猫まっしぐら(^^; …こほん、
『ま・た・産・経・か』というタグを、つい一昨日追加したのだが、早速新たなエントリを追加できる運びとなった。「正論」に「八木秀次氏」、最強の取り合わせである。
MSN産経 2009.1.14 02:40『
【正論】高崎経済大学教授・八木秀次 村山談話に乗っ取られる日本』
笑劇 衝撃のタイトルだけで笑いをとる高度な芸が、相変わらずだ(^^;
以下、強調している部分は引用者による。
田母神俊雄前航空幕僚長の論文問題は、同氏が校長時代に設置した統合幕僚学校の「歴史観・国家観」講座の講師人選の見直しに発展している。この講座は自衛隊の幹部研修機関である同校の課外講座だが、講師の人選が保守派に偏っていると『しんぶん赤旗』などが執拗(しつよう)に問題にしていた。
…保守派だから問題なのではないのだが。。。
ちなみに、
この、「歴史観・国家観」講義の講師は、一人を除いて名前が公表されており、公表に同意しなかった1人は『〇五年度に「東京裁判」について講義した高崎経済大助教授
(当時)』だと報じられているし
(2008/11/22付『田母神問題、その後 』に情報有り)、2008年11月20日付「しんぶん赤旗」によると、問い合わせを受けた八木氏は否定しなかったそうである
(参考;『dj19の日記』さんの2008-11-20付エントリ)。
中略して、
統幕学校の講師の人選ばかりではない。自衛隊の一般隊員に対する研修での外部講師の人選、その講義内容、防衛大学校での講義内容まで「村山談話」に沿っているかの点検作業が行われている。追及に熱心な左翼政党は組織を挙げて自衛隊関係のあらゆる雑誌・新聞の執筆者の人選、執筆内容の洗い直しを行っているという。
防衛省・自衛隊は「村山談話」に乗っ取られようとしているのであるが、果たしてこれで自衛隊員の士気は保たれるだろうか。
「している」と、言い切った(笑)
…村山談話なんて、つい最近まで忘れてたんじゃないのかなぁ(^^;
サンフランシスコ講和条約とかも、思い出した方がいいのではないだろうか。。。
そして、田母神前幕僚長からにしても八木氏からにしても、そうそうすぐに士気が下がるのを危惧されてしまうと、自衛官の皆様が不快に思わないかと、こっちが心配になってしまう。
中略して、
私が懸念するのは公教育にこの余波が及ぶことだ。2年前に教育基本法が改正され、「教育の目標」として「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する…態度を養うこと」が新たに規定された。これに伴い、昨年3月、不十分ではあるが、学習指導要領も改定された。
しかし、「村山談話」が政府機関を縛るということになれば、公教育における歴史教育は「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました」と教えなければならなくなる。当然、教科書検定にも反映されるだろう。
「態度を養う」の前の「…」は原文ままである。何か言いたいことがあるらしい。
2007年版教育基本法には異論があるが、それはともかく。
日本が国策を誤った過去があったところで、それが何故、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養う」のに不都合があるのか、理由は謎である。現在の日本は、国策を誤った過去を反省した、国民の言論の自由もある、世界に胸を張れる平和国家だろう。
…まさか、
「国策を誤り、戦争への道を歩」むのが、この国の伝統や文化と言いたいわけでもあるまいに。
この類推でいけば、「村山談話」が維持される限り、近い将来、憲法が改正され、自衛隊が憲法上に正当に位置付けられたとしても、自衛隊は「村山談話」に沿った存在でしかない。「普通の国」の軍隊とは程遠いものにしかならないだろう。「村山談話」が憲法改正を相対化させるという構図である。
…何を問題視しているのかが、大変分かり難い文章である。
国策を誤った過去を反省して是正し、アジア諸国や他の国に多大の損害と苦痛を与えない事を方針とする自衛隊に、何か問題があるのだろうか?
「国策を誤」って
「戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ」るのが、「普通の国」の軍隊なのだろうか? そんなん、いらんのだが。
≪「建前」が憲法より上に≫
「村山談話」だけではない。我が国には特定の勢力にとって極めて都合のいい「建前」がある。いわゆる従軍慰安婦についての「河野談話」、教科書検定の「近隣諸国条項」、「児童の権利条約」、「男女共同参画社会基本法」などがその典型だが、彼らはそれらを前面に押し立てて主張を展開する。
(中略)
このような「建前」が存在する限り、教育基本法を改正し、憲法を改正しても、それらは何れも「建前」に服するものでしかない。奇妙なことだが、これらの「建前」が憲法にも教育基本法にも優位し、形骸化させるのである。
?
ツッコミどころは多々あるが、ここでは、この一点を。
「男女共同参画社会基本法」を憲法に優位な建前呼ばわりするこの人物は、憲法24条の存在を知っているのだろうか?。
なお、この文章では、なんだか、
「村山談話」が憲法改正を相対化させるという構図
では、その解決策は、ということになるが、「建前」自体の相対化以外になかろう
と、「相対化」が八木氏のブームとなったのだろうか、と、邪推したくなるものだった。
もしかして、ポモ?
参考;
産経と言えば『
黙然日記』さん、の、2009-01-14付『
産経「正論」泥まみれ。』