援する北陸連絡会声明」の一部;
この裁判で原告の求めているものは不二越で働いた自らの賃金と賞与を払って欲しい、不当な差別的労務と厚生管理に対する謝罪と補償をして欲しいという人間として当然の要求であります。
私たちは日本国民一人一人にも、戦後60年近くにわたり、わが国の戦争責任と企業責任を直視せず、被害者の解決のために立ち上がってこなかった共同責任があることを明らかにしていく必要があります。
その他、参考;
・『
関釜裁判ニュース第53号 判決の問題点と今後』
さらに追記で参考;
「
Apes! Not Monkeys! はてな別館」さんの2007-09-20付「
[戦後責任]第二次不二越訴訟」
CHUNICHI Web 2007年9月19日付報道への魚拓リンク有り。
原告支援団体のサイトへのリンクもあるが、現在はこちらのリンクからアドレスが移転しているようだ(誘導有り)。
新アドレスへのリンク;「
第二次不二越強制連行強制労働訴訟」
昨日の夏淑琴さんの名誉棄損裁判の原告勝訴報道をメモ。
2008年5月22日(木)「しんぶん赤旗」、
「
南京大虐殺 生存者が勝訴 二審も名誉棄損認める 侵略美化 教授らに賠償命令 東京高裁」
(強調等は引用者による)(略)
控訴審で東中野教授側は、米国人宣教師が虐殺現場を記録したフィルムは夏さんの事件とは「別件」でねつ造されたものと主張。フィルムの解説文は宣教師の「創作話」で、「八歳の少女」は「空想の産物」なので、実在する夏さんとは別人であり、記述は名誉棄損にあたらないと新たな主張を展開しました。
判決は、一審の口頭弁論などで被告の著者らが解説文の内容や「八歳の少女」の存在を認め、東中野教授もその趣旨の陳述書を作成していたと指摘。被告側の主張は「採用できない」として棄却しました。
引用中断。
…例によって、自爆したって事ですね。
(略)
弁護団は声明で、日本の侵略戦争を美化する勢力を批判。「過去と向き合い、事実をありのままに受け入れることからしか、侵略の歴史への反省はありえないし、真のアジアの平和の構築も実現しない」と同訴訟の意義をのべています。
中国で判決を聞いた原告の夏さんは「今日の勝訴は大変感動した」「私一人だけではなく、南京大虐殺被害者を代表し、事件の事実が認められたことを心からうれしく思う」とコメントを寄せました。
中国の弁護士は「本日の勝訴は歴史の事実を抹殺することはできないことを改めて証明した」とコメントしました。
中国でも多数報道されていました。
その一つ、來源:新華網の2008-05-21 23:40:30付 CRI onlineを自動翻訳で一部を大まかにメモ。
「
夏淑琴反訴日本右翼案二審勝訴」から一部。
新華社電によると、日本の東京高等裁判所は21日昼、南京大虐殺生存者の夏淑琴氏が日本の右翼を訴えていた訴訟の二審判決として、第1審と同様に夏淑琴氏の勝訴とした。報道によると、これは日本の裁判所がまた法の場で南京大虐殺の史実を守る判決を下したことであり、意義が重大である。
80歳の夏淑琴氏は「日本の裁判所はこのように公正な判決を下したことは、30万の犠牲者に対する一種の慰めである。」と語った。
(略)
「このは勝訴は意義が重大だ。中国侵略日本軍の南京大虐殺について、東京高等裁判所が再度判決の方式で南京大虐殺の史実の存在を確認した、いっそう歴史の抹殺は許されないのだ」と、記念館の朱成山館長は語った。
もし東中野修道氏が2週間以内に上訴しない場合、夏淑琴氏による日本右翼の名誉毀損訴訟は終了する。
全球新聞 2008年05月21日 06:50付からもメモ。
「
東京高法維持原判 夏淑琴訴日右翼侵權案二審勝訴」から一部。
今日の判決が出た後、夏淑琴氏の日本弁護団は約1時間の後、結果を南京に知らせた。これは、ここ数日間、四川の大地震災害被災者を案じていた夏淑琴氏の元に届いた。氏は、二審勝訴の知らせに感動しつつ、これは私個人の勝訴であるだけでなく、同様に南京大屠殺で亡くなった三十万の同胞を慰謝することだと述べた。そして同時に、日本弁護団の仕事に感謝の意を表した。
南京大屠殺遇難同胞紀念館の朱成山館長は、二審が一審判決を維持したことは、実際には歴史の事実を守り、公平と正義を守ったことであり、真実の歴史は否定することができないのだと語った。
ところが。
なぜか同じタイミングでこんな話も拾った。
『
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成20年(2008年)5月22日(木曜日)通巻第2196号』の『読者の声1』より、
雑誌『WiLL』で、渡部昇一先生が指摘しているように、石破防衛大臣の歴史認識はまさに自虐史観そのものです。
そこで一昨日(20日)、下記の質問状を石破大臣宛に出しました。
胡錦濤への公開質問状も同封し、これに答えられますか、ということで問いかけてみました。
返答ありやなしや、楽しみではあります。
△
平成20年5月20日
防衛大臣 衆議院議員
石破 茂 先生
既に大臣のところには、<世界新聞報>に掲載された大臣のご発言に対しての抗議・苦情等が多々届いているものと推察いたします。
私もこの記事のことを読みまして、大きなショックを受けた一人です。
いろいろな問題について大変勉強されている大臣のご発言なので、愕然たる思いがいたしました。
いろいろなポイントがありますが、私は今回南京問題に絞って私見を申し上げ、ご質問したいと思います。
是非とも大臣のご見解をお伺いしたいと存じます。
《日本には南京大虐殺を否定する人がいる。30万人も殺されていないという。何人死んだかと大虐殺があったかは別問題だ》
これはよく言われることですが、南京問題につきましてそれなりに研究してきたものからしますと、とんでもない見当違いといわざるを得ません。
南京問題の研究は近年急速に進んでおりまして、もはやそのようなことは到底いえない状況になっております。
先日、胡錦濤主席が来日されましたが、「南京事件の真実を検証する会」(会長:加瀬英明、事務局長:藤岡信勝、小生もメンバーです)では、南京事件に関する5か条の公開質問状を提出しました。
これは昨年温家宝首相に提出した6か条の公開質問状に回答が無かったので、改めて提出したものです。
同封の質問状(実際に出したのは中国語版です)をご覧いただきたいと思いますが、5つのポイントはどれも南京大虐殺が大臣がおっしゃるように実際にあったとしたら、とても考えられないことを指摘しています。
これはいずれも確実な一次資料に基づいていますので、如何に中国共産党が一方的な言い分で言いくるめようとしましても、まず「絶対に」反論できないであろうとわれわれは考えております。
失礼な言い方かもしれませんが、大臣が胡錦濤主席に変わってこれに答えることができますか?
われわれは、これに英文を加えた3カ国語版を用意しまして、5月8日に外国人特派員協会で記者発表しました。
産経新聞にはこのことが報じられましたのでコピーを添付します。(朝日新聞等がこれを報じなかったのは残念です。多分、虐殺論を自論のように主張してきたその論拠が崩れるのを恐れてのことでしょう。)
英文版をEmail で、海外に発信しましたところ、反論をしてきたアメリカの大学教授が何人かいましたが、われわれが、一つ一つポイントに答えられるかと反論すると結局誰も全く答えられませんでした。
ある教授は、Holocaust denier だと非難するので、冗談ではない、ホロコーストを否定しているのは、ポイント一に見るように、毛沢東であり、又ポイント2で見るように国民党(政府)自身であって、われわれはこの事実を指摘しているのだ、というとさすがにそれ以上答えられませんでした。
特に決定的なのは、国民党宣伝部国際宣伝処が外国人記者を招いて漢口で南京戦を挟む約一年間に300回も記者会見をして日本の暴虐を針小棒大に発表しているにもかかわらず、ただの一度も南京で市民虐殺があっただとか、捕虜の不法殺害があっただとか発表していないということです。
中国政府が当時から南京虐殺非難をしていたと誤解する方が多いですが、中国政府は一度も正式に南京虐殺非難をしたことは無かったのです。
ポイント3の南京の人口、そしてポイント4のただの一件も不法殺人が訴えられていないことは、南京市民全員が収容されていた安全区を管理した国際委員会の活動記録である、Documents of the Nanking Safety Zoneにはっきり載っていることです。
コピーが添付してありますので、お分かりかと思いますがこれは1939年に上海のKelly & Walsh 社が、国民政府の国際問題研究所(Council of International Affairs, Chungking=重慶)の監修の元で刊行したものです。
日本の資料ではありません。
こういう状況だったのですから国民党宣伝部が300回も記者会見を開きながら一度も南京虐殺などといわなかったのも当然のことでしょう。
すなわち、南京虐殺などというものはそもそもなかったのです。
南京戦はありました。日本軍も多くの死者を出しましたが、中国軍は途中で最高司令官である唐生智防衛司令官が部下に指示を出すことなく逃亡したこともあって、混乱し壊滅的な打撃を受けたというのが実際に起こったことです。
戦死者は大量に出ましたが、これは戦闘による死者であり、当然のことながらこれを虐殺などと非常識なことを言うものは蒋介石政府を含めて、誰も「当時」いなかったのです。
大臣に是非お願いします。
もしこの公開質問状と私の説明に疑問な点がございましたら、それをご指摘ください。どんなご疑問にもお答えするつもりでおります。
これは日本国家の名誉にかかわり、また外交そして国防上もきわめて重要な問題ですので、私的な問題ではないと考えます。
日本国家の重職を担われております大臣のご見解を是非ともお伺いいたしたく、お願い申し上げます。ご返答を鶴首いたしております。
敬具
「南京事件の真実を検証する会」監事
「史実を世界に発信する会」事務局長
茂木 弘道 拝
情報を見つけたのは今日だが、お手紙発送は判決前であったらしい。
…多分、お返事が来ることはないだろう。
関連で見つけた情報;『クライン孝子の日記』で『
2008/05/19 (月) 渡部昇一氏「石破防相の国賊行為を叱る」』
参考を追加;
コメント欄で
poppo-xさんに教えていただいた、bluefox014さんによる『茂木弘道氏(自由主義史観研究会/南京事件研究会メンバー)の言説』のメモと分析;
・
(メモ1)茂木氏の言説にチェックを入れる ・
(分析)茂木氏の言説の短絡性・
(メモ2)茂木氏、2つもデマ連発・
(メモ3)茂木氏が無視した(知らなかった?)日高信六郎参事官の証言・
(メモ4)茂木氏が無視した(知らなかった?)稲葉師団長・牛島旅団長の発言・
(メモ5)茂木氏が無視した(知らなかった?)第十六師団兵士・外賀関次氏の日記・
(分析)茂木氏の2月2日〜4日言説とその問題点・1・
(分析)茂木氏の2月2日〜4日言説とその問題点・2・
(分析)茂木氏の2月2日〜4日言説とその問題点・3
国連人権理事会の普遍的定期検査における実務グループ会議第二次セッションが、日本、韓国を含む16ヶ国の人権状況を審査している日程は、たしか5月5日ー16日の間。そろそろ何か話が出てくるかと探していると、韓国語報道が一つあったので、とりあえずお持ち帰りして自動翻訳なんちゃって大まか訳で保存。
ブレイクニュース 2008/05/13 10:33付より、
「
유엔 인권이사회 위안부 해결 보고서 채택 예정 (国連人権理事会「慰安婦」解決報告書採択予定)」、サブタイトルで「프랑스, 네덜란드 등 일본정부 향해 권고와 질의 (フランス、オランダなどが日本政府に向かって勧告と質問)」
以下、私が初見と思った情報に下線有り。
国連人権理事会の国家別人権状況の定期検査(Universal Periodic Review, UPR)における実務グループ第二セッションで9日、日本に対する定期検査が行われ、韓国政府のみならず、フランス、オランダ、北朝鮮が日本政府に向かって日本軍「慰安婦」問題解決を要求した。また、フィリピンや中国なども、人身売買と歴史問題に対して言及した。
今回の会議で「慰安婦」問題に対して公式意見を初めて表明したフランスは、「慰安婦」問題が第二次世界大戦中に発生した強制売春であり、恒久的な解決策を模索することを勧告した。
オランダも、国連人権条約機構など、国際社会の関連勧告を守るために日本政府がどんな措置を取ってきたかを質問した。
北朝鮮は「慰安婦」問題はもちろん、過去に日本政府が被害をもたらした国家らに対して具体的な措置を取ることを強力に促し、韓国もやはり「慰安婦」問題に対する国連女性差別撤廃委員会 (CEDAW) と国連拷問禁止委員会 (CAT) そして特別報告官の勧告を、誠実に履行することをより強力に要求した。
国連人権理事会実務グループは、現地時間で14日午後5時30分に日本軍「慰安婦」問題解決を求める各国の要求が入れられた報告書を採択する予定だ。
この実務グループ報告書は、各国の追加的な答弁と論評を受けた上で、来月2日から13日まで開かれる全体会議で議論された後に最終報告として採択される。日本はこの席で、提起された人権問題に対して、自発的な公約 (Voluntary commitments and pledges) を提示することができる。
韓国挺身隊問題対策協議会は『日本軍「慰安婦」問題に対する国連人権理事会の勧告と決議および履行要求は、日本政府の態度変化のための重要な契機になる』と見ている。
そして、最近イ・ミョンバク大統領とクォン・チョルヒョン駐日大使が「日本に謝罪要求をしない」という発言で、国民と被害者らを憤激させている韓国政府が、これからこの問題の解決のためにいかなる後続措置を取るのかも注目される。
…採択予定は現地時間の14日17時30分って、いつごろでしょう(^^;
報道は明日以降でしょうねぇ。日本で詳細に報道されるかどうかは知りませんが。
…ということで、
Stiffmuscleさん、
おこじょさん、
うにさん、
kmiuraさん、
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