7月18日に沖縄県議会が、沖縄県知事や、内閣総理大臣・外務大臣・防衛大臣・沖縄及び北方対策担当大臣や、駐日米国大使・在日米軍司令官・在日米軍沖縄地域調整官・在沖米国総領事あてに野党の賛成多数で可決した、アメリカ軍基地辺野古移設反対の決議・意見書の、本文部分は以下の通りだった。
2008年6月6日(金)「しんぶん赤旗」
『
沖縄新基地計画で欠陥アセス ジュゴン通り道にカメラ 進路を妨害 防衛省が設置』によると、
(略)
「この説明図を見てください」。アメリカでのジュゴン訴訟原告の一人で建築家の真喜志好一さんが手にする一冊の裁判資料。ジュゴンの生存が危険にさらされるとして新基地建設の違法性を立証する訴訟で、米国防総省が証拠資料として提出した文書です。
説明図は、防衛庁(当時)が米側に提出した英文資料。辺野古崎周辺で実施している新基地建設にかかわる「事前調査」のイメージ図。同図によるとジュゴンの生態を記録するビデオカメラを、ジュゴンの負担にならないように通り道の側面に設置することになっています。
真喜志さんはジュゴン訴訟の支援グループが撮影した水中写真を示して、こう告発します。「事実はジュゴンの通り道の真ん中、まるでジュゴンを迎え撃つ銃口のように設置された」
鳴き声を記録するパッシブソナーも、ジュゴンが泳いでくる道をふさぐように設置されているといいます。
環境アセスメント法には「事前調査」という手続きはありません。二〇一四年完成という米政府との合意に間に合わせるために、防衛省が考え出した違法行為です。
影響予測調査の方法書をめぐっても環境保護団体などが「これでは事業内容が不明、影響の予測・評価の方法もあいまいだ」と反論。米連邦裁判所のジュゴンへの悪影響を回避する情報開示を求める勝訴判決などで追いつめられながらも、防衛省は「欠陥アセス方法書」(大西さん)で強行する構えで、仲井真県政も容認姿勢です。(後略)
当ブログにおける、関連した先行エントリ;
2007/09/21付『
米軍基地よりジュゴンが好き 』
さて、一方。
以前、沖縄戦の集団強制死に関する教科書記述問題や、それに抗議する沖縄県民大会の報道について、全国紙と地方紙の取り扱いの違いに愕然とした記憶が明確であったので、今回もチェックしてみた。
以下は、2008年7月21日10時時点の、
普天間移設反対決議関連のニュース検索結果24件のうち、17日以降のを、タイトルと報道機関名と日付のみピックアップしたもの。
『普天間移設 県会「反対」決議は重い』信濃毎日新聞 - 2008年7月19日
『在日米軍再編:普天間移設 沖縄県議会、反対を決議 野党の賛成多数で可決』毎日新聞 - 2008年7月18日
『普天間移設の政府案反対を決議 野党多数の沖縄県議会』中国新聞 - 2008年7月18日
『米軍普天間基地の辺野古移設反対を決議 沖縄県議会』朝日新聞 - 2008年7月18日
『普天間移設、沖縄県議会が反対決議』MSN産経ニュース - 2008年7月18日
『普天間移設反対を決議=野党の賛成多数−沖縄県議会』時事通信 - 2008年7月18日
『政府案反対を決議 与野党逆転の沖縄県議会』47NEWS - 2008年7月18日
『結党10年の民主:政権への展望/4 対等な日米同盟』毎日新聞 - 2008年7月17日
『普天間飛行場の移設反対の座り込みを続ける住民らと意見交換する県議会の野党議員ら=20日、名護市辺野古』琉球新報 - 18分前
『県議会 新基地建設反対を可決』琉球新報 - 2008年7月18日
『V字案 初の「ノー」/傍聴席総立ち 大歓声』沖縄タイムス - 2008年7月18日
『県議会 辺野古移設反対を決議』沖縄タイムス - 2008年7月18日
『米軍新基地に反対』しんぶん赤旗 - 2008年7月18日
『新基地反対を決議 県議会最終本会議』琉球新報 - 2008年7月18日
『辺野古移設反対を提案/県議会本会議』沖縄タイムス - 2008年7月17日
『新基地反対決議可決へ きょう県議会最終本会議』琉球新報 - 2008年7月17日
『新基地反対400人唱和』しんぶん赤旗 - 2008年7月17日
『辺野古移設反対可決へ/きょう県議会最終本会議』沖縄タイムス - 2008年7月17日
…某1社が報じていない。。。
そこで、その、某1社のWEBサイトで、関連キーワードを入れて検索してみた。
もちろん、その1社とは、読売。
…もしかしたら、よほど違った単語を使った報道をしている等の理由で、検索してもひっかかってこないのかもしれない。
だが、こんな報道は引っかかる。
2008年7月19日 読売新聞『
普天間移設 作業チーム設置合意・・・政府と沖縄県側』
2008年7月19日 読売新聞『
普天間移設問題、政府と沖縄県が作業チーム設置で合意』
読売の本サイトは魚拓取得がブロックされているので、Yahooニュース経由で「7月18日22時2分配信 読売新聞」の『
普天間移設問題、政府と沖縄県が作業チーム設置で合意』で保存。
内容は、
(強調は引用者による) 米海兵隊普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題を検討する政府、沖縄県、関係4市町村による普天間移設協議会の第8回会合が18日、首相官邸で開かれ、代替施設の建設計画と環境影響評価(環境アセスメント)に関し、政府と沖縄県の実務者が協議する作業チームを設置することで合意した。(略)普天間飛行場の危険性除去策を協議する作業チーム設置でも合意した。
代替施設に関する作業チームは、沖縄側が政府の移設案修正に向けた協議の場を設置するよう要請していたことを踏まえ、政府側が提案した。(後略)
略した部分を魚拓でご確認いただければ解るとおり、普天間基地の辺野古移設反対決議については、一切触れられていない。なお、読売本サイトの同様のタイトルをもつ記事には、以下の一節が続く。
町村官房長官は18日の協議会で、「位置の移動などを含め、意見が提起された場合は地元の意向を念頭に置き、誠実に対応する」と改めて修正の可能性に言及した。しかし、高村外相、石破防衛相は「合理的な理由なくして変更は困難だ」とそれぞれ指摘するなど、政府内でも修正に否定的な声が根強い。
仲井真弘多・沖縄県知事は協議会後の記者会見で、「(沖合移動の協議は)作業チームでは無理かもしれない」と述べた。
いずれにしても、沖縄県民の声であるはずの、基地移設反対県議会決議や意見書の話は全然出てこない。読売報道だと、政府と「沖縄県側」が合意して協力し合って作業を進めているらしい。
MSN産経ですら、2008年7月18日の『
普天間移設、沖縄県議会が反対決議』で
沖縄県議会は18日、米軍普天間飛行場(同県宜野湾(ぎのわん)市)をキャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市)に移設する政府案に反対する決議を野党の賛成多数で採択した。(中略)決議は移設について「基地の過重な負担と固定化につながる」と指摘し、「建設を早急に断念するよう強く要請する」と政府に移設断念を迫った。決議に法的拘束力はないものの、知事不信任案提出の口実に利用された場合、県政運営が混乱する事態が想定される。
一方、政府は18日、首相官邸で沖縄県などと普天間飛行場移設に関する協議会を開き、(1)移設先の環境影響評価(アセスメント)を含む代替施設建設計画(2)移設完了までの普天間飛行場の危険性除去策−に関する作業チームを立ち上げることで合意した。
と、併せて報道しているのに。
読売新聞って、報道機関以外の何かだと認識を改めた方がいいのだろうか。。。
ただし、一応、これも言及しておくと。
2008年7月9日付の読売新聞オンライン
「九州発」の『
沖縄県議会の野党6会派、普天間基地の移設反対決議へ』では、決議についての報道は出ている。
…でも、可決の報道が見当たらない。。。