あまりといえばあまりの発言に唖然として、まずは報道として出るなり、別情報源で同様の話がないかとネットを探していると、
この日、3月14日には、石原都知事は蓮舫大臣との面談の後に、都知事選出馬を回避した松沢前神奈川県知事の会見に現れた。そして、
唖然の上書き。
あたふたしている私に、SIVAさんが「かなり正確な書き起こし」として教えてくれたのが、こちらのtweetだった。 …減税ありがたいに決まってるじゃないか。増税してオリンピックの誘致でもしたいのか? 我欲まみれなのは誰だ?
それより前時点らしいが、こんな発言もしていたという。
「
被災者には耳障りかも知れないが、と言葉を添えている。正確に聞き取って、正確に報道して欲しい」
さすがにこの発言は大手マスコミに報道された。
発言の中で石原知事は「アメリカのアイデンティティーは自由。フランスは自由と博愛と平等。日本はそんなものはない。我欲だよ。物欲、金銭欲」と指摘した上で、「我欲に縛られて政治もポピュリズムでやっている。それを(津波で)一気に押し流す必要がある。積年たまった日本人の心のあかを」と話した。一方で「被災者の方々はかわいそうですよ」とも述べた。
たくさんの人が津波に押し流されて亡くなっている事実を背景に語っていい言葉ではない。
石原氏は「天罰」発言の前段として「去年一番ショックだったのは、おじいさんが30年前に死んだのを隠して年金詐取する、こんな国民は世界中に日本人しかいない。日本人のアイデンティティーは我欲になっちゃった」と述べていた。また「残念ながら無能な内閣ができるとこういうことが起きる。(95年の阪神大震災の際の)村山内閣もそうだった」とも語った。
(略)
「天罰」発言について石原氏は、14日夕に都庁で行った記者会見で「『被災された方には非常に耳障りな言葉に聞こえるかも』と(前置きで)言ったんじゃないですか」などと釈明したが、実際には発言していない。
発言の真意については「日本に対する天罰ですよ。これをどう受け止めるかという受け止め方の問題なんですよ。大きな反省の一つのよすがになるんじゃないですか」と持論を展開。「それをしなかったら犠牲者たちは浮かばれないと思いますよ」と述べ、撤回しない考えを示した。
(略)
同日、この後に開いた都庁の記者会見で「天罰」の意味について「日本に対する天罰だ」と釈明。「大きな反省の一つのよすがになるんじゃないか。それしなかったら犠牲者たちは浮かばれない」と話した。天罰について発言した際、「『被災された人は非常に耳障りな言葉に聞こえるかもしれないが』と言葉を添えた」としたが、実際には話していなかった。
「被災された人は非常に耳障りな言葉に聞こえるかもしれないが」と言葉を添えたところで、なんらの酌量の余地もない暴言である。が、そもそも発言しなかったというのも馬鹿馬鹿しい事態だ。
そして「撤回しない考えを示した」14日夜の、翌15日。東京都のホームページにこんな一文から始まる文章が掲載された。
まず、行政の長であります私が使いました、「天罰」という言葉が、添える言葉が足らずに、被災者の皆様、国民・都民の皆様を深く傷つけたことから、この発言を撤回し、深くお詫びいたします。
かつてない困難の中にある被災者の皆様の失意・ご無念は、拝察するに余りがあります。同じ日本という国土に住むものとして、明日はわが身、我が事であると思います。
私の手元にも、日々刻々、被災地の厳しい情報が入っておりまして、被災地の映像もつぶさに見ておりますが、首都の知事としても、被災地のために、幸い、財政の再建に成功しましたので、一人東京のためではないと思いますから、被災者のために全力を尽くすことを、改めてお約束いたします
(後略)
"「『被災された人は非常に耳障りな言葉に聞こえるかもしれないが』と言葉を添えた」としたが、実際には話していなかった"という報道を踏まえ、既に口から吐かれ済みの暴言への釈明が「添える言葉が足らずに」というのは、大変味わい深い。繰り返すが、どんな言葉を添えてみても、この暴言に酌量の余地はない。我欲の固まりが他人事のように言っている場合でもない。「天罰」だと思うなら、犠牲者が次々発見される前に、石原都知事自身が宮城県に出向いて海岸で割腹でもすべきだろう。
石原都知事のこれら発言の検証は、「
もっと休むに似ている| 犠牲者を利用し、被災者を愚弄する都知事」に詳しいが、結論部分のみ引用させていただくと。
「天罰」発言をキッカケに、都知事の元発言を検証してきて分かったことは、
・震災犠牲者を「天罰」と称して平気で利用するメンタリティ。
・そして、被災者の努力も忍耐も誠実さも、総てガン無視して、日本人の本質を「我欲」と判断する歪みきった認知でした。
もはや「不謹慎」通り越して「テメェの血は何色だ!」と問い質したくなるレベル。
こういう人物が、どの国にも一定数存在するのは、それはそれで仕方ないとは思います。
しかし、彼は我が国の首都の知事。正直、この現状って 「恥」 だと思うんですが。
【3/21 追記】
是非とも。[都知事の震災は天罰発言に抗議するアピール賛同署名]
さて、都知事選が目前の石原都知事は早々に撤回・謝罪した訳だが、いろいろと何かやっているらしい。
その一つにこんなのが。
知事は「(都議会)臨時会を開いて、条例制定も考えなくてはいけない」と語った。具体的には、〈1〉午後10時以降にネオンを消す〈2〉自動販売機も夜間は消灯〈3〉コンビニエンスストアは午後10時以降閉める――といった案を示した。
「
電力の使用状況グラフ(当社サービスエリア内)|東京電力」によると、(昨日も同じ数字だったが)23日のピーク時供給力は3,750万kW。「前年の相当日」から判断できる、使用電力が増える時間帯は8-22時ぐらいで、4,000万kWを容易に超える。つまり、ピーク時電力が足りない、という話をしているのだが、都知事の周りには耳打ちしてくれる参謀もいないのだろうか。
こんな不思議な状況であるが、4月10日投票の都知事選挙は延期せずに実施するらしい。そんなタイミングで、ふと目にした『
TOKYO HEDLINE』というフリーペーパーの最新号、vol.502。「石原慎太郎インタビュー」という一面の2/3ほどの記事が目に止まり、読んでいくと謎の文章に行き当たったのだ。。。紙媒体だが、書き起こしてみよう。
問題の箇所の小見出しが「節電で福島に恩返しを」とあるのだ。
都内でも計画停電が実施された。大規模な停電が起こる不測の事態が起きないように、節電への協力を呼びかけている。「東京の電力は、福島原子力発電所にはお世話になっていました。こんどは東京が恩返しをする番だと思っています。使っている暖房を1度でも2度でも下げるだけで違ってきます。都民の方だけでなく、東京で働いている方にもご協力をお願いしたいですね」と都民にできることをお願いした。
(中略)
その中で、政府の対応にも注文をつけた。「政府は節電を呼びかけるだけでなく、10時以降はネオンを全部消す、自動販売機は夜の稼働を止める、コンビニエンスストアは10時に閉店させるとか。政府も何ができるかを考えて行動してもらいたいですね」と政令での執行にも言及した。(後略)
福島県に東京都から何らかの「恩返し」ができれば、という点には異論はない。だが、「節電」が「恩返し」になるというロジックが私には理解不能なのだが。。。解る方、解説していただけないだろうか?
ちなみに、この段落の前には、こんな発言が記されていた。政府の福島原発の現状会見についての苦言なのだそうだが、
「何を言っているのかよく分からない。受け売りで話すからたどたどしくて、不安を煽ってしまうんです。専門家が説明した方がいいと思うのだけど」と、もっと分かりやすい説明をメディアを含めてするべきだとした。
えーっと。ピーク時電源の件…。あと、非常な苦労の元、
(見た瞬間、これは都民いじめかと口走ったのは内緒だ)3月14日午前の都知事会見をテキスト起こしした方達がいらっしゃるのであるが、えーーーっと。
まさか、4選果たさせたりしませんよね? 都民の皆様?